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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

インプリンティング はじめに

信頼していた妻に裏切られた時、多くの夫は怒り、絶望し、相手を殺したいほど怨むと思います。
しかし中には、その事に興奮し、性的な喜びに変えられる人もいます。
それどころか、そうなる事を望む性癖の人まで存在する事をここ(妻物語)で知りました。
私は前者で、妻が他の男に抱かれている姿を想像するだけでも、怒りと絶望感に襲われます。
では、何故ここ(妻物語)に居るのか。
妻に裏切られた時、目的は全く違っても、妻が男に抱かれている姿に興奮する人達と同じ様に、妻と男の行為を知りたくなりました。
知れば知るほど、自分を苦しめると分かっていても、妻の指の動き一つ、息遣い一つまでも知らずにはいられない。
妻に対して怒りが増すだけなのに、私の知らない妻の姿が存在する事を許せない。
離婚する、離婚しないは別にして、そんな妻の姿は自分の中から、早く切り離してしまえば楽に成れる事が分かっているのに、まだ本当に愛しているのか長年の情なのかも分からずに、関わりを持ち続け、妻に怒りをぶつけて、責めていなければ気が収まらない。
以前MMさんも触れておられましたが、妻や相手の男に怒りをぶつけ、責めて喜ぶSなのか、妻を責め、真実を知る事自分をより苦しめて喜ぶMなのか?
しかし、勃起を伴う性的興奮を得られない以上、それとはまた違った物だと思います。
もしかすると、寝取られ願望の人達より屈折した性癖なのかも知れません。
最近ではバーバラさんの話や、美鈴さんに捧げるさんの話しを読み漁る。
読めば自分の事を思い出して、より辛くなってしまうのが分かっていながらここ(妻物語)から離れる事が出来ない。
気持ちを上手く説明出来ないのですが、そんな私の過去に起こった話を聞いて下さい。
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  1. 2014/10/08(水) 00:08:00|
  2. インプリンティング・迷人
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インプリンティング 第1回

親子3人幸せに暮らしていた私に、突然の海外赴任の話が持ち上がったのは今から4年ほど前で
した。
妻と何日も話し合いましたが、赴任先が地球の裏側と遠い事や期間が1年と短い事、娘の学校の事や、娘が幼稚園に行き出してから、妻が以前勤めていた同じ銀行の比較的近い所に有る支店にパートとして雇ってもらえた事などを考えて、ついて行きたいと言って譲らない妻を説得して、
単身で赴任するという私の意見を押し通しました。
最初、1年ぐらい頼むと言われていた赴任でしたが結局半年延び、ようやく帰国出来たのは、私が43歳、妻智子38歳、結婚5年目にやっと授かった娘、理香が8歳になった初夏でした。
空港に着いて、当座必要な身の回りの物を詰め込んだスーツケースを受け取って出ると、そこには家族や知り合いの人を迎に来た、大勢の人達でごった返していましたが、私を迎に来た者は誰もいません。
それもその筈、海外赴任が終った事や、私が今日帰国する事を、妻や身内には誰にも知らせていないのです。
それは私が赴任して7ヶ月ほど経った頃にかかってきた、私の母からの一本の電話から始まりました。
「おまえ、一度帰ってこられないのか?休暇ぐらいは有るのだろ?」
「それは無理だ。ここは地球の裏側だぞ。日本までどれだけかかると思っているんだ?お金だってかかる。」
「旅費なら私が出すから。」
「お袋、だうした?何か有ったのか?」
母の話によると、1ヶ月ほど前から妻の行動が変わったと言うのです。
残業だと言っては帰りの遅い日が何日も有り、先週の土曜日は休日出勤になったと言って娘を預け、その後友達の相談に乗っていて遅くなったから泊めてもらうと電話が有り、娘を迎に来たのは日曜の昼近くだったそうです。
「智子と喧嘩でもしたのか?それとも理香を預かるのが疲れるのか?」
「いや、智子さんは良くしてくれるし、理香ちゃんを預かれる事は嬉しいよ。」
「もうやめておけ。お前の思い過ごしだ。」
その時後ろから父の声が聞こえ、電話は切られてしまいました。
母が何を言いたかったのかは想像がつきましたが、その様な事は私にはとても信じられる事では有りませんでした。
妻の両親は妻が小学生の時に離婚し、それも父親の暴力が原因だったので怖い思いをした記憶が残り、母親と姉の女だけの家庭で育ち、女子高、女子短大と進んだ妻は、男性恐怖症とまでは行きませんが、男性には人一倍慎重でした。
会社の隣に有った銀行の窓口に座っていた妻の、制服を着ていなければ高校生でも通りそうな、童顔で可愛い顔と、それとは反比例するかのように制服を持ち上げている胸のギャップに惹かれて交際を申し込んだのですが、なかなかデートに応じてもらえず、今のように携帯も無かったので、半年以上手紙の交換が続きました。
手紙の内容では私に好意を持ってくれているようだったのですが、初めてデートを承諾してくれたのは半年以上経ってからで、その時も私の横ではなくて、少し後ろを歩いていたのを思い出します。
2人で逢う様になってからは見掛けだけではなくて、妻の真面目で可愛い性格に惚れ、結婚後も妻の真面目で誠実な面は変わる事が有りませんでした。
その妻が浮気をする事など想像も出来ません。
何より、妻が私を愛してくれているという自負が有りました。
赴任する前日の夜に妻を抱いた後。
「絶対に浮気はしないでね。もしも浮気したら離婚します。いいえ、あなたと相手を殺しに行きます。私は何があってもあなたを裏切る事は無いから。あなたも我慢してね。」
そう言っていたのは妻でした。
その様な訳で、その時は母の話しを一笑に伏し、あまり気にもしませんでした。
  1. 2014/10/08(水) 00:09:37|
  2. インプリンティング・迷人
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インプリンティング 第2回

私達夫婦には、家のローンを1年でも早く返し終わろうという目標がありました。
土地は親から貰ったので、私の退職金まで充てにしなくても良いと思っていましたが、結局凝った作りにしてしまった為に予定以上にお金がかかり、退職金の一部も充てにしなければならなくなってしまいました。
しかし、娘に老後を見てもらう事は考えず、退職金は全て残そうという事になり、妻も勤めに出たのです。
その様な訳で海外赴任に伴う色々な手当ても使わずに、出来る限り節約に心掛けていたので日本に帰る事もしないで、電話も極力控えてEメールで我慢していました。
母からの電話から数週間経った頃、私の様に単身赴任して来ている関連会社の仲間達から、女を買いに行こうと誘われましたが断りました。
決して日本人の海外買春問題を考えるような大それた理由ではなくて、妻を裏切る事が嫌だったのです。
しかし、その様な理由で断るのは、男として情け無い様な風潮が有ったので、家のローンを理由にしたのですが、日本とは違って5千円も有れば充分楽しめると強く誘われて、その様な事から遠ざかっていた私は少し迷いながらも、結局断ったのでした。
1人で宿舎に戻って妻の事を考えていた時、忘れかかっていた母の電話を思い出しました。
結婚して何年かは妻から求める事など有りませんでしたが、娘が生まれてからは徐々に積極的に成り出し、妻から求めて来る事も珍しくなくなり、海外赴任が決まった頃には、普段の大人しい感じの妻からは、誰も想像も出来ないほどセックスを楽しむ様になっていました。
以前使おうとした時には嫌がって、そんな物を使ったら離婚するとまで言われ、決して使わせてもらえなかった玩具なども、その頃には、一応最初は嫌がる素振りを見せるものの口だけで、いざ使い出せば、それだけで何度も気を遣るほど感じていました。
そんな妻を思い出していると、私が我慢している様に、妻も我慢しているはずだと思いながらも、少し不安になり出し、妻に限って浮気など無いと自分に言い聞かせながらも、海外に電話などした事の無かった母が、苦労して電話をかけてきた事が気になりました。
それでも赴任から1年が過ぎた頃には、考えたところでこれだけ離れていてはどうにも成らないので、妻を信じる事にしようと思ったのですが、そんな時に母からまた電話がかかり。
「まだ帰して貰えそうもないのか?社長に頼んで1日でも早く帰らせてもらってくれよ。」
「どうした?また智子の様子が可笑しいとでも言いたいのか?」
母の話では、あれから妻の服装が徐々に派手になり始め、次第に化粧も濃くなり、髪も明るい栗色にして、見た目5歳は若くなったと言うのです。
その上、残業だと言って帰りが遅い日も増え、土日も休日出勤だとか、娘の役員会だとか言って、子供を預けて外出する事が増え出し、最近では泊まりの慰安旅行が有ったり、友達の相談に乗っていて帰れないから子供を頼むと電話して来て、朝帰りした事も何度か有るそうです。
それからの私は流石に妻の浮気を疑い、会えないだけに身を切られる様な思いをしていました。
電話で問いただしたい気持ちも有りましたが、浮気ではなかった時の妻の気持ちや、母が告げ口をしたと知った時の、妻と母との関係を考えると出来ません。
間違いだった時は、妻の気持ちを逆に裏切った形になってしまいます。
そうかと言って、このままの気持ちでは笑って妻に逢えないと思い、この様な帰国になってしまったのです。
乗り継ぎの時以外はほとんど眠っていて、日本に着いたのは朝だったので大した時差ぼけも無く、空港を出るとレンタカーを借り、赴任する時に携帯を解約していたので新しい携帯を買いました。
会社の方は今日を入れて四日間、来週の月曜までは出社しなくても良かったのですが、万が一自宅に電話でもされて帰国した事が妻にばれない様に、会社に帰国の挨拶に行って、連絡は全て携帯にしてもらうように頼んで来ました。
  1. 2014/10/08(水) 00:10:40|
  2. インプリンティング・迷人
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インプリンティング 第3回

その日の4時前には、妻の勤めている銀行の近くに行き、車を止めて見張っていると、5時を少し過ぎた頃に銀行から出てきた妻は、すぐ近くのバス停で立っています。
確かに一瞬、妻に似ているが妻だろうかと戸惑ったほど、若い時からずっと肩位までだった髪を肩甲骨よりも長く伸ばし、色も栗色に染め、眉も細くし、アイシャドーも濃く、唇には濡れたようなピンクのリップを塗っていて、1年半前よりも逆に可也若返った様に見えますが、ただ服装は決して派手な事は無く、バスを待っている様子もおかしな素振りは有りません。
妻の心が離れてしまったかも知れないと少し疑っていた私は、今すぐ妻の前に飛び出して行き、今夜にでも妻の愛を確かめたくなってしまいましたが、そんな気持ちをぐっと我慢して、私の実家に先回りしました。
私の実家は我が家から200メートル程しか離れていません。
実家は兄夫婦が跡を継ぐ予定だったのですが、兄が遠くに転勤になってしまった為に、今は両親が二人だけで暮らしていて、近くにあった土地を貰って家を建てた私達が、面倒を看ています。
面倒を看ていると言っても妻が勤めに出だしてからは、娘の幼稚園バスまでの送り迎えや、学校に上がってからは学校が終ると、娘は実家に帰るという生活だったので、昼間の娘の世話はほとんど母や父がしてくれていて、こちらが面倒を見てもらっている状態でした。
娘もその様な生活に慣れてしまい、最近では1人で実家に泊まる事も珍しい事では無いそうです。
実家の見える所に車を止めていると暫らくして妻が入って行き、すぐに娘の手を引いて出て来ました。
「理香。」
思わず娘の名前を呼んでしまいましたが、離れていて2人には聞こえるはずは有りません。
今出て行けば娘を抱き締める事も出来るし、今夜は親子3人で楽しくすごせると思いましたが、今やめてしまっては、一生心の中で妻を疑って暮らさなければ成りません。
私の気が済むまで調べて、何も無ければその方が良いのです。
妻の浮気を確かめたいのでは無くて、本当は妻の潔白を証明したいのだと自分に言い聞かせ、心を鬼にして我慢しました。
次の日も妻に疑わしい行動は無く、その夜ホテルに帰ると。
〔休みは後2日。時差ぼけはほとんど無いと言っても、疲れは有るのに明日も明後日も、俺はこんな事をするのか?妻が2日間の内に何か行動を起こすという保証も無いし、仮に不可解な行動をとったとしても、素人の俺に上手く調べる事が出切るのだろうか?何より、お袋とそれを聞いた俺の誤解かも知れない。〕
そう考えていると急に馬鹿馬鹿しくなってしまい、明日の朝は家に帰り、残り2日間ゆっくり過ごしてから、この事は追々問いただそうと決めて眠りにつきました。
朝になって我が家から近い駅に有るレンタカー屋に車を返し、2日も前に帰っていながら連絡もしないでこの様な事をしていた後ろめたさから、電話をして迎えを頼む事もせずに、後で車で取りに来ようと駅のロッカーにスーツケースを預けると、この事がばれた時の言い訳を考えながら、我が家に向かって歩いていました。
するとその途中、向こうから妻が歩いて来るでは有りませんか。
妻は赤いシャツに白のミニスカートという、今まで見た事も無い様な格好だったので気付くのが遅れ、危うくニアミスになりそうだったのですが、慌てて私がコンビニに飛び込んだ事など、私が日本にいるとは夢にも思っていない妻は全く気付きませんでした。
私には、今にもパンティーが見えそうなぐらい短いスカートが気になって仕方が有りません。
何故なら、妻は若い頃から普通のミニスカートでさえ、穿いていた事が一度も無かったからです。
私は雑誌で顔を隠しながら、妻が通り過ぎるのを待って後をつけると、妻は駅に行き、切符を買って改札を通って行きます。
ホームに通じる階段を上って行く時には、前を歩く男達の視線は全員、妻のお尻に向けられていました。
妻はバッグを後ろ手に持って隠しているつもりでしょうが、歩く度にバッグが左右に揺れるので、私よりも近くを歩いている男達にはパンティーが時々見えているのかも知れません。
おまけに、そのミニスカートはタイト気味な為に、お尻の形や恐らく白で有ろうパンティーの形まで、はっきりと分かってしまうのです。
こんな気持ちで尾行している私でさえ、相手が妻にも関わらず男のスケベ心が出てしまい、視線はお尻や白くムッチリとした太腿に行ってしまいます。
私が乗った時はドアが閉まる直前だったので妻と同じ車両になってしまい、少し離れているとは言っても平日とは違い、比較的空いていたので見つからないか心配しましたが、妻は私に気付くどころか車両の隅の方に行って、ずっと顔を隠す様に俯いていました。
  1. 2014/10/08(水) 00:11:50|
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インプリンティング 第4回

妻が降りたのは銀行に一番近い駅だったので、やはり休日出勤かとも思いましたが、私の家からではバスの方が遥かに便利が良く、バスなら定期券も持っている筈で、わざわざお金を払って電車に乗る事は考えられませんでした。
妻が駅のトイレに入って行ったので、私は少し離れた柱の陰で待ったのですが、今まで、妻を見失わない様に、妻に見つからない様に必死だった私の気持ちに余裕が生まれると、この1年半の間に妻に何が起こったのか、どの様な心境の変化でこの様な姿で人前に出られる様になったのか、不安で押し潰されそうです。
妻は人一倍他人の目を気にする方で、私は色気も有って丁度良い太さだと思っているムッチリとした太腿や、私が自慢の豊満な胸でさえも、妻にしてみればコンプレックスのほか何者でも無く、出来る限りその事を気付かれない様な服を選んで着ていました。
娘を連れて海水浴に行った時も水着になる事を嫌がり、1人日傘を差して浜辺に座って見ていました。
その妻が、ワンサイズ小さいのを買ってしまったのかと思える様な、今にも胸のボタンが弾け飛びそうなシャツを着ていて、しかもそのシャツは人目を引く赤なのです。
若い人達でも余り穿いていないような、今にもパンティーが見えそうなほど短いスカートを、子供のいる38歳の妻が穿き、コンプレックスだった太腿を人目にさらしているのです。
当然この様な姿を近所の人達にも見られているのでしょうが、以前の妻なら、死ぬほど恥ずかしい事だったに違い有りません。
暫らくして、トイレから出て来た妻はサングラスをしていました。
妻が私の方に向かって歩いてきたので、私は柱に隠れてやり過ごしたのですが、歩く度に片方ずつお尻がスカートに張り付いた様な状態に成り、穿いているパンティーが、男子の水泳選手が穿く水着の様な、超ビキニの物だと分かりました。
妻がトイレで穿き替えて来たのかとも思いましたが、階段を上がって行く時に、はっきりと下着の形が分かったと言うのは私の思い違いで、私の距離からでは下のラインしか分からず、私が知る限りではこの様な下着は持っていなかった為に、勝手に上のラインを想像して、頭の中で作ってしまったのかも知れません。
どちらにしても、これでは前の黒い翳りは隠し切れずに、パンティーから、はみ出てしまっている事でしょう。
この様なパンティーを穿いている事からも、妻に何か有ると確信した私は絶望感を覚えましたが、何とか尾行を続行すると、やはり妻は銀行には向かわずに、駅を挟んで銀行とは逆方向に歩き出し、私は隠れながら後をつけたのですが、他人から見れば、ストーカーと間違えられないか心配でした。
暫らく後を付けて行くと、妻は4階建ての部屋数が16ほどの小さなアパートに入って行ったので、私も入って行こうとしたのですが、入り口がオートロックになっていて入る事が出来ません。
ここまで不審な行動が重なると、否が応でも事実を受け止めなければならなくなった私は、貧血をおこしそうになり、その場に座り込んでしまいました。
すると、サングラスをかけてヘッドフォンをした坊主頭の若者が、頭でリズムをとりながら出て来て。
「おっさん、大丈夫か?救急車いるか?」
言葉使いは無茶苦茶ですが、それでもしゃがんで私と同じ目線で話してくれ、親切な若者だと感じたので。
「ありがとう。それよりも今入って行った女の事を知らないか?今日初めて会ったとか、よく見掛けるとか、どこの部屋に行ったとか。」
「おっさんは刑事か?そんな訳ないよな。張り込みで蒼い顔をして座り込んでしまう刑事なんて聞いた事がない。それとも探偵?その顔だとそれも無いな。どっちにしても俺は他人のごたごたに巻き込まれるのは嫌だから。じゃあな。」
私に背を向けて、手を何度か振って去って行こうとする若者に、1万円札を出して。
「これで何とか頼む。」
振り向いた若者は。
「ウワー。そんな必殺技を出されたら断れないな。ここでは話し辛いから向かいの喫茶店にでも行くか?」
喫茶店に入って話を聞くと、妻とは以前からよく階段ですれ違うと教えてくれました。
「どこの部屋に入って行くか分からないか?」
「俺の丁度真下に住んでいる、1人暮らしの親父の所さ。ここから見えるだろ?2階の一番右端の部屋さ。俺が301だから201。」
「いくつ位の男だ?」
「親父の歳は分かり難いからな。おっさんの少し上ぐらいじゃ無いのか?普段やあの女が来る時は、きちんと7、3分けにしているが、あの女が来ない休みの時は髪もぼさぼさで、昼間でもパジャマのまま新聞を取りに来る、冴えない親父さ。」
若者が指差した郵便受けをみると、201号室の所に稲垣と貼って有りました。
建物から見ても、おそらく独身の1人暮らしか単身赴任者が借りるアパートの様で、部屋番号の所に名前が貼ってあるのは稲垣だけです。
「あの親父は見栄っ張りなのか、高い車に乗ってやがる。俺ならそんな金が有ったら、もっと広いアパートに引っ越すよ。どちらにしてもあの女と親父は普通の関係では無いな。女はいつもサングラスをしていて、俺とすれ違う時は必ず俯いているし、2人で出掛ける時は決まって親父が先に出て、あたりをキョロキョロ見渡してから女が出てくる。女もそうだが、あの親父も女と一緒の時は夜でも必ずサングラスをしていて、車に乗り込むまでは外さない。まあ、よく有る不倫の関係というやつかな。」
私の顔が見る見る蒼ざめて行くのが自分でも分かりました。
  1. 2014/10/08(水) 00:12:48|
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インプリンティング 第5回

私の動揺を察した若者は1万円札をテーブルに置くと。
「本当は、おっさんがあの女の旦那だろ?そんな血の気の引いた顔をされたら、可哀想でこれは貰えない。」
「ありがとう。でもこれは取っておいてくれ。また何か聞きに来るかも知れないから、その時は頼む。本当にありがとう。」
まだ若者と話していた時はよかったのですが、彼が出て行った後1人になると足が震え出し、意識すればするほど、震えは大きくなってしまい止まりません。
怒り、悔しさ、絶望感。
水を飲んで落ち着こうと思うのですが、グラスを持つ手までが震えて水を溢しそうです。
私は2階のあの部屋をずっと見詰めていましたが、中で行われている事を想像すると重機を借りてきてでも、今すぐこのアパート自体を壊して無くしてしまいたい衝動に駆られます。
頭の中では、透けた小さなパンティーだけを身に着けた妻が、男の物を美味しそうに嘗め回してから口に含んで、頭を前後に動かしている姿が浮かびます。
男が我慢出来なくなり、妻を押し倒して豊満な乳房にむしゃぶり付いている姿が浮かびます若者に頼んで、ドアの中に入れてもらえばよかったと悔やんでも、もうどこに行ったのか分かりません。
私は悔しさで、妻がいる部屋をずっと睨んでいましたが、前の道を携帯電話で話しながら歩いている人を見た時、妻の携帯に電話すれば良いのだと気付き、慌てて携帯を出しました。
しかしそこには何も登録されておらず、スーツケースに手帳を入れてきてしまい、携帯番号が分かりません。
日本に着いてから暇な時間は沢山有ったので、妻の携帯番号ぐらいは入れておくべきでした。
今にして思えば、実家の電話番号は覚えているので、妻の携帯番号を聞くという手段も有りましたし、部屋番号は分かっていたので、オートロックのドアの横に付いているインターフォンで呼び出すという手段も有ったのですが、そんな事すら気付かないほど気が動転していたのです。
若者が出て行ってから1時間もすると我慢の限界が来て、2人のいる部屋をじっと見ているだけの自分が惨めに思え、家に帰って妻が帰ってきてから殴ってでも説明させようと思ったのですが、ここから離れる勇気が有りません。
スーツケースを預けたロッカーの有る駅まで戻り、妻に電話をしようと思っても、妻が男と愛を確かめ合っているので有ろう部屋が見える、この場所から離れる勇気が有りません。
その時、見詰めていた部屋からサングラスをかけた妻が出てきて、それに続いて出てきた男はドアに鍵を掛けています。
私は慌てて喫茶店を出ようとしましたが、こんな時に限って前のおばさんが財布の中の小銭を探していて、レジを済ませる事が出来ません。
「釣りはいらない。」
おばさんを押し退けるように喫茶店を出ると、2人は車に乗り込むところです。
エンジンが掛かったばかりの車の前に立ちはだかると、じっと助手席の妻を睨みました。
妻は最初、状況が飲み込めずにキョトンとしていましたが、私だと分かった瞬間、驚きで顔が引き攣り、声も出せずに私を見ています。
私は怒りから両手を思い切りボンネットに打ち据えると、ボンネットは少しへこみましたが、興奮からか手に痛みは感じません。
状況の分からない男はサングラスを外し、怒った顔で左の運転席から降りて来て。
「何をする。警察を呼ぶぞ。」
私は何も言わずに思い切り男を殴ると、男はよろけてボンネットに手を付き、私を精神異常者とでも思ったのか、殴られた左頬を手で押えたまま、脅えた目をして固まってしまっています。
妻への怒りが大き過ぎて自分の中で処理し切れずに、妻を引き摺り出して殴りたい気持ちを通り越し、逆に冷静になっていく自分が不思議でした。
今私が何か言ったり行動を起こしたりするより、この後どう出るか任せた方が返って2人は困るのではないかと思い、その場を黙って立ち去ると大通りに出て、タクシーを捕まえて乗り込みました。
いつもの習慣で私のキーホルダーに付けたまま、赴任先まで持って行ってしまった家のスペアキーが、駅のロッカーに預けたスーツケースに入っているのを思い出し、途中駅に寄ってもらってから我が家に帰り、私が最初にした事は妻の服や下着を調べる事でした。
  1. 2014/10/08(水) 00:13:53|
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インプリンティング 第6回

私がすぐには帰って来られない様な遠い所にいて、他にここを開ける者がいないので安心し切っていたのか、クローゼットの中には私が見た事も無い、これをあの妻が着るのかと唖然とする様な、豹柄などの派手な服が普通に掛けて有り、ミニスカートも数着有りました。
それらは色や柄が派手な物だけではなく、身体の線がはっきり出てしまう様なニットで出来たミニのワンピースなど、色は地味でもデザインが派手な物も有ります。
次に下着を探すと、普通の下着が入っているすぐ下の引き出しに、私がいた時には持っていなかった、色取り取りなセクシーで高価そうな下着が有りました。
しかし、もう1段下の引き出しの中を見た時、私は絶句しました。
そこには普通の下着売り場には絶対に売っていない様な、セクシーと言うよりは卑猥な下着ばかりが入っていたのです。
いいえ、それらは下着としての機能を果たさない、下着とは呼べない様な物がほとんどなのです。
これをあの妻が身に着け、あの男に見せていたのかと思うと悔しくて涙が出そうです。
私はそれらの下着を手に取り、ぼんやりと見詰めながら落ち込んでいましたが、今は弱気に成っている場合では有りません。
下着を元に戻してから2個のバケツにお風呂で水を汲み、それを玄関の上がり口に置いて居間で待っていると、それから3、40分経った頃に家の前で車が止まりました。
気付かれない様に半身になって窓から見ていると、運転席からあの男が降りて来たのですが、妻は降りて来ようとはしません。
すると男が助手席のドアを開けて妻に何か話し、ようやく降りてきた妻はハンカチで涙を拭いながら、近所の人に見られるのが嫌なのか、小走りで玄関に向かいました。
帰って来るのに時間が掛かったのは、きっと口裏合わせでもしていたのでしょう。
私は玄関に先回りをして、水の入ったバケツを構えているとチャイムが鳴りましたが、返事もせずに無視しました。
すると次の瞬間ドアが開いて妻が入って来たので、持っていたバケツの水を頭から勢いよくかけて次のバケツを持ち、続いて入って来た男には、頭を狙ってバケツごと投げ付けましたが、男は咄嗟に手で防いだのでバケツは当たりませんでした。
それでも頭から水を被ったので2人共びしょ濡れです。
「智子だったのか。まさかおまえが、この家に帰って来られるとは思わなかったので、泥棒でも来たのかと思ったよ。いくら嘘つきで人を裏切る事が平気な女でも、2度とこの家には帰って来られないと思っていたが、夫や娘、世話になった親を平然と裏切る事の出来る女は、流石に図々しさが違うな。身の回りの物でも取りに来たのか?」
「あなた、ごめんなさい。違うのです。誤解なのです。」
妻が水浸しの土間に泣き崩れると、男も慌ててその場に土下座して。
「ご主人には要らぬ誤解を招く行動をとってしまい、本当に悪かったと反省しています。今日は休日出勤だったのですが、私が昨夜から熱っぽかったので起きられずに、携帯が鳴っているのにも気付かずに寝ていたので、部下が心配して出勤前の奥様に、様子を見て来て欲しいと電話をしたらしいのです。昨夜から食欲が無くて何も食べていなかったので、ファミレスに付き合ってもらってから出勤しようと車に乗った所にご主人が・・・・・・・・。」
この男はべらべらと言い訳を並べていましたが、妻は泣きじゃくっていて、何も話す事が出来ずにただ土下座していました。
私はその場に胡坐を掻き、返事もしないでただ煙草を吸っていましたが、この男のいい訳に腹が立ち、私がいない間、何度も妻が行っていた事を知っていると言おうかとも思いましたが、相手に嘘を言わせておいた方が、その嘘を指摘する事で他の事も聞き出し易くなると考えて、あえて何も言わずに黙ってキッチンに行くと包丁を持って来ました。
「申し遅れましたが、私は支店長の稲垣と申します。奥様には大変お世話に・・・・・。」
その時少し顔を上げた稲垣は、私が包丁を持っている事に気が付き。
「ご主人、本当です。誤解を招いた事は謝ります。これは誤解なんです。本当です。そんな物は置いて下さい。」
その言葉で顔を上げた妻も包丁に気付き。
「やめて~。許して~。ごめんなさい。ごめんなさい。」
私の足に縋ろうとした妻を思い切り蹴飛ばしたのを見て、支店長は謝りながら飛び出して行きました。
支店長の言い訳に腹がたち、少し黙らせる為の脅しに持って来た包丁ですが、逃げなければ刺していたかも知れません。
  1. 2014/10/08(水) 00:15:00|
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インプリンティング 第7回

どうしてあんなに誠実だった妻が、この様な事に成ってしまったのか皆目見当も付きません。
単身赴任の間に妻が不倫。
世間ではよく有る話かも知れませんが、私の妻に限って、その様な事が有る筈は無いと思っていました。
遊び好きな妻ならまだしも、あの真面目な妻に限って、その様な事とは無縁の筈でした。
しかしこれは、浮気された夫は皆思う事なのか?
そうだとすれば妻の不倫も、世間でよく有る普通の不倫で特別なものでは無い。
私は未だに信じられずに、どこかで、何かの間違いだという微かな期待も持ってしまいますが、不倫が事実だとしても、世間でよく聞く不倫では無くて、妻には何かもっと重大な訳が有ったに違いないと思ってしまいます。
何か特別な理由が有る筈だと思いたくて、全て知らなければ今後の事を決められません。
これも皆思う事で、私の妻だけに特別な理由は無いのかもしれませんが。
泣きじゃくる妻を残して実家に行くと、母は驚き、嬉しそうな顔をしましたが、娘を暫らく預かって欲しいと頼むと、只ならぬ私の態度に妻の事だと察した母は、目に涙を溜めて頷きました。
1人で海外にいて愛に飢えているのに、妻を抱き締められなくなった私は、せめて娘だけでも抱き締めたいと思う感情を殺して、父と出掛けているという娘には、まだ私が帰って来た事は言わないで欲しいと頼みました。
娘に今の妻の見せなくても良い分、父と母が近くにいてくれた事を、これ程感謝した事は有りません。
家に戻っても妻は濡れた土間で、びしょ濡れのまま泣いていました。
私にすれば泣いている事自体許せずに、何も話す気が起きません。
何故なら、泣きたいのは私なのです。
狂ってしまったのではないかと思うほど、ただ泣き続けていた妻も翌日には少し落ち着きを取り戻したのですが、私が何か言う度に涙を堪える事が出来ずに、まともに話が出来ません。
夕方になり、そんな妻が涙声で。
「あなた、いつ帰って来られたのですか?」
「そんな事を聞いてどうする?帰って来る日さえ分かっていたら上手く隠し通して、こんな事にはならなかったと言いたいのか?」
「違います、誤解なんです。あなたには嫌な思いをさせてしまいました。誤解されても仕方がないです。でも本当に誤解なんです。」
「誤解?派手な化粧。派手な服。ミニスカート。残業。休日出勤。泊まりで慰安旅行。友達の相談に乗っていたと言って、度重なる朝帰り。」
妻は何か言ったのですが、泣いている上に小さな声なので聞き取れません。
「泣かずに本当の事を話せる様になったら呼びに来い。それまで何日でも実家に行っている。」
娘には、まだ不安を与えたく無かったので実家に行く気は有りませんでしたが、持ち帰ったスーツケースを持って出て行く振りをすると。
「少し待って。私もどの様に説明したら良いのか分からないです。」
「どの様に説明?正直に事実を全て話せばいいだけだろ?他にも知っているぞ。おまえが絶えずあいつのアパートに入り浸っていた事も。それなのに奴は、いかにもおまえが初めて来たみたいに、何が心配した部下が電話しただ。」
妻は更に大きな声で泣き出したので。
「泣いて誤魔化すな。30分待って泣き止まなかったら実家へ行く。実家へ行ったら、おまえがここを出て行くまで、もう絶対に帰って来ない。」
暫らく待っていても泣き止まない妻に腹がたち、立ち上がってスーツケースを持つと、妻は泣きながら。
「ごめんなさい。あと5分待って下さい。お願いします。」
そう言い残して、洗面所へ走って行きました。
  1. 2014/10/08(水) 00:16:10|
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インプリンティング 第8回

居間で待っていると顔を洗って入って来た妻は、黙って入り口に正座しています。
「何か話したらどうだ?」
「ごめんなさい。何からお話ししたら良いか分かりません。あなたから訊いてもらえませんか?」
「全て最初から順に話すと思っていたが、そうか。俺が訊いてもいいのだな?それなら訊くが、俺がいない間、毎日抱いて貰っていたのか?あいつの物は大きかったか?一度のセックスで何回ぐらい気を遣った?あいつの物も毎回口に含んでやったのか?尻の穴も舐めてやったか?おまえの尻の穴も舐めてもらったか?俺には許さなかった尻の穴にも入れてもらったのか?」
「そんな酷い事を言わないで~。そんな事はしていません。身体の関係など有りません。本当です。本当です。」
「そんな酷い事をしていたのは誰だ?身体の関係が無いなんて信用出来る訳が無いだろ。俺は絶対に許さない。おまえもあの男も必ず地獄に落としてやる。どちらにしても俺達はもう駄目だ。離婚するしかない。」
まだ考えてもいなかった離婚という言葉を言ってしまい、言ってしまった私自身、動揺してしまいました。
「離婚なんて言わないで。浮気なんてしていません。あなたを愛しています。」
「浮気ではない?浮気で無いなら本気という事か?」
「違います。あなたを愛しています。私が愛しているのは、あなただけです。」
「あいつに言われたのか?何とかこの場は嘘をつき通して乗り切れと。もう旦那など愛していなくても、愛していますと言ってやれば許してもらえると。1年半も知らない土地にいて、どうせ愛に飢えているから、愛していますと言ってやれば泣いて喜ぶから、辛くても我慢して言ってやれと。お気遣い頂きましてありがとうございました。」
また泣き出したのを見て玄関に向かうと、追い掛けて来た妻は私の足に縋り付き。
「そんな事は絶対に有りません。愛しているのはあなただけです。ごめんなさい。もう少し話だけでも聞いて下さい。」
また居間に戻ると今度は近くに正座して、昔の事から順に話し出しました。
妻が短大を出て銀行に就職し、初めて配属になった支店に稲垣がいたそうです。
稲垣は一流大学を出ていて、仕事も出来るのに偉ぶった素振りも無く、話し方もソフトだったので女子行員に人気が有ったそうですが、歳も一回り上で既に結婚していた事も有り、妻にとっては恋愛対象ではなくて良き先輩でした。
銀行は転勤が多く、転勤が仕事だと言う人もいるぐらいだそうですが、妻が私と結婚をして、娘が生まれるまで勤めていた別の支店で偶然また一緒になり、以前一緒の支店にいた事からお互い親近感を覚え、昼食が一緒になった時や飲み会の時などには、お互いの家庭の事などプライベートな事なども、何でも話せる間柄に成っていきました。
ここでは2年弱しか重ならずに、稲垣が別の支店に転勤となったのですが、私が海外に赴任した翌月、妻がパートで働いていた支店に支店長として赴任して来て、三度一緒の職場で働く事になったそうです。
  1. 2014/10/08(水) 00:17:12|
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インプリンティング 第9回

稲垣が歓迎会の席上で、今回が初めての単身赴任だと挨拶した事が気になったので、2次会でビールを注ぎに行った時に事情を聞くと、その時は子供達の学校の関係だと説明されましたが、その後妻がトイレにたった時に稲垣もついて来て、相談に乗ってもらいたい事が有るのでお開きの後、付き合って欲しいと小声で誘われたそうです。
他の者に誤解されない様に、一旦別れてから待ち合わせた喫茶店に行き、そこで妻は稲垣から、子供達の学校の事情だけでなく、奥さんの浮気が原因で離婚も考えていて、その為の別居の様なものだと打ち明けられました。
「それが可哀想で、身体を使って毎晩慰めてやっていたと言う事か。」
「違います。身体の関係は有りません。本当です。色々愚痴を聞いてあげたり、相談に乗ってあげたりしていました。でも、朝まで話しをしていただけなんて信じて貰えないですよね。誤解されても仕方の無い軽率な行動でした。あなたに嫌な思いをさせた事は、本当に申し訳無かったと反省しています。私が愛しているのはあなただけです。支店長に特別な感情は有りません。どうか離婚だけは許して下さい。あなたがいないのを良い事に、あなた以外の男性と2人だけで会っていた事の償いは、例え一生掛かってもさせて下さい。お願いですから、離婚だけは許して下さい。」
私は拍手をしながら。
「大変良く出来ました。どうせそれも、あの男にそう言えと言われたのだろ?それともおまえが考えたのか?そうだとしたら立派なものだ。嘘のつけなかったおまえが、1年半でそこまで平然と嘘が言える様になったとしたら、余程毎日嘘ばかりついていて、嘘になれてしまい、嘘をつく事など平気な女になったと言う事だな。」
自分自身の保身も有るのでしょうが、妻の必死に話す姿を見ていると、余計に稲垣との只ならぬ繋がりを感じてしまいます。
完全に黒に近い行動をしておきながら、未だに関係を認めない事は自分への保身だけで無く、妻の稲垣を気遣う、稲垣に対しての普通では無い感情を感じてしまいます。
妻は私と初めて関係を持った時に、痛がりはしましたが出血は有りませんでした。
スポーツなどで破れてしまい、初めての時に出血しない事も珍しくは無いと聞いた事が有りましたし、それ以外にも色々な理由で出血しない事はよく有ると聞いていたので、私が初めての男だと言う妻の言葉を信じていましたが、実はそれも嘘で、初めての男は稲垣だったのではないかと勘ぐってしまいます。
処女と思わせる為にわざと痛がり、演技をしていたのではないかとさえ疑ってしまいます。
ただこれは、私と付き合う前の事なら許せますし、本来、許す許さないの問題では無いでしょう。
しかし、私が赴任中にずっと関係を持っていたとしたら、それは許す事など到底出来ません。
「残業だと嘘をついて、あいつと会っていたのだな?」
「はい。」
「休日出勤や役員会だと嘘をついて、あいつと会っていたのだな?」
「はい。」
「友達の相談に乗っていると言った友達とはあいつの事で、朝まであのアパートに2人だけでいたのだな」
「はい。」
「慰安旅行というのも嘘で、あいつと旅行に行ったのだな?」
「・・・・・・・・・。」
妻は最初から小さな声で返事をしていましたが、この時は更に小さくなり、何を言っているのか聞き取れません。
「明日銀行に行って他の行員に聞けば、本当に慰安旅行が有ったかどうか分かるから、言いたくなければそれでいい。」
「それだけは許して下さい。銀行だけには行かないで下さい。支店長にも迷惑をかけてしまいます。どうか、それだけは許して下さい。」
この期に及んでもあの男を庇う事が許せず、銀行に行かれる事がそれ程嫌なら、逆に行ってやろうと思いました。
  1. 2014/10/08(水) 00:18:16|
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インプリンティング 第10回

旅行について妻は。
「気晴らしに旅行にでも行きたいが、1人では余計に滅入ってしまうので付き合って欲しいと誘われ、2人で旅行に行きました。でも支店長に特別な感情は無いし、特別な関係では有りません。
当然部屋も別々で身体の関係も有りません。今になって冷静に考えれば軽率な行動でした。疑われても仕方のない非常識な行動でした。ごめんなさい。許して下さい。」
「既婚者同士が隠れて旅行に行く関係が、特別な関係ではない?その上何度もあのアパートに泊まっておきながら、旅行の時だけ部屋を別にしたのか?あいつがホモでも無い限り、そんな事を信用する奴なんていないだろ。なのにおまえは、それを俺に信じろと言うのか?おまえが逆の立場なら信じられるのか?」
男と女の間にも恋愛関係でなく、親身になって相談に乗ってやるような、友情だけの関係も存在するでしょう。
また、服の趣味も心境の変化で変わって行く事は考えられますが、妻の身形は変わり過ぎで、何か余程の事が無いとあれほどの変化は考え難いです。
何より、あれらの下着を持っている説明がつきません。
これだけの疑惑が有りながら、身体の関係は無いと言い張る妻の心理が分かりませんでした。
考えられるのは離婚の時の条件を少しでも良くすることか、離婚して稲垣と再婚した場合の生活を考えて、稲垣の銀行での地位を守っておきたいという事ぐらいです。
嘘をつき通したまま、私と結婚生活を維持して行く事は無理だと分かっていると思います。
残された道が有るとすれば、それは正直に全て話して謝罪し、何年掛かっても償っていく以外無いと思うのですが、妻はそれをせずに、稲垣と自分の保身に走っているとしか思えないのです。
もしかすると、この問題を何とか穏便に済ませ、暫らくしてから性格の不一致とか何とか他の理由を付けて、離婚を切り出すつもりかも知れないという思いまであり、1番肝心な身体の関係を未だに隠そうとする、妻の話しは何一つ信用する事が出来ませんでした。
私は強気の態度に出ていますが、それとは裏腹に心の中は心配で仕方がないのです。
今まで幸せだった家庭が、壊れていくのが怖くて仕方がないのです。
妻はまた泣き出したので。
「もういい。俺は遠い所から帰って来て疲れている。勝手にいつまでも泣いて、この事から逃げていろ。俺は寝る。」
口では強がりを言っていましたが、この問題をどうしたら良いのか分からずに、眠る事など出来ません。
次の日、会社に行ったのですが、そんな事情を知らない上司は私の疲れきった様子を見て、気候の違いや疲れから体調を崩しているものと思い込み、早く帰ってゆっくり休めと言ってくれたので銀行に急ぐと、着いた時は閉店間際でシャッターが閉まる直前でした。
銀行に飛び込んで、最初に目に入ったのは妻が書類を運んでいる姿です。
〔どうして智子がいる?まさか、あいつに逢いたいからなのか?それとも、携帯を取り上げたので、あいつと会って今後の事を相談をする為か?〕
私が出勤する時には出掛ける素振りも無く、何の用意もせずに時々思い出した様に、ただ泣いていたので当然仕事は休んでいて、こんな事になった以上、銀行を辞めるものだと思い込んでいた私は一瞬唖然としましたが、何とか気を取り直し。
「支店長にお会いしたいのですが。」
その言葉で妻が私に気付いて不安そうに立ち尽くしていると、一番奥のデスクにいた稲垣が、横目で妻を見ながら早足でこちらに歩いて来ました。
  1. 2014/10/08(水) 00:19:34|
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インプリンティング 第11回

稲垣は周囲の目を気にして口だけは平静を装っていましたが、表情は不安でいっぱいです。
「これは、これは、わざわざお越し頂きまして恐縮です。どうぞこちらに。」
本当はその場で大きな声を出して罵倒したかったのですが、逆に私が名誉毀損で訴えられてもつまらないので、案内された応接室に入りました。
「こちらの銀行では社内不倫についてどの様なお考えをお持ちですか?」
「いや、それは、その・・・・・・・・・。」
「人妻の行員を朝までアパートに連れ込む。2人で旅行にまで行く。この様な行員がいたらどの様な処分をしてくれますか?」
すると稲垣はテーブルに両手をついて。
「ご主人には本当に申し訳ない事を致しました。でも本当に不倫なんかでは無いのです。信じて頂けないでしょうが、身体の関係どころか手も握った事は有りません。本当です。しかし奥様を付き合わせた責任は感じておりますので、大変失礼かと思いますが誤解を与えた慰謝料という形で償わせて下さい。」
稲垣は妻が上手く誤魔化してくれただろうと思っていたのか、アパートの事や旅行の話しをした時に、一瞬驚いた表情をしたのを見逃しませんでした。
この事で、今日はまだ妻とは何も話し合っていないと感じた私は、鎌をかけてみる事にしました。
「誠実に対応すれば穏便に済ませようと思って来たが、この期に及んでまだ嘘で塗り固めようとするのか?分かった。おまえに誠意を期待していた俺が馬鹿だった。こうなれば俺にも覚悟が有る。」
「すみません。しかし、そう言われましても本当に不倫などしてはいません。身体の関係なんて無いのです。」
私は両手でテーブルを叩いて立ち上がり。
「昨夜女房が全て話したんだよ。アパートに行っては抱かれていたと。旅行でも抱かれたと話したんだよ。もう名誉毀損も関係ない。俺はどうなってもいい。まずは手始めにここの行員達に、こんな支店長で良いのかと聞いてみる。」
私の言葉を聞き、稲垣は慌てて床に土下座して。
「すみませんでした。正直に話したかったのですが、ご主人のお気持ちを考えると話せませんでした。決して自分を守る為に話さなかったのでは有りません。取り返しの付かない事をしてしまいました。どうか許して下さい。」
「俺の気持ち?そんな事を考えられる人間なら最初からしないだろ?ばれたからって、尤もらしい事を言うな。自分を守る為に、何とか誤魔化そうと嘘ばかりついていて、いざばれたら俺の為に嘘をついていた?何を食べれば、そんなに自分に都合の良い言い訳が、次から次へと言える様になれる?俺にも教えてくれ。」
私はずっと、この事実を知ろうともがいていましたが、いざ認められると私の全てが終ってしまった様なショックを受け、尻餅をつく様にソファーに座り込んでしまいました。
  1. 2014/10/08(水) 00:20:31|
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インプリンティング 第12回

その時ドアがノックされたので、稲垣は慌ててソファーに座りました。
「支店長、ズボンの膝が汚れているぞ。」
床はきれいに掃除されていたので汚れてはいなかったのですが、私が嫌がらせにそう言うと、慌てて膝を掃いながら、縋る様な目で私を見ています。
若い女子行員がお茶を置いて出て行くと、また床に土下座して。
「ご主人、どうかこの様な事は・・・・・・お願いします。」
「何を?」
何をお願いしたいのか分かっていても、私が素っ気無い返事をしたので、今度は額が床に擦りそうなほど頭を下げました。
「妻から全て聞いたが確認の為に、おまえにも同じ事を訊く。妻と話が食い違わないように、よく思い出して答えろ。ただ、気を付けて話した方がいいぞ。俺にとって何よりも大事な家庭を壊された以上、もう何も怖い物は無い。」
「・・・・・・・・はい。」
「女房とはいつからの関係だ?」
「奥様にして頂いたのが、こちらに赴任して来て3ヶ月ほど経った頃で、結ばれたのはその一ケ月ほど後かと。」
して頂いたというのは何をして貰ったのか聞きたいのですが、妻が全て話したと言った手前聞けません。
「結ばれた?お互い既婚のくせに、独身の恋人同士の様な事を言うな。お前達のしていた事を美化するな。不法行為、不貞を犯していたのだろ。」
「すみません。言葉を間違えました。」
「まあいい、最初どちらから誘った?」
「私からです。」
妻が私を裏切った事に変わりは無いのに、この事は私の気持ちを少し楽にしました。
どちらが誘おうと、どちらの非が大きかろうと、妻が私を裏切って、私だけにしか開かない筈の身体を開き、私だけにしか見せない筈の顔を見せていたという事実は変わりません。
いいえ、私にも見せた事の無い顔を、この男には見せていたのかも知れません。
それでも、どちらが誘ったかという小さな事にも拘ってしまいます。
結局私は、まだ妻に未練が有るのです。
「あいつはおまえのアパートに何回ぐらい泊まった?」
「月に1回ぐらいかと・・・・・・・。いえ、2回の月も有ったかも知れません。」
「旅行には何回行った。」
「すみません。2回行かせてもらいました。」
「それら全ての時に女房を抱いたのだな?」
「はい、申し訳無かったです。許して下さい。」
「謝るな。謝ったところで許す筈がないだろ?他の日も残業だと嘘を言って帰りが遅かった時は、女房を抱いていたのだな?」
「毎回では有りません。食事だけの時も有りましたし、私の帰りが予定よりも遅くなってしまい、ただ待たせてしまっただけで、電話して帰ってもらった事も有りましたから。」
「そんな細かな事を言うな。そんなのは数回だけだろ?毎回の様に抱いたのだろ?」
「はい、すみません。そのとおりです。」
自分で訊いておきながら吐き気を覚えてきますが、訊かずにはいられないのです。
  1. 2014/10/08(水) 00:22:00|
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インプリンティング 第13回

本当はどの様なセックスをしたのか気に成っていましたが、その事を訊くと、稲垣が腹の中で私を小さな男だと馬鹿にしないか気になり、それを訊く事はプライドが許しませんでした。
「女房を抱いたのは、旅行以外はおまえのアパートでだけか?」
「いいえ、私の車でラブホテルに行く事も有りました。」
やはりどの様な行為をしていたのか気に成り、その物ズバリは訊けなくても、それらしい事を訊いて、その事から想像出来ないかと迷っていた時。
「私からこの様なお願いが出切る立場では無いのですが、今夜お伺い致しますので、ここでこれ以上は許して下さい。」
ここに来る前は、稲垣を社会的に失墜させてやる事ばかり考えていましたが、色々聞き出している内に、私の知りたい欲求を満たす為には、それは今やらない方が得策だと思う様に成り。
「分かった。家で待っているから6時に来い。ただ、今日はもう女房を連れて帰るぞ。文句は無いな?」
「勿論奥様の事は構いませんが、私の仕事が早くても7時迄は掛かりそうなので、6時にお伺いする事は無理かと・・・・・・。出来れば8時、せめて7時30分にして頂け無いでしょうか?」
「仕事?俺は仕事も手に付かない状態なのに仕事だ?俺の家庭を壊しておきながら、それよりも大事な仕事とはどの様な仕事だ?俺は頼んでいる訳でも、相談している訳でも無い。6時に来いと言ったのだ。俺に合わせる気が無いならもういい。やはり今から話そう。今のおまえの対応で、このまま2人だけでいると何かしてしまいそうだから、ここから出て皆のいる所で話そう。」
「すみませんでした。必ず6時にお伺い致します。」
「出来るのなら、最初からそう言え。今後は全て俺の都合に合わせろ。俺はおまえに合わせる気は無い。仕事中で有ろうが、夜中で有ろうが、俺が来いと言ったらすぐに来い。嫌なら今後、話は全てここでしよう。行員どうしの不倫だから、銀行事態にも何らかの責任は有る。話し合いの場としてここを貸してもらえる様に、俺が本店に行って直談判してもいい。」
「私が立場も考えずに、勝手な事を言いました。ご主人のご都合に合わせますから、どうか許して下さい。」
私は妻と稲垣に打ち合わせをされるのが嫌で、妻を連れて一緒に銀行を出ました。
「久し振りに喫茶店にでも行くか?」
一瞬妻は嬉しそうな顔をしましたが、すぐに俯いて黙って頷きました。
喫茶店では気まずい空気が流れ、何を話していいのか分からずに黙っていると妻が。
「あのー。支店長とは何をお話になったのですか?」
「おまえには関係ない。俺とあいつの話だ。」
「はい。ごめんなさい。」
妻には、稲垣と話した内容は勿論の事、今夜来る事さえ話しませんでした。
「そんな事より、どうして今日も銀行へ行った?あいつに逢いたいからか?あいつに今迄の様に逢えなくなると思うと不安になったか?俺の事が、愛する2人の仲を邪魔する悪魔に見えるだろ?」
「逢いたいだなんて、そんな事は絶対に有りません。あなたは仕事に行ったのに、あなたにこんな思いをさせてしまった私が、何もしないで家にいるのが悪い気がして。」
「俺に悪い?俺が今、あいつに会われる事が一番嫌だと分からないのか?逆の立場になって考えた事は無いのか?そうか、あいつに夢中のおまえに俺の気持ちなんて考える気も無いだろうし、考えたところで分かる訳が無いよな。俺を思う気持ちが少しでも有れば、最初からこんな事はしないか。」
妻は泣きそうになるのを堪えている様で、黙ったまま俯いてしまいました。
そんな妻を見ていると付き合いだした頃を思い出します。
妻と喫茶店に行って向かい合わせに座ると、恥ずかしいのか必ず今の様に俯いていました。
しかし、今俯いている理由は全然違います。
あの純情だった妻が、あの誠実な妻が、あの恥じらいを持った妻が、私以外の男に恥ずかしい姿を見せ、恥ずかしい声を聞かせ、気を遣った時の恥ずかしい顔を晒していたのです。
このまま妻を見ていると私が泣いてしまいそうになり、急いでレシートを掴んで立ち上がると、妻も慌てて席を立ちました。
  1. 2014/10/08(水) 00:23:27|
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インプリンティング 第14回

家に着くと妻を前に座らせて話しました。
「俺は節約の為に電話一本我慢していたのに、あの派手な服はおまえが買った物か?」
「支店長がいつも付き合わせているお詫びだと言って、プレゼントしてくれました。」
「何着も有ったが、全てあいつからのプレゼントか?ミニスカートも。」
「・・・・・・はい。」
妻は消え入りそうな声で返事をしました。
「俺が昔、たまにはミニスカートを穿いて欲しいと頼んだ時も、恥ずかしいと言って絶対に買わなかったし、一緒に買物に行った時、似合うと思って俺が選んだ少し派手な服も、こんな派手なのは嫌だと言って買わなかったおまえが、随分気に入って着ていたらしいな?」
「それは・・・・・・・。」
「化粧も派手にして髪の色もそんな明るい色にしたのは、稲垣がそうしろと言ったからなのか?
おまえはあいつの着せ替え人形か?あいつの好みに合わせるのが、そんなに楽しかったのか?」
「いいえ、折角のプレゼントを着ないのも悪いと思って。」
「着ないと悪い?それならその化粧はどんな言い訳をするつもりだ?化粧品もプレゼントされて、使わないと悪いので派手な化粧をしましたか?それに卑猥な下着も沢山有ったが、あれもプレゼントだろ?おまえがあんな下着を買う訳が無いよな?」
「いいえ、あれは私が・・・・・・・・・。」
「そうか。あんな、大事な所に穴の開いた様な下着はどこへ行けば売っている?俺も興味が有るから今から見に行こう。さあ、案内してくれ。」
私は立ち上がって妻の腕を掴み、妻を立ち上がらせようとすると。
「ごめんなさい。あれもプレゼントされた物です。下着までプレゼントされていたと知られたら、益々あなたに誤解されると思って嘘を言ってしまいました。ごめんなさい。」
「そうか。やはりあれらもプレゼントしてもらった物か。プレゼントされた物を着ていないと悪いと言う事は、今日はこれを穿いてきましたと言って見せていたという事だな?見せないと折角のプレゼントを、おまえが穿いているのかどうか分からないよな?」
「いいえ、それは・・・気持ちの中だけで・・・・・。」
「そうか、分かったぞ。だからあんな小さな下着であいつの所に行ったのか。プレゼントしてもらったパンティーを穿いてきました。本当かどうか分からない?これならどう?そう言ってスカートを捲ったのか?それとも奴に下から覗かせたのか?違うか、スカートを脱いだのか。」
自分で言いながらその様な光景を想像してしまい、どんどん辛くなってくるのですが、言わずには居られないのです。
「そんな事、有りません。許して。私が軽率でした。もう許して。」
「だいたい、人妻に下着をプレゼントするだけでも普通は有り得ない事なのに、身体の関係も無い奴があんな下着を贈るか?それに、身体の関係も無いのに、あんな物をプレゼントされて、喜んで穿く奴などいるのか?」
「喜んでなんかいません。」
「それなら嫌だったという事か?贈られて迷惑だったのか?どうなんだ、返事をしろ。」
「・・・・・はい。」
「それなら立派なセクハラだ。嫌がる部下に、上司が穿いてくれと言ってあんな物をプレゼントしたら、完全なセクハラだ。」
「明日俺と一緒に、あれらを銀行に持って行って抗議しよう。あいつのデスクに全て並べて抗議しよう。そしてセクハラで訴えよう。いいな?」
「それは・・・・・・・。」
「もういいだろ?抱かれていたのだろ?ここまで来たら本当の事を話せ。頼むから話してくれ。」
これが、今から私がしようとしている事を止められる、妻への最後の問い掛けでした。
しかし妻は。
「ごめんなさい。どう説明すればいいのか分かりません。でも本当に身体の関係は有りません。」
ここまで言ってもまだ認めない妻を、やはり虐めていなければ狂ってしまいそうなのです。
妻を虐めながら、どうすれば妻がもっと辛い思いをするか考えているのです。
その為に稲垣が白状した事も、今夜来る事も黙っていました。
「分かった。智子がそこまで言うのだから、今回は信じる様に努力するが、後で関係が有ったと分かった時は離婚だぞ。これは赴任する前に智子から言い出した事だ。それでいいな?」
「・・・・・はい。・・・・ありがとう・・・・・ございます。」
妻は今にも泣きそうな声で返事をしましたが、泣けば私が実家に行ってしまうという思いからか、唇を噛んで我慢していました。
  1. 2014/10/08(水) 00:25:05|
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インプリンティング 第15回

稲垣は6時に来るので、私はシャワーを浴び終え、続けて妻にもシャワーを浴びさせ、キッチンで妻の身体を触りながら服を脱がせようとした時、妻は嫌がって抵抗しました。
「俺にされるのが嫌になったのか?」
「違います。嬉しいです。でも、まだ時間が早いのでせめて夜になってからお願いします。」
「俺は1年半も我慢していたから、もう我慢出来ない。智子はそうでは無い様だな。やはり奴に抱いてもらって、欲求を解消していたのかな?」
「違います。それなら、ここでは落ち着かないから寝室でして下さい。ベッドでお願いします。」
「折角仲直りの切欠になると思っていたのに、それならもういい。」
「ごめんなさい。私が悪かったです。でも・・・・・・・。せめてカーテンを閉めて、明かりだけでも消して下さい。お願いですから、明かりだけでも・・・・・・・・。」
そう言って、妻は頑なに拒みました。
「やはりそうか。智子を信用しなければ駄目だと自分に言い聞かせたが、あいつ以外には抱かれる事も、裸を見られる事すらも嫌になったのか。あいつに言われているのか?例え旦那でも俺以外の男に抱かれたら、もう抱いてやらないと。」
「違います。支店長とはその様な関係では有りません。あなたに抱かれたいです。」
「それなら自分で脱いで、テーブルの上に寝て脚を開いてくれ。このままだと俺が無理やりしているみたいだからな。」
そう言われた妻は、涙を堪えながらゆっくりと服を脱ぎましたが、最後の1枚は脱がずに、両手で乳房を隠して俯いたまま動きません。
「どうした?早くそれも脱いでテーブルに乗れ。」
しかし妻は、それを脱がずにテーブルに乗って仰向けに寝たので。
「俺は全部脱いで股を開けと言った筈だ。もうやめておこう。」
「恥ずかし過ぎます。せめて明かりを消して。せめて暗くして下さい。お願いします。」
『稲垣の前では、平気で股を開いていたくせに。』と言いたいのを我慢して、妻自身の手で脱がす事を諦めた私がパンティーに手を掛けると、妻は乳房を隠すのをやめて両手でパンティーを掴み、脱がされない様に上に引っ張って抵抗しました。
少しサディスティックな気分になっていた私は、料理鋏を持ってくるとパンティーの両横を切ったのですが、妻はそれでも切られた布を押えて抵抗を止めません。
私が強引に剥ぎ取ると今度は両手で隠したので、手首を持って力任せに引き離した時、どうしてここまで頑なに拒んだのか、その訳がはっきりと分かりました。
妻のそこは小さな逆三角形を残して、他はきれいに剃られていて、この様な気持ちの時の私でさえ、少しおかしな気分になるほど卑猥に見え、これならば全て剃ってしまった方が余程ましなくらいです。
「何だこれは?」
「友達にスポーツジムに誘われて行った時に、水着を着なければならないので剃ったのですが、上手く剃れなくて、段々小さくなってしまって・・・・・・・。」
妻は抵抗しながらも、この言い訳を考えていたのでしょう。
あの誠実だった妻を思うと、嘘に嘘を重ねる妻を見る度に、浮気された事以上に悲しくなって来ます。
妻は両手で顔を覆っていたのですが、それは恥ずかしさからそうしているだけでは無くて、溢る涙を隠すためでした。
恐らく稲垣は、私が帰って来られない遠い異国にいるのを良い事に、妻の身体を好き放題、自分の思う様に扱っていたのかも知れません。
まるで自分の妻で有るかの様に、いいえ、自分の妻にはさせない様な事まで強要していたのかも知れません。
私はそんな妻の身体に触れる事も出来ずに、椅子に座って妻の秘所をただじっと見ていました。
「あなた、恥ずかしいです。触って下さい。お願いします。」
妻にすれば何もされない事の方が屈辱的で、羞恥心も大きいのだと思います。
「智子も1年半の間に随分淫乱な女になったな。キッチンのテーブルの上で、裸で股を開いて、触って下さい?」
「それは、あなたが・・・・・・・・・。」
「なに?聞こえないぞ。」
「何でも無いです。ごめんなさい。」
こんな事を強要すれば、以前の妻なら泣いて怒ったのでしょうが、私に隠し事の有る妻は逆らう事も出来ません。
「正直に言うと、俺はまだ智子に不信感を持っていて触る気になれない。しかし俺にも性欲は有る。1年半も我慢していたから無性に出したい。智子が自分で気持ち良くなって充分に潤って来たら、中で出そうと思っている。協力してくれるな?」
「自分でなんて出来ません。どの様にしたら良いのかも分かりません。お願いです。あなたがして下さい。お願いします。」
「他の男と旅行になんて行かれたら、身体の関係が有ろうと無かろうと、普通の旦那は一生奥さんとはする気になら無いと思うぞ。俺もまだ普通にはする気になれ無いが、徐々にでも何とかして元の関係に戻りたいと思ったが、それも聞いては貰えないのか。あいつの言う事は何でも聞き、人前であんな短いスカートを穿いていたおまえが、俺の頼みはこんな事も聞けないとは。分かった、もう止めよう。そこから降りて服を着ていいぞ。」
「ごめんなさい。別に穿けと言われていた訳では・・・・・・・。そんな事言わないで。あなたの言う通りにやってみますから、そんな事は言わないで。」
妻が自分でするのは初めて見ます。
私が単身赴任してしまってからは分かりませんが、多分それまではした事が無いと思います。
童顔な妻がテーブルの上で脚を開き、豊満な胸を自分で揉んで感じ様としていれば、普通なら我慢出来ずに飛び掛るのでしょうが、不倫の事実を知った私は、どうしても冷静な目で見てしまいます。
  1. 2014/10/08(水) 00:26:47|
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インプリンティング 第16回

妻はまだ恥ずかしいのか、ただ乳房を揉んでいるだけで乳首を触る訳でもなく、これでは計画が狂ってしまうと思った私は。
「智子が脚を開いた時から気になっていたのだが、どう見ても1年半前よりもクリが大きくなっているよな。これは何もしないでただ大きくなる事は無い。誰かに擦ってもらっていたか自分でしていたかだが、確か智子は、自分でする仕方が分からないから俺にしてくれと言った。と言う事はやはり、俺以外の誰かにして貰っていたという事になる。どうなんだ?答えろ。」
別に大きくなったとは感じませんでしたが、私の出任せな話に妻は。
「・・・・・自分で・・・・・していました。」
「自分でしていた?そうか、あいつに擦られたり、吸われたりされていたのでは無くて良かった。
智子は寂しくて自分でしていたのか。それならどうしてその様にしない?俺とでは気が乗らないのか?」
妻は、右手は乳房を揉んだまま、左手の指をクリに充てて擦り始めました。
「なかなか潤って来ないな。普段自分でしていた時はどうだった?もう感じて来ている頃だろ?
きっと智子の身体は、もう俺の物を受け入れたくないのだな。」
それを聞いた妻は、乳房全体を揉んでいた右手で乳首を摘み、左手の指を一度舐めて唾液を付けてからまたクリに持って行き、指の動きを早くしました。
すると少し潤って来たようで、時々襞の中に指を入れては愛液をすくい、その指で強くクリを擦り出し、徐々に喘ぎ声も漏らす様になっていきました。
妻の秘所も充分に潤ったのを見て、時計を見るともう5時50分です。
もうそろそろ来る頃だと思い、乳首を揉んでいた右手の手首を掴んで下に持って行き。
「指を中に入れて動かしてみろ。自分でしていた時も、当然そうしていたのだろ?」
「お願い、もう。もうください。」
「まだ分かっていないようだな。俺がどの様な思いで、智子と交わろうとしているのか。これ以上気分を壊す様な事を言うならもういい。止めておこう。」
「ごめんなさい。逆らいません。言われた通りにします。」
妻が右手の人差し指一本だけを入れたので、中指も入れて動かすように言うと、次第に喘ぎ声が大きくなり、クリを擦る左手の指の動きも早くなって行きました。
私の言い付けに従っているとしても、離婚する事に成るかもしれないという、こんな気持ちの時にでも感じる事の出来る妻に呆れて、益々私は冷静になっていきます。
その時、外で車が止まる音がしたので。
「ちょっとトイレに行って来るから続けていろよ。絶対に指の動きを止めるなよ。だからと言って、自分だけ気を遣ってしまったらそこで終わりだからな。俺との仲直りの行為も無いからな。」
「早く、早くお願いします。もう、もう我慢出来ません。もう、もう。」
今回の余りにも不利な状況の自分から抜け出したいだけなのか、本当に私と別れたくないからなのかは分かりませんが、何とか私に気に入られようとしていて、妻を苦しめたいが為に行っている行為を疑おうともしません。
私が先に玄関のドアを開けたので、稲垣は驚いた顔をして挨拶をしようとしましたがそれを制止し、妻に気付かれない様に小さな声で。
「今、妻はお楽しみの真っ最中だ。それを邪魔したく無いから黙ってついて来い。話はその後で聞く。」
稲垣は訳が分からず、不安そうな表情で私の後ろをついて来たので、キッチンの前まで連れて行くと、微かに妻の喘ぎ声が聞こえて来ます。
稲垣もその声に気付き、驚きの表情で私を見たので、また小さな声で。
「ここに座って待て。」
その場に正座をしたのでドアを開けると、今度は妻の喘ぎ声が、はっきりと聞こえてきました。
私はよく聞こえる様に、わざとドアを開けたままにして妻に近付くと、外で何が行われていたのか知らない妻は。
「もう我慢出来ません。早く入れて。早く、もう、もう。」
「入れているじゃないか。」
「違います。あなたのを早く、早く入れて。もう駄目。もう駄目。」
「俺の何をいれて欲しい?指か?はっきり言わないと分からない。」
「言わせないで。虐めないで。」
「嫌なら言わなくてもいい。俺が赴任する前は言ってくれたじゃないか。やはり智子は変わってしまったな。もうやめよう。」
「ごめんなさい。言います。あなたのチ○ポです。早くチ○ポを入れて下さい。」
私は妻の言葉にショックを受けました。
妻がセックスに積極的に成り出してから、妻に色々な事を言わせて楽しむ事も有りましたが、妻にはオチ○チンと教えていて、オチ○チンとしか言わせた事は無かったのです。
稲垣も妻に卑猥な事を言わせていて、男性器をチ○ポと呼ばせていたのでしょう。
「どこに入れて欲しい?どこに欲しいか言ってみろ。」
「オ○コです。もう駄目。駄目になる。智子のオ○コに入れて下さい。」
妻は感じてしまっていて気付いていないでしょうが、これもオマ○コと言わせた事は有っても、オ○コと言わせた事はありませんでした。
その上妻は『私の』とは言いましたが、『智子の』などと、子供の様に自分の事を、名前では言ったりした事は有りません。
稲垣が嫌らしい下着を穿かせ、妻にこの様な事を言わせていた事を知り、2人のセックスが見えた様な気がして、妻に絶望感を味わわせる為に仕組んだ事で、逆に私が絶望感を味わう羽目になってしまいました。
  1. 2014/10/08(水) 00:27:49|
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インプリンティング 第17回

私の怒りは妻の秘部に向かい、妻の手首を持って激しく前後させて。
「おまえの様な女に俺のを入れる気にはなれない。自分の指で充分だ。指で逝ってしまえ。」
妻は入れて欲しいと言い続けながらも、我慢の限界が来たのか。
「いや~。いや~。逝ってしまいます。逝ってもいいですか?逝かせて頂きます。ごめんなさい。
智子だけ逝かせて頂きます。」
この言葉を聞いて更に怒りが増した私は、妻が気を遣る寸前で、掴んでいた手首を引っ張って指を外に出してしまい、クリを擦っていた左手も、そこに届かない位置まで遠ざけてしました。
私の知る妻は『逝く~』と言っても、決して『逝かせて頂きます』などとは言いません。
『逝きたい~』とか『逝っちゃうよ~』とか言う事は有りましたが、今にも逝ってしまいそうな時に、この様な敬語など使った事は有りませんでした。
私を気遣っているのかとも思いましたが、気を遣る直前で顔を左右に激しく振りながら、完全に自分を見失っている状態の妻からは、その様な気遣いは考え難く、この言葉で稲垣との、セックスでの主従関係まで分かった様で許せなかったのです。
「いや~。こんなのいや~。」
「何を言っているんだ。智子には羞恥心は無いのか?お客が来ているのだぞ。稲垣、入って来い。」
ドアが開いているので全て聞こえている筈の稲垣は、私が呼んでも入って来なかったので、廊下に出ると稲垣は正座したまま、両手を大事な所に置いて隠す様にしています。
私が腕を掴んで強引に退けさせると信じられない事に、ズボンの前を大きく膨らませていました。
「自分の立場を分かっているのか?俺の悔しさも知らないで、何を勃起させているんだ。」
「すみません。すみません。」
稲垣の謝る声で他に誰かいると知った妻は、キッチンで泣き叫んでいます。
稲垣が興奮していた事で、穏便に済ませる為に謝ってはいても、何の反省もしていないと思った私は、嫌がる稲垣の髪を掴んで引き摺る様に入って行くと、妻は脱いだ服を抱えて部屋の隅で泣いていました。
「俺はおまえの様な汚れた女を抱く気なんて無い。おまえも途中で止められて不満だろ?こいつも、もう勃起させて準備が出来ているようだから、もう一度テーブルに寝て股を開いて入れて貰え。俺は居間にいるから終ったら来い。今後の事を話し合おう。」
当然本心では有りません。
今そんな事をしたら、2人共殺してしまうかも知れないです。
「いや~。どうして、どうして支店長が?いや、いや~。」
「何が、いや~だ。俺がいない1年以上もの間慣れ親しんだ、おまえの大好きな支店長様の、もっと大好きなオチ○チンを入れて貰え。どうせ俺のよりもずっと気持ち良いのだろ?」
「そんな事はしていません。いや~、いや~。」
「何がしていませんだ。今日こいつが全て話してくれたよ。」
妻は一瞬泣き止むと、頭を激しく振って狂った様に泣き叫びました。
「えっ?」
稲垣はそう一言叫ぶと私の顔を見ましたが、目が合うと慌てて俯いて立ち尽くしています。
私が居間に行くと、後を追うように入って来た稲垣は土下座して。
「すみませんでした。どの様な償いも致します。どうか許して下さい。」
「ああ。言われなくても償いはしてもらう。それに、どんなに謝られても許す事はしない。一生償わせて苦しめてやる。先ずはおまえの奥さんに電話しろ。奥さんが出たら俺に代われ。」
「いや、それだけは許して下さい。妻にだけは・・・・・・。」
「今、何でもすると言ったばかりだろ?早くしろ。」
私が何度言っても許してくれと言うだけで、決して電話しようとはしません。
妻が言っていた通り、奥さんの浮気が原因で離婚を前提とした別居をしているのなら、ここまで強行に奥さんに知られるのを拒む必要も有りません。
もしもそれが事実なら夫婦関係破綻後の不倫になり、奥さんに対しては、慰謝料はおろか離婚の妨げにも成らない筈です。
妻の気持ちは分かりませんが稲垣にすれば、夫婦仲が悪いと嘘を言い、同情をかって気を引く、どこにでも有る様なただの浮気なのかも知れません。
  1. 2014/10/08(水) 00:28:50|
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インプリンティング 第18回

何度言っても、ひたすら謝るだけで電話をかけない稲垣に苛立ち。
「分かった。今日はもう帰ってくれ。続きは明日銀行で話そう。」
稲垣はそれを聞いてようやく携帯を出すと奥さんに電話したので、私は携帯を取り上げ。
「初めまして、迷人と申します。実は私の単身赴任中にお宅のご主人と私の妻が、1年以上に及ぶ不貞行為をしておりまして。」
それを聞いた奥さんは声も出せない様で、少しの間沈黙が続きましたが一言だけ。
「明日そちらにお伺いさせて頂きます。」
そう言うと、一方的に電話を切ってしまいました。
稲垣を帰らせてからキッチンに行くと、妻はまだ裸に服を抱えたまま泣いています。
「ごめんなさい。あなた、ごめんなさい。本当の事を言えば離婚されると思いました。身体の関係が有った事を認めれば離婚されると思いました。ごめんなさい。」
「ばれたから離婚になるのでは無いだろ?おまえが離婚されても仕方の無い事をしたから、離婚になるのだろ?本当は認めずに、少しでも条件を良くして離婚したかったのと違うのか?こんな事をしたという事は、俺よりもあいつを選んだという事だろ?」
「違います。あなたを愛しています。離婚だけは許して下さい。」
「本当か?それならどうして俺を裏切った?どうしてあいつに抱かれた?」
「それは・・・・・。ごめんなさい。ごめんなさい。」
その時私の携帯が鳴り、それは私の身体を気遣ってくれた上司からで、医者に行って診てもらい、2、3日ゆっくり休めと言われ、この様な状態で仕事なんて出来ないと思っていた私には、何よりも有り難い話でした。
「離婚するにしてもしないにしても一生許す気は無い。でも、何も真実を知らないまま結論を出すのは嫌だ。しかし、おまえが泣いていて真実を話せない状態では、俺が精神的に持ちそうも無い。だから今決めた。おまえが今すぐ泣き止んで全て話すのなら、話ぐらいは聞こう。それが出来無いのなら今夜の内にこの家を出て行ってもらう。出て行かなければ殴ってでも放り出す。離婚して稲垣と再婚したいのならそのまま泣いていろ。本当に離婚が嫌で話し合いたいのなら泣くな。話し合いをしたところで離婚にならない保障は無いが。」
「泣かないようにしますから少し待って下さい。泣くのを止めますから話だけでも聞いて下さい。」
妻は何とか泣き止もうと唇を噛んでみたり、天井を見上げたりしましたが、そう簡単に感情をコントロール出来るものでは有りません。
妻が泣き止もうと努力している事は分かり。
「暫らく待ってやる。」
私はそう言い残すと寝室に行き、どうしてこの様な事をしてしまったのか、ベッドに寝転んで考えていました。
妻の恥ずかしい声は、私以外の誰にも聞かせたく有りません。
例え稲垣が何十回聞いていようとそれは同じで、二度と聞かせるのは嫌なものです。
それなのに、この様な事をしたのは妻を虐めたかっただけなのか?
いいえ、それだけでは無い様な気がします。
私の中の牡が、そうさせてしまった部分も有る様な気がします。
妻を寝取られた負け犬が『まだ俺は負けていない。』『まだ妻は俺を求めている。』と、寝取った牡に吼えたかったのかも知れません。
寂しさを紛らわすだけの、セックスをしたいだけの浮気など、妻には出来ないと思っているだけに、脅してでも、妻の口から私を求める言葉を聞きたかったのかも知れません。
その言葉を稲垣に聞かせたかったのかも知れません。
妻と稲垣に心の繋がりが有れば、その様な事をしてもその場だけの事で、無駄だという事が分かっているのに。
  1. 2014/10/08(水) 00:30:13|
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インプリンティング 第19回

その様な事を考えていた私はいつしか眠ってしまったのですが、嫌な夢に魘されて飛び起き、時計を見ると、長い夢を見ていた感覚なのに1時間しか経っていません。
夢の中の私は妻を探し回り、あのアパートに行って郵便受けを見ると、稲垣の下に妻と娘の名前が書いて有ります。
それを見た私が絶望感と激しい孤独感に襲われていると、妻と稲垣が手を繋ぎ、楽しそうに話しをしながら出て来て、私の事など見向きもせずに通り過ぎて行きました。
それまでは2人だった筈なのに次の瞬間、稲垣のもう一方の手には娘の手が繋がれているのです。
私は走って追いかけ、惨めな格好で妻の足に縋り付いたのですが、見上げるとそれは妻では無くて稲垣で、私を見下ろして不気味に微笑んでいました。
すぐには夢と現実の区別が付かずに、不安な気持ちのまま妻を捜したのですが何処にもいません。
キッチンの椅子に座り込んで考えていると、夢の中で感じた気持ちが本心で有り、夢の中の私が、今の私の本当の姿ではないかと思え、妻は稲垣のアパートに行ったのかも知れないと心配になって玄関まで行った時、妻がドアを開けて入って来ました。
「帰って来たのか。どうせ奴の所に行ってしまい、もう帰って来ないと思ったから、これで楽になれると思っていたのに帰って来たのか?」
「違います。もうあそこには二度と行きません。」
妻が戻って来てほっとしている筈なのに、口からはこの様な言葉しか出て来ませんでした。
やはり私には、妻に縋り付く様な真似は出来そうにも有りません。
「それなら何処に行っていた?」
「すみません。理香に会って、お仕事が忙しいから少しの間会えないと言ってきました。」
私はまた嫌な事を言って妻を虐めたいと思いましたが、妻の言葉には感情が無く、目も虚ろとしていて様子がおかしかったので、何も言わずにキッチンへ行くと、妻も夢遊病者の様に後をついて来て、椅子に座りました。
「上手い事を言って、本当は稲垣の所に行こうと思ったのでは無いのか?何か忘れ物を取りに来たのでは無いのか?お前の言う事は何も信用出来ない。」
「いいえ、本当に理香に会いたかっただけです。勝手な事をして、ごめんなさい。」
妻は嫌味を言われても泣く様子も無く、焦点の合わない目でテーブルをじっと見ながら、口では謝っていても、やはり言葉に感情が有りません。
「俺の質問に答えるのが嫌で、逃げようと思ったのでは無いのか?」
「いいえ、もう何でもお話します。」
私は『もう』という言葉が気になったのですが。
「それなら訊くが、おまえは稲垣の事が好きになったのか?もう俺の事は嫌いなのか?」
「支店長の事は好きです。でも恋愛感情では有りません。私が愛しているのはあなただけです。」
「意味が分からん。好きだが恋愛感情とは違う?それなら、どうして抱かれた?本当に俺を愛していたら、その様な行為はしないだろ?さっぱり意味が分からない。俺が不審に思っている事に答えてくれ。もう昔の事だが、そもそも俺が初めての男だったと言うのは本当だったのか?俺と関係を持つ前に、稲垣とそういう関係は無かったのか?本当は何か有ったのだろ?」
「はい、あなたと知り合う前にキスまでは有りました。ベッドで抱き合ってキスはしましたが、
それ以上の関係は無かったし、キスをしたのも恋人としての愛情からでは有りません。」
私は、妻の理解不能な話から、妻と稲垣との得体の知れぬ、普通では無い関係を感じていました。
相変わらず妻の言葉には感情が感じられず、魂が抜けてしまったかの様な状態です。
「稲垣との繋がりを、最初から詳しく教えてくれ。俺の知らない智子全てを教えてくれ。」
妻はゆっくりと頷いて、淡々と話し出しました。
「あなたもご存知の通り、私の父は酷い暴力を振るっていて、それは母だけに留まらず、私や姉にも及んだ為に、母は離婚を決意しました。幸い父の実家は資産家だったらしくて、父の両親は私達と完全に縁を切らそうと、今後、養育費やその他の権利を全て放棄するのを条件に、多額の手切れ金を払ってくれたので、私達の生活は困らなかったのですが、それまで優しかった母が、寂しさからかお酒に溺れる様になり、絶えず違った男を家にまで連れて来る様になりました。母の連れてくる男達は私や姉を嫌らしい目で見る事が多く、中には胸やお尻を触ってくる男までいて、父の事で男性不信になっていた私は、余計に男性を避ける様に成って行きました。」
妻が短大生の時に母親は病気で亡くなったのは聞いていましたが、まさか母親がその様な状態だったとは知らず、それまで親子3人幸せに暮らしていたと、勝手に思い込んでいました。
  1. 2014/10/08(水) 00:31:52|
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インプリンティング 第20回

妻が私に話した事の無かった、私と知り合う前の話は更に続き。
「母が死んでから姉と2人、寂しいけれど平穏な生活を送っていました。しかし私はこのままでは駄目だと思い、男性のお客さんとも接する事が多い、銀行員を希望して就職したのですが、働き出して半年を過ぎた頃に姉が結婚をして、義理の兄が私達の所に転がり込む形で3人での生活が始まってしまい、私はその義兄の私を見る目がどこか怖くて、慣れない仕事と家庭の両方が辛く、気の休まる場所は何処にも有りませんでした。私は義兄と、決して2人だけには成らない様に気を付けていたのですが、ある時姉が私には何も言わずに買物に行き、義兄は鍵も掛けずに油断していた私の部屋に入って来て、私をベッドに押し倒しまいた。幸い姉が忘れ物をして帰ってきた為に、事無を得ましたが、その後姉がとった行動は、義兄には怒らずに、私から誘ったと言う義兄の話だけを信じて、その話になる度に私を叩き、私を罵倒する事でした。私は耐えられなくなって家を飛び出し、向かった先が彼のアパートです。」
妻は姉が嫌いだと言って全く付き合いが無かったので、それを不思議には思っていても、まさかその様な事が有ったとは考えた事も有りませんでした。
妻が辛い人生を送って来た事を知り、思わず抱きしめたくなりましたが出来ません。
何故なら、妻が向かった先は稲垣の所なのです。
妻の話に引き込まれていた私も、今の支店長という言葉で、妻に裏切られた現実に戻ってしまい、とても抱き締める事は出来ませんでした。
私が何も言わなくても、まるで他人事でも話しているかのように、淡々と話し続ける妻の話によると。
稲垣は、妻が仕事で分からない事が有ったりした時に、優しく教えてくれる頼りになる先輩で、当時の支店長は女性にも厳しく、ミスなどが有ると顔を真っ赤にして怒鳴ったそうですが、ただでも男性に恐怖心をもっていた妻が泣きそうになっていると、稲垣は必ず助け舟を出してくれ、後で優しく慰めてくれたそうです。
妻は、稲垣だけは他の男とは違うと思い始め、やがて全幅の信頼を置く様に成っていたので、自然と足は稲垣のアパートに向かったのです。
何処にも行く所の無い妻は、その夜稲垣のアパートに泊めてもらい、次の日からアパートが見つかるまでの一週間は、当時稲垣と婚約していた今の奥さんの所で世話になったそうです。
「その時、稲垣とキスをしたのか?婚約者がいながら、あいつはおまえに迫ったのか?おまえもその様な事をしておきながら、よく奥さんの世話に成れたものだな。」
「違います。そんな嫌らしいキスでは有りません。多少奥様には悪い気もしましたが、罪悪感を持ってしまうと私達の関係が、その様な関係だという事になってしまう。上手く説明出来ませんが、その様な感情はお互いに無かったです。父のようで父とも違う、兄のようで兄とも違う、やはり上手く説明出来ません。ただ、恋愛感情は無かったです。」
満員電車で男と肌が触れてしまうのも嫌だった妻が、稲垣にベッドで抱き締められた時、不思議と男に対する嫌悪感は無く、逆に何故か安心感を強く感じたと言います。
抱き締めながら「ごめん。でも決して嫌らしい意味でしているのでは無い。ただ君を守りたくなってしまう。大事な妹の様な感覚で、抱き締めたくなってしまった。」と言いながらキスをして来たそうですが、ただ上手い事を言っているだけで、本当はその気だったのでは無いかと思ってしまいます。
私には、婚約者の事や銀行の事を考えてしまい、その先に進む勇気が無かっただけだと思えるのですが。
  1. 2014/10/08(水) 00:33:01|
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インプリンティング 第21回

妻は稲垣に対して良い印象、良い思い出だけを持ったまま、また同じ支店勤務となってしまいます。
「あなたと結婚してから、偶然また一緒の支店になった時期、私は不妊に悩んでいて、その悩みも聞いてもらい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
他にも色んな相談に乗ってもらったりしました。」
妻が途中押し黙ってしまった事が少し気になり。
「どうして途中で黙ってしまった?その時も何か有ったのか?」
すると、今までとは違って妻の瞳に光が戻り、強い口調で。
「何も有りません。当時の事を思い出していただけです。周りの人から、会えば挨拶の様に子供はまだかと言われ、辛かった時の事を思い出してしまっただけです。」
その時の事を言われると、私は何も言えなくなってしまいます。
若さのせいには出来ませんが、当時気持ちに余裕も無く、この事で妻とはよく言い争いもしました。
私自身、友人や同僚に種無しの様な言い方をされたり、無神経な奴には、セックスが下手だからだとまで言われ、私も辛いのだと言って、妻への思い遣りが足りなかったと反省しています。
当時の事を思い出したからなのか、妻は正気に戻ってしまい。
「本当なら離婚されても仕方が無いです。それだけの事をしてしまいました。愛しているのに、大事なあなたを裏切ってしまいました。私からは何も言えない立場だと分かっています。でも離婚だけは許して下さい。あなたと別れるのは嫌です。」
「上手い事を言って、本当はその逆だろ?自分の歩が悪いままで離婚をしたく無いだけだろ?」
「違います。それだけは信じて。今でもあなたを愛している事だけは信じて。」
私だって信じたいのです。
しかし、信じる事が出来ない事をしたのは妻なのです。
「離婚する事に成ったとしても、このままでは気が収まらない。全てを知らないと、一生俺は立ち直れない気がする。全て聞かせてくれ。」
「はい、必ず話します。話せるようになったら必ず話しますからり、今日はもう許して下さい。」
そう言うと、妻は走って寝室に行ってしまったので後を追うと、妻はベッドにうつ伏せになって泣いていました。
娘の所に行ってから、何処か様子がおかしい事が気になっていた私は。
「どうした?実家で何か有ったのか?」
妻はすぐには答えずに、暫らく声を出して激しく泣いてから。
「理香に会いたくて行きました。暫らく会えないと言ったら、理香は泣いて愚図るかも知れないと思い、その時の言い訳まで考えながら行きました。それなのに理香は・・・・・・・・。」
「理香がどうした?何が有った?」
「理香は『いいよ。』と一言だけ言って、笑いながらお義父さんの所に走って行ってしまいました。いったい私は何をしていたのだろう?理香はもう私を必要とはしていない。母親を必要とはしていない。理香が生まれた時、この子さえいればもう何もいらないと思ったのに、この子だけは私の様な辛い思いは絶対にさせないと思っていたのに、結局辛い思いをさせてしまう。でもこれは全て私がしてしまった事。私はとんでもない事をしてしまった。私は今迄、何をしていたのだろう?」
妻は、多少は罪悪感に目覚めたのだと思いましたが、それは娘に対してだけで、私に対しての罪悪感が本当に有るのかどうか、未だに信じきれていない私の怒りは収まっておらず、苦しむ妻に追い討ちを掛ける様に。
「今頃気付いても遅い。おまえは父親を憎んでいるが、同じ事をしたのだぞ。暴力ではないが、それ以上に俺は傷付いた。理香もこの事を知れば、一生おまえを怨むぐらい傷付くだろう。母親に対してもそうだ。色々言っていたが、おまえに言える資格など無い。おまえの母親は色んな男と付き合ったそうだが、離婚していたから独身だったのだろ?それに引き換え、おまえは夫が有りながら、他の男に跨って腰を振っていたのだろ?おまえの両親の事を悪く言いたくは無いが、人を傷つける事が平気な父親と、例え寂しかったとは言っても相手も選ばずに、オチ○チンさえ付いていれば、誰にでも跨って腰を触れる母親。おまえのしていた事は両親と同じだ。いや、それ以下だ。」
ここまで酷く言いたくは無かったのですが、話している内に自分で自分を抑える事が出来なくなってしまいます。
自分の言葉に反応しては、段々とエスカレートして行ってしまいます。
  1. 2014/10/08(水) 00:34:22|
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インプリンティング 第22回

妻はその後一言も話す事無く、泣き疲れて眠ってしまいました。
翌朝目覚めると、妻は朝食の仕度をしていて、味噌汁の良い香りがして来ます。
日本に帰って来てからはホテルの食事以外、店屋物かコンビニの弁当しか食べていなかったので、久し振りの妻の手料理に一瞬喜びましたが、今の妻との関係を考えれば食べる気になれません。
「俺のはいらないぞ。おまえの汚れた手で作られた物など、口に入れる気に成れない。そこのコンビニに行ってパンを買って来い。パンは1個でいいが牛乳も忘れるな。」
妻は慌ててエプロンを外すと、財布を持って走って出て行きました。
「何だこのパンは?奴はこんなパンが好きなのか?俺の好みも忘れたのか?俺が好きなのは干しぶどうの入ったパンだ。」
別に何のパンでも良かったのですが、一言でも文句を言ってやらないと気が収まりません。
この様な事を続けていては駄目だと思いながらも、止める事が出来ないのです。
この様な事を続けていては、妻が狂ってしまうかも知れないという思いも有りましたが、私の方が既に、精神的におかしくなって来ているのかも知れません。
干しぶどうパンを買って、走って戻ってきた妻に。
「悪い、悪い。タバコを頼むのを忘れた。」
妻は銘柄も聞かずにまた小走りで出て行くと、私が以前吸っていたタバコを覚えていたので、それを買って来たのですが、私は赴任中に向こうで軽いタバコに変えた為に、日本に帰って来てからも、以前とは違う銘柄の軽い物を吸っていました。
今の状態では、妻はそこまで気付く筈が無いと思っていても、私は嫌味ったらしく残り少ないタバコを持って来て、妻の目の前に置き。
「それも稲垣が吸っていた銘柄か?俺が今吸っているのはこれだ。見ていて知っていると思っていたが、俺の事などもう眼中に無いか?」
「ごめんなさい、気が付きませんでした。すぐに交換して来ます。」
「それでいい。おまえの好きな男と同じタバコを吸ってやる。」
「支店長はタバコを吸いません。」
流石の妻も私の嫌がらせに怒れて来たのか、少し語気を強めて言いました。
しかし私は、それがまた面白く有りません。
「そうか。タバコを吸わない男がおまえのお気に入りか。それは悪かったな。今時タバコを吸う人間なんて最低だと言っていなかったか?さすが40代で支店長になれる様なエリート様は、俺の様な人間とは違うな。おまえが俺を裏切ってでも、一緒になりたい訳だ。」
「そんな事は思っていません。それに支店長と一緒になりたいなんて思っていないです。」
「どうかな?どうせ2人で俺を馬鹿にしていたのだろ?今時タバコを吸っている駄目人間と笑っていたのだろ?」
「いいえ、支店長も以前はヘビースモーカーでした。タバコを吸う人がどうとか、出世がどうとかではなくて、お医者様に止められたので今は吸っていないだけです。」
「俺がタバコを変えた事も気付かないおまえが、流石にあいつの事は何でも知っているのだな。
将来を共にする、愛する旦那様の事は何でも知っているという訳か。」
また僻みの様な、嫌がらせを言ってしまいました。
何を言っても私の気が収まる事は無いのに、私自身、いつまでこの様な事を続けてしまうのだろうと不安に成ります。
「言い忘れたが、今日、奴の奥さんが来るぞ。」
それを聞いた妻の顔が蒼ざめて行き。
「許して下さい、私は会えないです。典子さんに合わせる顔が有りません。とても会えないです。どうか許して下さい。」
「そうか、典子さんと言うのか。おまえがしてしまった事の責任ぐらい自分で取れ。会って謝罪しろ。奴と再婚したいのなら、ついでに離婚して下さいとお願いしたらどうだ?」
私の嫌がらせも妻の耳には入らない様で、ただ俯いていて、少し体が震えている様にも見えました。
  1. 2014/10/08(水) 00:35:57|
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インプリンティング 第23回

昼食に親子丼をとったのですが、妻は箸もつけません。
「どうした?食べろ。」
「典子さんに会うのだけは許して下さい。典子さんには会えないです。」
「子供みたいな事を言うな。離婚を前提の別居か何か知らないが、今はまだ夫婦だ。頭の一つも下げられないのか?もういい、その話は後だ。折角俺が注文してやった物を食べない積もりか?」
妻は一口食べましたが、また箸を置いてしまいました。
「どうして食べない?奴の言う事は何でも聞いて、あんな卑猥なパンティーまで穿いていたおまえが、俺の言う事は、おまえの身体を心配して言っている事すら聞こうとしない。本当なら、俺は稲垣や奥さんに会いたくなければ会わなくても良い立場だ。それを一緒に居てやろうと思っているのに。もう分かった。俺は出掛けるから3人で話し合え。」
すると妻は口いっぱいに頬張り、お茶で流し込む事を繰り返し、時々吐きそうになっています。
「そうだ。残さず全て食べろ。」
空腹も辛いのですが、食欲も無いのに無理やり食べさせられるのも同じ位辛く、一種の拷問ともとれます。
妻を言葉で虐めるだけで無く、身体への虐めを始めた自分が恐ろしくなりました。
夜になって稲垣から電話がかかり、既に途中まで来ていたのか、それから10分ほどで来た奥さんは、小柄で可愛い感じの方なのですが、ここに来る途中も泣いていたのか、目の回りの化粧が落ちていて、折角の可愛い顔が台無しです。
私が妻の待つ座敷に案内すると、部屋の隅でうな垂れて正座している妻を見つけて駆け寄り、前に座って妻の両肩を掴んで揺すり。
「どうして?どうして智子さんなの?どうして?」
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
私があえて止めずにいると稲垣が。
「もう、そのぐらいにしておけ。悪いのは俺だ。」
別居の原因が奥さんの浮気では無いと確信していた私は、私と同じぐらい辛いで有ろう奥さんに対しての、横柄な口の利き方に怒りを覚え。
「悪いのは俺だ?何を格好つけているんだ?まだ女房の気を引きたくて、いい男を演じているのか?悪いのはおまえだと認めているのなら、おまえ一人で全ての責任を、今すぐにとってもらおうじゃないか。」
「どの様に責任をとらせていただけば良いですか?」
「馬鹿か?責任のとり方も分からないで、偉そうに言うな。泥棒が捕まってから、泥棒は俺だと威張っているのと何も変わらないぞ。」
「すみません。威張っていた訳では。」
「今日はどの様に責任をとって、どの様に償うのか考えて来ただろうな?」
「ご主人の気が済む様に、出来る限りの事は致しますので、どうかご提案頂けないでしょうか?」
「俺に言わせてもいいのか?出来る限りの事をしてくれるのか?それなら、おまえが何度も何度も汚した女房の身体を、以前のきれいな身体に戻してくれ。俺の壊れた家庭を元に戻せ。俺は一生この事を忘れずに、苦しんで生きなければならない。そんな人生は嫌だから、俺からこの記憶を消してくれ。時間を単身赴任の前に戻してくれ。」
その時、稲垣の奥さんは声を出して泣き崩れ、妻は私の前に来て畳に額を擦り付けながら。
「あなた、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
しかし私は、そんな妻を無視して。
「おい、何とか言えよ。おれの希望を出来る限り叶えてくれるのだろ?」
「出来ません。どれも出来ないです。どうか私に出来る事にして下さい。お願いします。」
「そうか。それなら現実に出来る事を頼もう。去勢してくれ。いや、全て取ってしまって、性転換してくれ。そうすれば過去は消せなくても、今後は少し安心出来るかも知れない。どうせこの様な事が平気で出来る2人だから、今も謝りながら腹の中では舌を出しているのだろ?これからも目を盗んで会うのだろ?おまえが女になれば少しは安心出来る。これなら現実に出来る事だ。」
無理を言っているのは分かっていまが、これは私の本心なのです。
  1. 2014/10/08(水) 00:37:26|
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インプリンティング 第24回

稲垣も妻と同じ様に額を畳につけて。
「すみません。私には出来ません。」
「努力するから何でも言ってくれと言いながら、何もしてくれないのだな。俺にこれだけの苦しみを与えておきながら、銀行には知られたくない。性転換も嫌だ。おまえは本当に償う気は有るのか?おまえは何も失わないじゃないか。」
すると妻が話しに割り込んできて。
「私が悪かったです。あなたを裏切ったのは私です。あなたには私が償います。どの様な償いでもします。あなたの言う事なら何でもします。」
妻の稲垣を庇う様な言葉で更に頭に血が上り、ネクタイを持って来ると妻に投げつけて。
「それなら死んでくれ。おまえと結婚した事が人生最大の汚点だった。今からでは人生のやり直しは出来ないかも知れないが、過去の汚点だけは消し去りたい。それで首を吊って死んでくれ。
ただし、おまえの遺体なんて引き取りたくは無いから、誰にも見つからない様な所で死んでくれよ。」
妻は、体に当たってから目の前に落ちたネクタイを見詰めたまま動きません。
「何処で死のうか考えているのか?そうか、俺が無神経だった。俺が身に着けていた様な物で死にたくないか。死ぬときぐらいは、愛する人の物で死にたいよな。稲垣、おまえのベルトを渡してやってくれ。」
それを聞いた妻はネクタイを力一杯掴んだのですが、やはり動こうとはしませんでした。
「間違っても車に飛び込む様な真似はするなよ。おまえの様な人の心も持たない人間の為に、見ず知らずの人に迷惑を掛けるなよ。」
当然、妻は出来ないと言ってすぐに許しを請いながら、泣き崩れると思っていたのですが、妻はそのままの状態で動かず、涙は流していても泣き崩れる事も無かったので、私の目論見は狂い、思惑通りに事が進まないことにも腹が立ちました。
何度謝らせても私の心が晴れる事はないのですが、それでも常に謝罪の言葉を聞いていないと不安なのです。
私が次に思いついたのは娘の事でした。
「理香の事は心配するな。おまえの様な女にならない様に、俺がしっかりと育てる。」
すると妻は顔を上げて、縋る様な目で私を見詰め。
「ごめんなさい、出来ません。私には出来ません。理香を残して死ぬなんて出来ません。死ねばあなたの顔も見られなくなってしまう。許してください。他の事なら何でもします。」
「理香?今頃何を言っているのだ?今迄散々理香を放りっぱなしで、こいつに抱かれて喜んでいたおまえが、理香を残して死ねない?そんな物ただの言い訳だ。自分が死にたくないだけだ。それに、あなたの顔が見られなくなる?それも言うならこいつの顔だろ?言い間違えたのか?それともお得意のご機嫌取りか?あなたの言う事なら何でもすると言いながら、死んでくれと言えば死ねないと言う。本当にお前の言う事はその場凌ぎの嘘ばかりだな。」
その時稲垣が妻に助け舟を出し。
「お願いします。死ねなんて言わないで下さい。お願いします。」
「またまた色男のご登場か?何を偉そうに言わないでくれだ。それならおまえが代わりに死ねるのか?死ぬどころか、ちょん切る事すら出来ない奴が格好ばかりつけるな。」
その時、奥さんが一際大きな声で泣き出したので、怖い思いをさせて奥さんまで苦しめていると知り。
「奥さん、すみません。折角来て頂いたのに、俺の怒りばかりぶつけてしまって。でも奥さんもこれを見れば、私の怒りを少しは分かって頂けると思います。おい、死ぬのは許してやるから、奥さんの前に立ってスカートを捲ってみろ。」
妻は奥さんの近くまでは行ったのですが、その様な事が出切る筈も無く、ただ立ち尽くしています。
「何でもするからと言うので、死んで詫びろと言えばそれは出来ないと言う。スカートを上げて、お前達のしていた恥ずかしい行為を見てもらえと言っても、それも出来ない。何でもすると言うのは、いったい何をしてくれると言うのだ?これも嘘、あれも嘘、嘘、嘘、嘘、おまえが俺に言った事で、本当の事は何も無い。」
すると妻は顔を横に向けて目を閉じ、スカートの裾を持ってゆっくりと上げ始めました。
「もっと上げろ。パンティーが完全に出てしまうまで上げろ。」
私が後ろからパンティーを一気に下ろすと、俯いていた奥さんは顔を上げ。
「智子さん、これは?」
そう言ってから目を逸らすように、また俯いてしまいました。
「稲垣、おまえがやったのだな?おまえが剃ったのだな?」
「・・・・はい・・・・すみませんでした。」
「智子。確かこれは水着を着る為に、自分で剃ったと言っていなかったか?おまえの人生は嘘ばかりか?どうせ俺と結婚したのも嘘だったのだろ?好きでも無いのに嘘で結婚したのか?」
「違います。」
「何が違う?本当は俺と付き合う前、こいつの所に泊まった時から関係が有って、それからも、ずっと続いていたのではないのか?俺はもう何も信じられなくなった。」
私の言った事が当たっているとすれば、結婚してからも妻にはもう一つの顔が有り、私に見せていた顔が妻の全てだと、ずっと思っていた私は間抜けな道化師だった事になります。
  1. 2014/10/08(水) 00:38:35|
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インプリンティング 第25回

私が話し終わると、ずっと泣いていた奥さんが妻の前に座り。
「智子さん、本当なの?私はずっと気になっていました。あの時主人が、昨日は夜遅かったので一晩泊めたと自分から話してくれて堂々としていたし、あなたにも悪びれた様子は無かったので、主人を信じよう、智子さんを信じようと思ったけれど、ずっと私は気になっていた。あの時からの関係なのですか?もしもそうなら、私の人生は何だったのだろう。」
「ごめんなさい。典子さん、ごめんなさい。でもあの時は、典子さんを裏切る様な事はしませんでした。それだけは信じて。」
「裏切る様な事はしなかった?奥さん、こいつらの感覚では、キスはしたがそれは裏切では無いそうだ。一晩中ベッドに寝て抱き合っていたけれども、裏切った気持ちは無いそうだ。それに、健康な男と女が狭いベッドで抱き合ってキスしていても、他には何も無かったそうだ。」
奥さんは、また妻の両肩を掴んで揺すりながら。
「嘘だと言って。智子さん、キスもしなかったと言って。抱き合っていたなんて嘘だと言って。
そうでなければ、あの日からの私の人生全てが無駄に思えてしまう。」
奥さんは紙に包まれた何かを出すと、何も答えずに泣いている妻の目の前で開き。
「これは智子さんの物なの?それだけでも教えて。お願いだからこれを見て。」
妻は一瞬見たものの、すぐに顔を背けて黙っていたので、私が近くに行って見せてもらうと、それは米粒2つ分ほどの、蝶の形をした小さな金属でした。
これは私が3回目の結婚記念日にプレゼントした、イヤリングの先の花の中心に付いていた物です。
妻は可愛いと言ってよくつけてくれたのですが、片方の蝶を何処かに落として来てしまったので、なんとか修理出来ないか購入店に持って行った覚えが有ります。
「これは妻のイヤリングの先に付いていた物です。これを何処で?」
「バスルームの脱衣場です。9年前に私の親戚で不幸が有った時に、子供を連れて泊まりで実家に行っていたのですが、帰った日の夜お風呂に入ろうとした時に、脱衣場の隅に光る物を見つけました。手に取ると蝶の形をしていたので、最初は子供の玩具の何かかとも思いましたが、玩具でこの様な物が付いている物に心当たりがなく、これは何かアクセサリーの一部だと思いました。
そう思うと悪い方にしか考えは行かずに、ずっと主人に問いただそうと思って大事に持っていたのですが、結局、主人の答えを聞くのが怖くて9年間も聞けずにいました。」
奥さんは今まで稲垣に言えなかった胸の内を、熱く話し出しました。
「私はずっと自分に自信が無かった。付き合っている頃から、主人が智子さんの話をする度に、心配で仕方がなかった。智子さんから電話が掛かってきた時や、3人で食事に行った時に、私には見せた事の無い様な主人の笑顔を見る度に、不安で仕方がなかった。私は可愛くも無いし、プロポーションだって智子さんみたいに良くないし、学校だって高校しか出ていない。私なんかと、どうして付き合ってくれているのか不思議だった。どうして一流大学を出たエリートの主人が、私なんかと結婚してくれたのか不思議だった。一晩一緒にいたと言われた時から、ずっと智子さんの影に脅えていた様な気がします。でも、主人が私の事をどう思っていようとも、私が主人を愛しているのに変わりは無いのだから、例え主人が私を愛してくれていなかったとしても、一緒に居られればそれでいいと、自分を納得させていました。主人に何度か女の影を感じた時も、相手が智子さんで無ければ、ただの遊びだから我慢しようと思ってきました。でも、智子さんだけは嫌だった。主人や2人の子供達との、幸せな生活を壊される気がして怖かった。」
「典子、そんな事を思いながら・・・・・・・・すまん、許してくれ。」
その時稲垣は、私の前で初めて涙を見せました。
奥さんは私と違い、ずっと疑っては信じ、信じては疑って長い間苦しんで来たのかも知れません。
私は奥さんの話を聞きながら、9年前を思い出していました。
9年前といえば娘が生まれる前の年で、子供が出来ないで悩んでいた時期です。
私と酷く言い争った翌日の夕方に、妻が会社に電話をかけて来て、少し冷静になりたいので、家に戻らずに銀行から直接友達の家に行って愚痴を聞いてもらうので、帰りが遅くなるのから外で食事を済ませて来て欲しいと言われた事が有りました。
私も言い過ぎたと反省していて、次の日が休日だった事も有り、一つ返事で快く承諾したのですが、妻は11時を過ぎても帰って来ず、よく考えると妻にその様な事を話せる友人がいる事も知らなかった上に、当時は携帯も持っておらず連絡の取り様が無かったので、何処に行ってしまったのか心配で、ずっと寝ずに帰りを待っていました。
結局朝になっても帰って来ずに、私はいつしか眠ってしまいましたが、昼前に目覚めると妻は隣で眠っていて、その後も夕方まで死んだ様に眠り続け、目覚めてから何処に行っていたのか聞くと、友達の家で朝まで悩みを聞いてもらっていたと言いましたが、今にして思えばその友達とは稲垣の事で、その時の様子だと、一睡もせずに朝まで愛を確かめ合っていたのだと思います。
悪い事は出来ないもので、おそらく脱衣場でイヤリングを外した時に落としてしまい、これから稲垣と一つになれる事に興奮していたのか、蝶が取れてしまった事にも気付かずにいたのでしょう。
「智子、何か言ったらどうだ?イヤリングを落として来た時も、関係をもったのだな?」
私が妻に問いただしても、妻は何も反論せずにただ泣いている事から、その時にも関係が有った事を確信しました。
何も答えない妻に代わって稲垣が口を開き。
「回数では無いかも知れませんが、その時一晩だけ関係を持ちました。先に話していた、結婚前に私の所に泊まった時は、本当にキスだけです。1年前からこの様な関係に成ってしまいましたが、それより前は、本当にその一晩だけです。申し訳有りませんでした。典子、すまん。」
稲垣の顔付きや話し方から、この事は本当だと感じましたが、散々嘘をついてきた2人です。
まだ何か隠していそうで、全てを信じる事は出来ません。
何より、例え一晩だけだと言っても私を裏切っておきながら、その後何食わぬ顔で生活していた妻に対して、より強い怒りを覚えます。
  1. 2014/10/08(水) 00:39:56|
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インプリンティング 第26回

私は妻と2人だけで話したくなり。
「今後の事ですが、多少でもお互いの夫婦がどうするのか決まっていなければ、話し合いも違って来ると思うのです。来て頂いていて申し訳ないのですが、妻と2人だけで話してもいいですか?」
すると奥さんは頷いて。
「私も今、主人と2人で話し合いたいと思っていました。」
稲垣夫婦はそのまま座敷に残り、私達は寝室に行き。
「ずっと俺を騙していたのだな。身体の関係はあの時だけかも知れないが、ずっと繋がっていたのだな?」
「繋がっていた?いえ、そうかも知れません。結婚してから偶然同じ支店になるまでも、何度か電話で話したりしていました。同じ支店になってからも、関係を持ったのは1晩だけですが、2人だけで食事に行った事も有ります。理香が生まれてからは疎遠になって、連絡も取り合っていませんでしたが、支店長として彼が来た時、正直嬉しかったです。」
「あいつとはどの様な関係なんだ?お互い、そんなに好きなら、奴が婚約を破棄してでも結婚すれば良かったんだ。どうして俺と結婚した?」
「違うのです。彼とはその様な関係では有りません。あなたを愛したから結婚したし、今でも愛しているのはあなただけです。彼とは結婚したいとは思っていなかったし、ましてや抱かれたいなんて思った事は一度も有りません。」
私には妻が理解出来ません。
「それならどうして抱かれた?レイプされたのか?今回もずっと脅されていたのか?」
「違います。彼はその様な事はしません。」
「それなら聞くが、抱かれて感じなかったのか?気持ち良くならなかったのか?」
「行為中は興奮もしたし、気持ち良くもなっていました。抱かれていて凄く感じてしまいました。
ごめんなさい。でも、彼とセックスしたいなんて思った事は有りません。」
聞けば聞くほど、迷路の奥深く迷い込んで行く様な感覚です。
私は妻の言葉を何とか理解しようとしましたが、やはり訳が分からずに黙っていると、暫らく沈黙が続いた後。
「彼の言う事に間違いは無いと思っていたし、彼の言う通りにしていれば、私は幸せになれると信じていました。でも、愛しているのはあなただけです。」
その後も、妻の涙ながらに話す稲垣に対する思いを聞いていて、私にも少しだけ分かった事が有ります。
妻は父親に裏切られ、その後も男の嫌な面ばかり見せられて男性不信になりました。
その後母親や姉にも裏切られた形になり、男性不信と言うよりは、人間不信に陥っていたのかも知れません。
信じられるのは自分自身だけになってしまい、猛烈な孤独感の中、気が付くと稲垣だけが、唯一身近に感じられる存在になっていたのでしょう。
まだ自分以外の人間を信じる事の出来る、心の拠り所になっていたのかも知れません。
妻が生まれて初めて接した、真剣に妻の事を思い考えてくれる、絶対に妻を裏切らない存在だと思ってしまったのでしょう。
鳥は生まれて初めて見た動く物を、親だと思い込むと聞いた事が有ります。
それと同じ様に、稲垣は妻が接した初めての信頼出来る誠実な男で、それは次第に男女の枠を越えた、回りにいる人間とは全く違う、特別な存在だと潜在意識の中に刻み込んでしまったのかも知れません。
「上手く説明出来なくてごめんなさい。彼は違うのです。父親とも違うし、兄とも違う。結婚をしたい相手でも無いし、恋人という存在でも無い。そうかと言って友人とは全く違います。」
私が思うに、言い換えればそれら全てなのでしょう。
いいえ、神とまでは言いませんが、それらを越えた存在なのかも知れません。
もしもそうだとすると、これは夫婦の愛情や絆を遥かに越えた感情だと思え、絶望的になってしまいました。
「終ったな。俺達は完全に終ってしまったな。いや、智子の中ではずっと前から終っていたのかも知れない。離婚しよう。」
「嫌です。離婚したく有りません。私はあなたを愛しています。正直、彼に言われて数ヶ月前まで離婚を考えていました。どの様にすればあなたを少しでも傷付けずに離婚出来るか考えていました。あなたと別れて彼と再婚するには、どの様にすればよいのか真剣に考えていました。彼は今でも、私と一緒になりたいと思ってくれていると思いますが、私はあなたと別れるなんて出来ないと気付きました。自分の幸せを捨ててでも、私と理香の幸せを真剣に考えてくれている彼には言えずに、だらだらと関係を続けてしまいましたが、何が有ろうと私はあなたと別れる事など出来ないと知りました。どの様な形でもいい。あなたの側にいたい。離婚なんて言わないで下さい。それだけは許して下さい。」
「だらだらと?もう無理をするな。本当にそう思ったのなら、関係を切る事が出来たはずだ。どの様な理由が有ろうとも関係を続けた。いや、智子からは切れなかったのかも知れない。それが全ての答えではないのか?」
泣きじゃくる妻に。
「明日、出て行ってくれ。これで終わりにしよう。理香は俺が育てる。」
妻は顔を上げると、私の目を見て必死の形相で。
「それは出来ません。理香をあなたに任せる事は出来ません。あなただけに負担を掛ける事は出来ません。」
「出来るさ。理香の事を負担だなどとは思わない。それに、おまえには任せられない。おまえは今まで理香の事など考えもせずに、奴に抱かれていただろ?」
「違うの。理香はあなたの子供ではないの。彼の子供なの。あっ・・・・・・・・・。」
私は自分の耳を疑うと同時に、目の前が真っ暗になり、思考回路は停止してしまった様です。
  1. 2014/10/08(水) 00:41:04|
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インプリンティング 第27回

何処か遠い所で妻の声が聞こえます。
「あなた、ごめんなさい。あなた、ごめんなさい。」
その声は徐々に近くなり、私を戻りたくない現実へと戻してしまいます。
現実に戻れば、悲しみから気が狂ってしまうのではないかと思っていた私は、現実に戻るのが怖かったのですが、人間の脳は上手く出来ているのかも知れません。
許容量以上の悲しみが急に襲って来た時には、心が壊れてしまわない様にそれらの全てを受け付けない様にして、守ってくれているのかと思えるほど冷静な私がいました。
きっと後になってから、今以上の悲しみが襲って来るのでしょうが。
「以前から分かっていたのか?」
妻は流石にもう離婚を覚悟したのか、泣いてはいても、割とはっきりとした口調で。
「いいえ、考えた事も有りませんでした。彼から聞くまでは・・・・・・。」
「奴から聞いたのはいつだ?どうして奴に分かる?」
「彼が支店長として赴任してきて、4ヵ月ほど経った頃です。」
妻の話によると、稲垣のアパートで私と妻の血液型、娘の血液型を聞かれたそうです。
血液型で性格判断でもするのかと思い、私と妻がA型で、娘がO型だと答えると。
「やはりそうか。」
妻が、何がやはりそうなのか聞くと、稲垣は立ち上がって窓から外を見ながら。
「お互いA型の夫婦からは、A型の子供かO型の子供しか生まれない。稀にそうでは無い子供が生まれるケースも有るらしいが、そんな確率はごく僅かで無いに等しい。またA型同士の夫婦からはA型の子供が生まれる確率が高いらしいが、理香ちゃんの血液型はO型。俺もO型だ。」
妻には稲垣の言っている意味が分かり。
「そんな事は有りません。確率はそうかも知れないけれど、理香は主人の子供です。」
「どうして分かる?DNA検査でもしたのか?智子は理香ちゃんが生まれてからも、2人目が欲しくて避妊をした事が無いだろ?しかし子供は出来ない。その前だって5年も出来なかった。結局、十数年避妊しないでセックスしていて、出来たのは理香ちゃん1人だけだ。その理香ちゃんが宿った時期に私と関係をもっている。」
「でも・・・・あの時は、子供は出来ないと・・・・・・・・・・・。」
「私も最近までそう思い違いしていたが、よくよく思い出せば、出来ないのではなくて出来る可能性が低いというだけで、全く可能性が無い訳では無かった。だからその前に1度・・・・・・・
君にもそう説明した覚えが有る。」
妻が、その時期私とも関係をもっていたので、それだけでは決められないと言って食い下がると。
「私も智子も、不妊の原因は智子に有ると決め付けていたが、もしもご主人に原因が有ったとしたら?何度も言うが、ずっと避妊せずにセックスしていても、理香ちゃん以外出来なかったじゃないか。」
妻は信頼している稲垣の言葉に、次第にそうかも知れないと思う様になり、問題が大き過ぎて涙も出ずに、座り込んだまま立てなかったそうです。
それを聞いた私も、その確率が高いと思いました。
昔、子供を生めない嫁はいらないと、一方的に離縁された時代も有ったそうですが、私もそこまで酷くは無いにしても、男の勝手な考えで、妻に原因が有ると思い込んでいた時期が有りました。
思い出せば、妻が一晩外泊した後、それまで妻から誘われた事は一度も無かったのに、妻は毎晩の様に求めて来た様な記憶が有ります。
その時は無断外泊をした事で、私の機嫌をとっているのだろうと思ったのですが、今考えると、稲垣と関係をもってしまった罪悪感からしていたのか、または稲垣との間に子供が出来てしまった時の事を考えて、私の子供だと誤魔化す為に、セックスをせがんで来たのかとも思え。
「あいつとの子供が、出来てしまっても良い覚悟で抱かれたのか?それとも、あいつの子供が欲しくて抱かれたのか?」
「違います。あなたとの子供が欲しくて・・・・・・・・・・。」
私との子供が欲しくて稲垣に抱かれたとは、さっぱり意味が分かりません。
「理香の事は俺にとっては何よりも大切な事だ。俺と喧嘩して、あいつの所に行ったところから、詳しく聞かせてくれ。」
話している内に妻は、娘に会って帰って来た時の様な状態になっていて、淡々と詳しく話し出しました。
  1. 2014/10/08(水) 00:42:40|
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インプリンティング 第28回

当時妻は子供が出来ない事で、軽いノイローゼの様な状態になっていて、時々何もかもから逃げ出したい気持ちに襲われ、そのような時は、つい私に当たってしまっていたと言います。
しかし私は情け無い事に、妻が多少辛そうだと思っていても、そこまで精神的に追い込まれていたとは気付かずに、妻が私に突っ掛かってくる事が不愉快で、つい言い争いになっていました。
「特にお義母さんから、子供はまだかと言われるのが辛かったです。お義母さんは、私を実の娘の様に思っていてくれていて、悪気なんて無く、本当に心配してくれているのが分かっていただけに、余計辛かったです。それと、単純に子供が欲しかったのも有りましたが、私は一人になるのが怖かったから、どうしてもあなたの子供が欲しかった。あなたの子供を生んで、あなたとの絆をもっと強くしたかった。そうなればお義母さんとも、血の繋がりは無くても子供を通して、もっと本当の親子の様になれると思った。」
「それなら尚更、どうして稲垣と関係を持つ事になったのかが理解出来ない。本当に俺との絆を強くしたかったのなら、稲垣なんかに抱かれないだろ?言っている事と、やった事は逆の事だろ?」
銀行は昼の間も営業している為に交代で昼食をとるそうですが、私と言い争った翌日、偶然稲垣と昼休みが重なり、稲垣を見つけると隣に座って、子供が出来ない事で私との仲が、最近ギクシャクしていると話しました。
「今仕事の事で頭がいっぱいだから、一人にしてもらえないか?」
妻を女性として意識していた稲垣は周囲の目が気になったのか、素っ気無く答えると席を立ってしまい、残された妻は落胆を隠せませんでした。
稲垣の態度でより落ち込んでしまい、今夜もまた何かで私と言い争いになってしまわないか心配になり、重い気持ちで銀行を出た時に稲垣が追い掛けて来て、今日はもう少しで帰れそうなので、
喫茶店で待っていて欲しいと言われたそうです。
一度は素っ気無い態度をとられているだけに、やはり気に掛けてくれていたという喜びは大きく、私に電話をしてから喫茶店で待っていると、入って来た稲垣は座りもせずにレシートを掴んで言いました
「ここではお客さんに会うかも知れないので、要らぬ誤解を受けても嫌だから、私のマンションへ行って話そう。」
妻は稲垣の奥さんにも聞いて貰えると思い、稲垣に案内されて当時住んでいたマンションに行くとリビングに通され、ソファーに腰を下ろした時、初めて奥さんは実家に行っていて留守だと聞かされました。
疚しい関係では無いにしても奥さんに悪い気がして、一度は帰ろうと思ったのですが、じっと見詰める稲垣の目と目が合った時に、この人なら助けてくれると思ってしまい、不妊で悩んでいる事を話し、どの様にしたら夫婦の仲が上手く行くのか相談すると、何も言わずにただ妻を見詰めていた稲垣が話し出した内容は、信じ難いものでした。
「このままでは、いずれご主人との仲が取り返しのつかないほど壊れてしまう。全ての原因は子供が出来ないという事だけだ。それならば、子供が出切る様にすればいい。」
「それが出来ないから悩んでいます。お医者さんにも行きました。でも駄目なのです。」
「ご主人も行ったのか?医者は何と言っていた?」
「主人はいずれ行くと言っていて、まだ行ってくれませんが、私はホルモンのバランスが崩れていると言われたので、おそらく原因は私に有ると思います。」
「婦人科の医者をしている友人がいるのだが、智子さんの話を聞きながら彼が言っていた事を思い出していた。彼が言うには、不妊の中にも色々有って、病的な物には医学的な治療が必要だが、精神的なものも多く、その中には『慣れ』と言うのも結構有るそうだ。」
「慣れ?・・ですか?」
「ああ。動物には発情期が有って、その時に交尾をするのだが、子孫を残す目的だけで交尾をする彼らは余程の事が無い限り、ほとんどが妊娠するそうだ。そうでないと種族が絶えてしまう。ところが人間には、その様な発情期は無くて年中発情している。言い換えれば年中発情期だとも言える。いつでも妊娠可能だ。しかし、やはり人間も動物の中の一つにしか過ぎないので、体質によっては、本当の発情期にセックスしないと、ただの排卵日にしても妊娠し難い人が少なく無いらしい。」
「いつが発情期なのですか?」
「言い方が悪かったが、残念ながらどの季節が発情期だというものは無い。身体が発情期の様な状態になっている時。つまり、身体が発情している時が発情期だ。」
「では、いつ発情しているのですか?」
「新婚時代は身体も昂っていて、多くの場合、その時期は発情期に当たるらしいのだが、その後は人それぞれなので、いつが発情期なのか、いつ発情しているのかは分からないらしい。ただ問題なのが、その後発情期が来なくなってしまう場合が有る。身体が発情しなくなってしまう場合が有る。興奮や快感は普通に有るので、勿論本人は気付いていないが、夫婦間でのセックスに慣れてしまい、身体が発情期にならないケースが結構有ると言っていた。それが彼の言う『慣れ』による不妊症だそうだ。そういう人の特徴は、1番にホルモンのバランスを崩してしまっている場合が多いと言っていた。2番目が、絶えずイライラしてしまう。本人は他の理由からイライラしていると思いがちだが、本能的に子孫を残そうとしているのに、身体がその状態にならない。
身体が発情しない事のズレから来るイライラらしい。言い辛いのだが、今の智子さんは『慣れ』から来る不妊そのものだと思う。」
こんないい加減な話に、切羽詰っていた妻は真剣に耳を傾けました。
「どうすれば良いのですか?どうすれば正常になるのですか?」
「残念ながら発情を促す薬などは無いらしい。気持ちを興奮させる薬は有っても、気持ちの興奮と身体の発情とは全く異なるものらしい。」
妻は稲垣の話にのめり込み、ずっと身を乗り出して聞き入っていましたが、治療法や薬も無いと聞き、気落ちして俯いてしまうと、その時を待っていたかの様に。
「ただ、方法が無い訳では無い。他の牡と交尾をする。そうすれば、それから暫らくは発情期となる。つまり、ご主人以外の男とセックスをすればその刺激で発情し、その後2、3ヶ月は身体が発情期に入る事が多いらしい。」
「でも、その様な事は聞いた事が有りません。」
一瞬期待して顔を上げた妻でしたが、内容が内容だけにふて腐れた様にそう呟くと。
「私もそうだった。しかし彼が言うには、この様な事を発表してしまえば、不妊で悩んでいる人の浮気が増えてしまって世の中が乱れてしまうし、仮にご主人も納得してそうなった場合でも、その時は良くても、後々その事で夫婦仲が悪くなってしまう可能性が高いから発表は出来ないらしい。自分の患者にも浮気を進める事になってしまうから、とても言えないと言っていた。世間に発表出来ないのは倫理的な観点からだと思う。」
この話を事実だと思い込ませる為に、稲垣は必死になって話していましたが、妻は疑っているのではなくて、稲垣の話を信じていても、自分には出来ないと思っていたのでしょう。
「そう言われてみればニュースでも時々有るだろ?男性関係の派手な女性に限ってすぐに妊娠してしまい、子供を産んで殺してしまったとか、捨ててしまったとか。その様な女性は、それこそ絶えず発情期の状態になっていて、妊娠し易いのは事実らしい。」
何か良い方法が有るのかと、最初から興味深く聞き入っていた妻も稲垣の話が終わると、いくら子供が欲しくても、やはりその様な事は出来ないと思い、また、その様な事を出切る相手もいないので、期待が大きかっただけに落胆も大きく、溜息をつくと黙って俯いてしまいました。
この様な嘘を咄嗟に考える事が出切るほど頭の回転が速い稲垣には、妻の気持ちなど手にとる様に分かるのか。
「智子さんにその様な事が出来ないのはよく知っている。でも、君がみすみす不幸になるのを見るのは忍びない。思い切って言うが、私が相手をしても良いと思っている。私もご主人や妻の事を考えれば、とても出来ないのだが、君が幸せに成る為なら、どの様な罪でも甘んじて受ける。
私は一生罪悪感で苦しむかも知れないが、君がその分幸せに成ってくれれば、どの様な苦しみも甘んじて受ける。」
ただ妻を抱きたいだけの言葉が、妻には分かりません。
潜在意識の中に、稲垣の事を信頼出来る特別な人間だと刻み込まれてしまっている妻には、少し冷静になれば、誰にでも分かる事が分かりませんでした。
  1. 2014/10/08(水) 00:44:11|
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インプリンティング 第29回

妻の話を聞きながら、もう結果の出ている過去の事なのに、そんな嘘に騙されるなと心の中で叫んでいました。
しかし、稲垣を信頼し切っていて、その上普通の精神状態では無かった妻は、まるでインチキ宗教の教祖に騙されて行く信者の様に、稲垣の言う事を疑いもせず。
「それでは稲垣さんに悪いです。私の為に、その様な事は頼めません。」
「いや、私はずっと君の事を妹の様に、娘の様に思っていた。しかし思っていただけで、何もしてあげられなかった。君が苦しんでいた時も、話を聞いてやるだけで何も助けてはあげられなかった。」
「そんな事は無いです。沢山助けて頂きました。」
「そう言って貰えると嬉しいが、そうでは無い。今まで助けて上げられなかった分、今回は何とか力になりたい。私の様な男が相手でも良ければ、私はどの様な罰でも受ける。」
この時点では、妻はまだ少し躊躇していましたが、それは私への罪悪感からではなくて、自分の事で稲垣にも罪を負わせてしまうという、稲垣に対しての思いからでした。
妻の頭の中には、私との子供さえ出来れば、全ての問題は解決するという考え以外無く、喜ぶ私や私の母、私の父に囲まれて、赤ちゃんを抱いている自分の姿が、既に見えていたのかも知れません。
妻の頬を伝う一筋の涙を見た稲垣は、もう少しで妻は落ちると思った事でしょう。
実際、次の稲垣の話で、妻は私との破局の道を進んで行くのですから。
「今思ったのだが、こう考えたらどうだろう。これはセックス等では無い、ただの治療だと。実際智子さんとセックスしたいと思った事は無い。これは君に魅力が無いとかその様な問題では無くて、私にとってはその様な存在では無いという事だ。君もそうだと思うが、セックスの対照では無くて、それとは違う大切な存在だ。決して楽しんでセックスするのでは無いから、ご主人や妻を裏切る訳では無い。楽しむどころか今そう考えただけでも胸が苦しい。その様な気持ちでするのだから、決して裏切りなんかでは無い。これは治療だ。そう考える様にしないか?」
稲垣を信用していて、その上ノイローゼ気味だった妻は、結局、何の疑いもせずに稲垣の提案に乗ってしまいました。
稲垣の欲望を満たす為の行為なのに、逆にお礼を言いながら。
稲垣は妻の話を聞いている内に、普通の精神状態で無い事にも気付き、妻を抱く為にこの様な嘘で妻を騙したのでしょう。
最初、本当にこの様な嘘に妻は騙されたのか?この話は妻の作り話ではないかと思いましたが、話の内容は信じ難いものでも、妻の話している様子は嘘だとは思えないものでした。
妻の事を、私よりは遥かにしっかり者だと思っていて、家計は勿論の事、家の事はほとんど妻に任せ、安心して仕事に打ち込めました。
その妻がこんな事を信じ、騙されたのは、やはり信じ難い事でしたが、妻はそこまで精神的に弱っていたと言う事なのでしょうか?
それとも、私の言うしっかり者と、稲垣のような人間を信じてしまう事は、また別の事なのでしょうか?
よく考えれば、世間では多々有ることです。
病気を治す為に、高額なお布施を払う。
悩みを解決したいが為に、高額な壷を買う。
そんなニュースを聞く度に、そんな奴が本当にいるのかと思いましたが、本当に切羽詰った悩みが有る時に、実際、騙される人間は少なくないのでしょう。
心が弱っている人の、心の隙間に上手く入り込んでくる人間も少なくないのでしょう。
普通の精神状態の時には有り得ないと思う話でも、悩みを抱えていて心が弱っている時には、簡単に騙される事も有るのではないかと思うと、妻の話も有り得ない話では無いと思え、質問を続けました。
「それで、どの様なセックスをした?詳しく教えてくれ。」
私の知らない妻を知りたくて、必死の形相で聞きましたが。
「それは。・・・・・・。それは言えないです。許してください。」
最初から、すんなり話してくれるとは思っていませんでした。
聞けば怒りが増すことは分かっていて、何故この様な事を知りたいのか、自分でも分からないのですから。
逆に妻が話したくないのは、単に恥ずかしいだけなのか?
あるいは、私には言えない様な行為をしていたのか?
それとも、私に2人の愛を語り、これ以上私を怒らす事を得策では無いと思っているのか?
何より、妻と稲垣の2人だけの世界に、私に踏み込まれる事が嫌なのでは無いのかと考えると、余計に聞かずにはいられません。
  1. 2014/10/09(木) 00:44:48|
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インプリンティング 第30回

何故だか分からない、知りたいという欲望を満たす為に、咄嗟に思い付いたもっともらしい話を妻にして納得させようとしてしまいます。
そういう所は、私も稲垣と同じなのかも知れません。
「いや、俺には知る権利が有る。今まで実の子だと思って愛情を注いで来た理香が、どの様にして出来たのか知る権利が有る。そうでなければ、これからも親としてやっていけない気がする。
何処でどの様にして出来た子かも分からず、血の繋がりも無い理香と、今迄通りにはやっていく自信が無い。例え俺の子供ではなくても、どのようにして出来たのか知りたい。その日あいつに抱かれたのは一度だけか?」
妻は聞かれた事に正直に答え、私の欲求を満たせば、私が娘の事を今迄通り実の娘として接し、もしかすると離婚せずに3人で生活出来るかも知れないと勘違いしたのか、呟く様な小さな声で
答え出し。
「いいえ、朝まで何度も。ごめんなさい。」
「どうしてだ?一度で充分だろ?上手い事を言っているが、おまえも抱かれたかっただけだろ。
あいつとのセックスを楽しんでいただけだろ。」
流石に妻から進んで話せる事柄では無かったので、私の質問に答える形になってしまいましたが、事細かに答えさせたお蔭で大体の様子は分かりました。
妻は承諾したものの、いざと成るとまだ多少の躊躇いが有った為に、シャワーを浴びながら考えていると、妻が冷静に考える時間を与えたく無かったのか、突然稲垣が裸で入って来たそうです。
妻は恥ずかしさの余り、屈んで身体を隠して目を閉じました。
「恥ずかしがらないで身体をよく見せてくれ。私だって恥ずかしいんだ。しかし恥ずかしがっていては、普通の男女の関係と何ら変わりは無い。これは治療だと言っただろ?そう思う事にしようと話し合っただろ?医者の前で智子さんは、いや、智子は身体を隠すのか?その方が逆にその事を意識している様で、恥ずかしいとは思わないか?」
稲垣の魔法に掛かっていた妻は、言われるままに少し足を開いた格好で立たされて、全てを稲垣の前に晒し、稲垣は手に石鹸を付けると、妻の豊満な乳房や秘所までも、愛撫するかの様に優しく洗い出しました。
次に稲垣は、これから治療に使われる、既に硬くそそり立っている物を妻の手で丹念に洗わせてから、口に含むように要求したのですが、流石に妻が拒んでいると。
「私も智子にこの様な行為をさせたくはないが、いくら医者の友人がこの時点では発情期に入っていないので妊娠の可能性は低いと言っていても、可能性が全く無い訳ではないだろうから少し心配だ。私のが少しでも薄くなる様に、一度出しておきたいから協力して欲しい。」
「・・・・避妊具をつけてもらう訳には・・・・いかないのですか?」
「ああ、性器と性器が直に触れ合った方が、遥かにその効果は大きいらしいし、他の牡の精子の存在を身体の中に感じれば、なお効果が有ると聞いた。」
妻は、自分の為にしてくれている行為だと信じていたので、仁王立ちになっている稲垣の前に跪いて硬くなっている物を口に含み、ただ妻に色々な事をさせたいだけの要求だとは思わずに、この様な行為を長くさせたくないから、早く終る様に協力してくれと言う稲垣の言葉を信じて、言われるままに、口に含んだまま根元を手で擦ったり、二つの袋までおも口に含まされたりして、稲垣を喜ばせてしまいました。
稲垣が妻の口を弄ぶ行為は更に続き、フルートを吹くかの様に横から咥えさせたり、妻の後頭部を手で押さえて腰を突き出し、妻がむせ返るほど深く入れたりしていましたが、稲垣も限界が近くなったのか。
「出そうになって来たから、口に含んだまま頭を前後に動かしてくれ。もっと早く。よし、そのまま舌も使って。そうだ。手は下の袋を優しく撫でて。そうだ、上手いぞ。」
そうさせている内に終に限界を迎え。
「よし、もう出すぞ。もう舌を使うのはいいから、強く吸う様にして、前後の動きを早くしてくれ。もっと早く。もっとだ。もっと早く。よし、出すぞ。出すぞ。」
次の瞬間妻は、稲垣の濃い物を全て口で受けとめてしまいました。
「奴のを飲んだのか?」
「いいえ、むせてしまって吐き出しました。」
「むせていなければ飲んだという事か?」
「違います。」
最終的には、妻の全てを奪われると分かっていながら、まだこの様な小さな事に拘っている情け無い私なのです。
おそらく稲垣は、まだ子供が欲しい時期だったのか避妊具を持っておらず、妻がシャワーを浴び出してからその事に気付き、妻を妊娠させてしまわないか不安になったものの、買いに行っていては、その間に妻の気持ちが変わってしまう可能性が有るので、先に一度出しておくという様な気休めをしたのでしょうが、それと同時に妻を跪かせて思い通りに奉仕させる事で、男としての征服感を味わいたかったのだと思います。
  1. 2014/10/09(木) 00:45:56|
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インプリンティング 第31回

妻は相変わらず話したがらないのですが、それは無理も無い事だと分かっています。
仮に私が逆の立場なら、何処で会っていたかとか、会っていた回数などは話せても、どの様なセックスをしていたか等は話せないと思います。
特に相手を愛していて、それが2人の愛情表現なら尚更です。
しかし、私の知りたい欲求はまだまだ満たされずに、質問を続けずにはいられません。
妻の息遣い、喘ぎ声の1つまでも知りたくなってしまうのです。
他人から見れば未練がましい、悪趣味な事に思えるかも知れませんが、どの様に思われ様と知りたい願望が勝ってしまうのです。
質問されて、妻が言い辛そうに困った顔をすればするほど、尚更細かな事まで言わせたくなってしまうのです。
「それから寝室に行って、抱かれたのだな?どうした?答えろ。嘘をついても、後から奴に聞けば分かる事だ。」
「もう嘘をつきたくないから話せないのです。話せば話すほどあなたを傷つけ、あなたに嫌われてしまう。」
「もう充分傷付いている。理香が俺の子供では無いとまで言われたのだぞ。それ以上、何に傷付く?」
嫌うも嫌わないも妻との仲は、もうどうにも成ら無いという言葉は飲み込みました。
「そのまま・・・・・・・バスルームで・・・・・・・・。」
稲垣が洗い場に、可愛いイラストが書かれた子供用のマットを敷いて、その上に胡坐を掻いて座り、妻は稲垣に跨る格好で抱き付く様に言われたので従うと、稲垣は妻からキスをするように強要し、長いキスが終ると今度は乳首に吸い付いてきました。
この格好では、稲垣の軟らかくなってしまった物が丁度妻の秘所に当たる為、徐々にまた硬さを取り戻し、完全に硬くなると妻を下に降ろして、自分は後ろから抱きつく様な形で座り、妻の足を立膝にさせて大きく開かせ、手は後ろに回させて硬くなった物を握らせました。
次に稲垣は、左手で妻の左右の乳房を交互に揉み、右手はクリや恥穴を虐めていたのですが、妻はどうしても快感と戦ってしまい、すぐには感じなかったと言います。
「智子、喜んでするのは裏切りになるとは言ったが、治療中は何もかも忘れて感じる事だけに集中しよう。感じないと、この治療の意味が無い。何もかも忘れて乱れないと、ホルモンの分泌も悪いままだ。このままだと、裸でエッチな事をしただけになってしまう。それでいいのか?」
稲垣のこの言葉で、必死に快感を抑え込んでいた妻も堰を切った様に一気に感じ出し、狭いバスルームに響き渡る自分の恥ずかしい声で更に興奮は高まり、いつ気を遣ってしまってもおかしく無い状態になっていました。
妻は、稲垣に見られながら一人醜態を晒すのは恥ずかしく、そうかと言って稲垣の執拗な愛撫から、自ら逃げる事は出来ないぐらい感じてしまっていたので、それを避けたいが為に、稲垣の再び硬くなった物を、入れて欲しいと妻の口から要求してしまいました。
「そうか。もう欲しくなったか。それなら入れてあげるから、四つん這いに成りなさい。」
「そんな格好は恥ずかしいから出来ません。後ろも見えてしまう。」
「それならこの狭いバスルームでは無理だ。他の場所に移動する事になるが、智子はそこまで我慢出来るのかな?ここをこうされても、我慢出来るのか?」
「いや~。もうそこは許してください。我慢出来なくなってしまいます。」
稲垣は妻の気持ちなどお見通しで。
「我慢しなくてもいいぞ。私がよく見ていてあげるから、智子だけ逝きなさい。思い切り逝って、私に逝く時の顔を見せなさい。」
「そんな恥ずかしい事は嫌です。一緒に。私だけは嫌。お願い、一緒に。」
「なあ智子。感じていても、これは治療だと言っただろ?智子はこれから赤ちゃんを産む身だ。
医者が、診察台に上がって足を開けと言っても拒むのか?そんな事は恥ずかしいと言って拒むのか?それと同じ事だ。」
赤ちゃんと言う言葉で本来の目的を思い出した妻が、左手を後ろに回してお尻の穴を隠した格好で四つん這いに成ると、稲垣はすぐには入れずに、嬉しそうに硬くなった物をお尻や秘所に擦り付けて妻を焦らし、恥ずかしさに耐えられなくなった妻が、再び入れて欲しいとお願いするのを待ってから、ゆっくりと妻の中に入って行きました。
入れる時はゆっくりと動いていた稲垣も、完全に入ってしまうと最初から激しく動き、必死に耐えていた妻も、終にはお尻の穴も晒してしまい、延々と続く激しい責めに耐えられなくなって、マットに崩れ落ちてしまいました。
稲垣に見られながら、自分だけが醜態を晒すのが恥ずかしくて要求した交わりも、稲垣は一度出していた為に、結局一人だけが恥を掻いてしまうと言う結果に終りました。
それも、私にも余り見せたがらなかった恥ずかしい格好で。
  1. 2014/10/09(木) 00:47:49|
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インプリンティング 第32回

まだ終っていなかった稲垣は、妻の腰を掴むと持ち上げて、また恥ずかしい格好にさせ、今度も初めから激しく動いた為に、妻はまた稲垣を待たずに崩れ落ち、次に腰を持ち上げられた時には、妻に両腕で身体を支えるだけの力は無く、お尻だけを突き上げた格好で稲垣を奥深く受け止め、妻も同時に3度目の頂上に登り詰めました。
先に一度出させたのは、妻をじっくりと甚振る目的も有ったのかも知れません。
稲垣は一石二鳥も三鳥も考えていたのでしょう。
稲垣はやはり妊娠が心配だったのか、また妻にお尻を突き上げた体制をとらせ、今迄自分の欲望を打ち込んでいた場所に指を2本入れると、シャワーを当てながら掻き出す様な、中を洗う様な動作を繰り返していたのですが、指とシャワーの刺激で、妻はまた恥ずかしい声を漏らしてしまいました。
「おいおい、綺麗にしてやっているのに、また感じ出したのか?智子は普段の大人しい様子からは、想像もつかないほどエッチが大好きなのだな。独身の男子行員はみんな智子の事を、お淑や
かで優しくて、結婚するなら智子の様な女が理想だと言っているが、お尻を突き出して洗ってもらいながらも感じてしまい、嫌らしい声を出しているこの姿を見せてやりたいものだ。逝く時も激しいし、みんな驚くだろうな。」
とても治療をしているとは思えない言葉にも、中で動き回る二本の指の下で硬くなり、包皮から半分顔を出してしまっている小さな突起に、空いている親指で新たな刺激を加えられては、何も言い返せずに、ただ嫌らしい声を上げながら、腰をくねらす事しか出来ませんでした。
「腹が減ったから食事に行こう。」
その声で我に返ると、いつの間にかリビングのソファーに座っていました。
視線を自分の身体に向けると、パンティー1枚だけしか身に着けていません。
慌てて両手で胸を隠し、どうしてこの様な格好で座っているのか思い出してみると、あの後、指とシャワーの刺激で気を遣らされ、朦朧とした意識の中、稲垣に身体を拭いてもらってからパンティーまで穿かせてもらって、ここに連れて来られたのだと知り、羞恥心で消えて無くなりたい思いでした。
服を着てから化粧を直し、稲垣の車で結構遠く離れた場所のファミレスに行き、向かい合って食事をしたのですが、身体の隅々はおろか中までも見られ、その上何度も気を遣る姿まで見られた妻は、恥ずかしさから稲垣の顔をまともに見る事が出来ずに、食事も喉を通りません。
「食べておかないと、朝まで身体がもたないぞ。」
「えっ・・・・・・・。もう充分です。ありがとう御座いました。」
「いや、念には念を入れておこう。本当は何日か関係を持った方が効果も大きいらしいが、今までの私と智子の良い関係が壊れてしまっては嫌だから、今日限りにしておきたい。仕事で疲れている上に智子が激しいから、つい私も激しく動いてしまい体力の限界なのだが、ここまでしてしまったら、どうしても子供を授かって欲しい。子供を授かってもらわないと、私達の気持ちは違っても、ただの浮気と同じになってしまう。私も眠りたいのを我慢して頑張るのだから、智子も発情期に入れるように、何もかも忘れてより感じる様に努力して欲しい。」
稲垣は単に、関係がずるずると長引いて私や奥さんにばれるのを恐れ、この機会に出来るだけ妻の身体を楽しもうと思っただけなのでしょうが、やはり妻には稲垣の真意が見抜けずに、また感謝の言葉を言いながら、稲垣に肩を抱かれて車に乗り込みました。
稲垣の運転する車は、マンションには向かわずに逆の方向に走って行きます。
「何処に行くのですか?」
「ああ、ラブホテルに行こうと思っている。私はその様な所に行った事が無いので、恥ずかしくて気が進まないのだが、その様な所の方が現実から離れる事が出来て良いかも知れない。正直に言うと、口でして貰っていた時も智子では無くて、必死に妻だと思う様にしていた。その後も顔が見えない様に後ろからしていたので、これは智子ではなくて妻だと自分に何度も言い聞かせ、どうにか最後まで維持する事が出来たが、そうそう上手くいかない気がする。相手が智子だと意識すると罪悪感も有るし、それ以上に大切な人を壊してしまう様な気がして、智子には治療だと思えと偉そうな事を言っていたのに、私には無理な様な気がする。どう考えても智子とラブホテルはイメージが結び付かないから、そこなら智子を違った女性だと思う事が出来るかも知れな
い。」
「そんなにまでして私の為に。」
行為を始める前から硬くしていたくせに、この様な事をよく平気で言えるものだと思いましたが、それが妻には分かりません。
それに、奥さんに知られるのが嫌で、洗い流せば痕跡が残らないバスルーム以外での行為を避け、最初から、本格的な行為はラブホテルに行ってしようと計画していたと思うのですが、妻は疑いもせずにまた感謝の言葉を言っています。
ラブホテルには行った事が無いと言っておきながら、妻を乗せた車は道に迷う事無く、細い裏道を抜けて、知人に会う可能性の無い、ワンルームワンガレージのラブホテルに入って行きました。
  1. 2014/10/09(木) 00:49:22|
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インプリンティング 第33回

部屋に入ると稲垣は椅子に座って、妻をベッドの上に立たせ。
「そこで私を誘う様に、いやらしく1枚ずつ脱いでいってくれないか?」
「そんな事出来ません。恥ずかしいです。稲垣さんが脱がせて下さい。」
「私だって、智子にその様な真似はさせたくは無いさ。でも、車の中で言ったように、今は君を智子だとは思いたくない。智子だと意識すれば、私の物は役に立てないかも知れない。だから街で拾った娼婦だと思いたい。」
ただ妻に嫌らしい行為をさせたいだけで、既に硬くしている事も知らずに、言われた通り別人に成り切れば、稲垣の罪悪感を少しでも和らげる事が出切るかも知れないと思った妻は、舞台に上がったストリッパーの様に、一段高いベッドの上で、ゆっくりと1枚ずつ脱いでいきます。
しかし、上と下の恥ずかしい部分を隠す布を身に着けただけの姿になった時、ここまでは頑張れた妻も、自分だけきちんと服を着ている稲垣にじっと見られていては、自分だけが全てを晒す事は恥ずかしくて耐えられず、手が止まってしまいました。
妻の気持ちを察した稲垣は、立ち上がると服を脱ぎだしたので、妻も上だけはなんとか外したのですが、やはり最後の1枚は脱げません。
稲垣を見ると、全裸になってまた椅子に座っていたそうですが、中心で硬くそそり立った物が目に入り、顔を背けてしまうと。
「横を向かないでよく見ろ。今は智子ではなくて娼婦だ。智子が成り切ってくれないと私も駄目に成る。娼婦はこれを見たぐらいでは恥ずかしがらない。これから目を離さずに、私に全て見える様に、パンティーを脱いで大きく足を開いて欲しい。」
妻は稲垣の硬い物をじっと見詰めながら、ゆっくりとパンティーを脱ぎ、手で隠してはいましたが、徐々に足を開いていきました。
「手を退けろ。よし、今度は立膝になって、自分でそこを開いて中をよく見せてくれ。」
こんな普通では考えられない行為でも、自分の為に無理をして付き合ってくれていると思うと、従ってしまったと妻は言いましたが、私はそうでは無い様な気がします。
ラブホテルという異質な空間で、普段では有り得ないような行為を要求されている内に、妻は淫靡な世界に迷い込み、自分とは全く違った人間、それこそ娼婦になっていたのかも知れません。
稲垣の硬くそそり立った物を、じっと見詰めさせられている内に、頭の中はその事だけでいっぱいに成っていたのかも知れません。
どうしてこの様な事をしているかなどと言う、最初の目的など忘れてしまい。
「両手ではなく、片手で開けないか?出来るじゃないか。それなら開いたまま、空いた手を後ろに着いて、お尻を持ち上げて前に突き出せ。そうだ、よく見えるぞ。中まで丸見えだ。」
稲垣は椅子から立ち上がると妻に近付き、中を覗き込むようにして見ていましたが、妻がベッドに背中から崩れ落ちると自分もベッドに上がり、妻の身体の裏も表も足の指さえまでも全身に舌を這わせ、最後は妻が一番感じる小さな突起を集中して責めた為に、妻は稲垣の挿入を待たずに一人気を遣ってしまいました。
しかし稲垣は妻に休む事を許さず、すぐに妻の上に乗って来て繋がると、ゆっくりと動きながら、妻の顔をじっと見て、感じて行く時の表情を楽しんでいたのですが、達したばかりで身体が敏感になっていた妻は、そのゆっくりとした動きだけで、また気を遣ってしまったそうです。
「少し休ませて下さい。お願いします。」
「ああ、智子は休んでいていい。私が勝手に動くから。」
「それでは休めません。動かれていては・・・・・・いや・・・いや・・・・また駄目になる。
また・・また・・止めて、駄目になってしまう・・・また・・・・いや~~。」
その後も稲垣の責めは続き、妻は面白いほど気を遣り続けて、最後には放心状態になってしまい、ようやく稲垣も放出して終りました。
「この時もコンドームは着けずにしていたのか?」
「いいえ、ホテルでは着けてくれていた様です。」
「話がおかしいだろ。」
「私も帰る車の中でその事を聞いたのですが、効果が少なくなるだけで全く無い訳では無いから、付けた方が直接触れ合わない分、罪悪感が少なかったと言われました。私の中に出してしまうのは、私を汚してしまう様で、やはり嫌だったと。」
他の男の精子を身体で感じろと言っておきながら、今度は避妊具を装着しても、妻にはその矛盾が分からないのです。
ただ妊娠を心配していただけだと、誰にでも分かる事を、この様な説明で納得してしまうのです。
妻はそれほど、全面的に稲垣を信用し切っていたようです。
冷静な者が聞けば、稲垣の言っている事は最初から矛盾だらけなのに。
  1. 2014/10/09(木) 00:50:40|
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インプリンティング 第34回

私は、娘がどの様にして出来たのか知りたいから、セックスの様子を教えてくれと言い、ここまで聞き出しました。
これで娘がバスルームでの行為によって出来たと分かった訳ですから、本当ならこの先は聞かなくても良い事になります。
しかし、私の知りたい欲求は収まる事はなく、私の知らない妻が存在する事を許せません。
「朝までと言う事は、それでも終らなかったのだな?」
幸い妻は、私が何を知りたかったか等という事は忘れてしまっている様子で。
「・・・・・はい。」
何度も達してしまい、意識が朦朧としていた妻が息苦しさを感じると、裸の稲垣が上に乗って乳首に吸い付いていたので。
「もう出来ません。もう身体が動きません。」
「いいのか?智子はそれでいいのか?赤ちゃんが少しでも出来易くする為なのに、ここで止めてしまってもいいのか?」
そう言われた妻は気力を振り絞り、稲垣の欲望を身体で受け止め続けたのですが、夜が明ける頃には、流石に精も根も尽き果ててしまい、稲垣によって大きく開かされた足を閉じようともせずに、恥ずかしい部分を隠す事も無く、ぐったりと大の字になっていました。
しかし稲垣はそれでも許さず、開かれた足の間に座って、襞を摘んで大きく開いて覗き込んだり、指を入れて中の感触を楽しんだり、包皮を剥いて完全に露出させたクリを虐めたりして妻の身体を弄んでいましたが、妻の身体はたまに小さく反応するだけで声を出す事も無く、ぐったりとしていたので。
「よし、次で最後にしておこう。」
そう言うと妻の中に入って延々と一方的に動き続け、虚ろな目で天井を見詰め、微かに反応するだけの妻を見ながら放出し、長かった一夜はようやく終りました。
妻の話を聞き終わり、少し冷静になった時に思ったのが、やはりこの話は本当なのかと言う事でした。
妻の話し方からは真実を話している様に感じ、話にのめり込んで聞いていましたが、いくら普通では無い精神状態だったとは言え、この様な嘘に意とも簡単に、本当に妻は騙されたのかと言う事です。
元々稲垣の騙す様な行為など無かった場合、私と言い争いになり、ただ自棄に成っていて抱かれたのでは無いのか?
稲垣の事が好きで抱かれたかっただけでは無いのか?
ただ稲垣とセックスがしたかっただけではないのか?
もっと悪く考えれば、最初から稲垣の子供が欲しくて関係を持ったのではないのかとも思えて来ます。
次に稲垣の騙す様な行為が有った場合ですが、本当に私の子供が欲しくて、こんな事を信じだのか?
自分への言い訳に、最初から嘘だと知りながら抱かれたのでは無いのか?
最初は信じていたとしても、途中からは嘘だと気付きながら快感に負け、欲望に流されたのでは無いのか?
しかしこの様な嘘に騙された事が本当だとすると、稲垣は妻にとって想像以上に大きな存在だという事になります。
宗教的なものには結構多く有り、教祖に騙されて身体を奪われた女性も少なく無いと聞きます。
私が聞いたもっと悲惨な例では、医者にかかる事は良く無いと言われ、病気の子供を医者に診せずに死なせてしまったと言う事が有りました。
しかし、もっと悪いのは、その後も騙された事に気が付かない事です。
教祖に抱いて頂いたから、私は特別な人間に成ったとか、医者にかかっていたら、もっと痛みを伴って死んでいたと聞かされ、子供を亡くしていても尚、その事を信じている事です。
稲垣に今でも特別な感情を持っていると思われる妻も、それに近いものが有るのではないかと思えるのです。
この話が本当だとすると稲垣の体力、精力は、私には信じられないものでした。
いくら9年前で今よりは若かったと言っても40歳は過ぎています。
おそらく稲垣は以前からずっと、妻を抱きたい、征服したいと思っていて、やっと願いが叶った為に出来た所業ではないかと思います。
あの可愛い娘が実の子供ではないだけでも、死にたいほどのショックなのですが、この様に妻を騙して出来た子供かと思うと、尚更娘が不憫でなりません。
それ以上に、妻がその様には思っていない事が悔しくて仕方が無いのです。
  1. 2014/10/09(木) 00:57:33|
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インプリンティング 第35回

妻の話を聞いて、悔しさで泣きたくなっていた時、急にドアがノックされたので、稲垣夫婦が来
ていた事をすっかり忘れてしまっていた私は、一瞬ドキッとしました。
ドアを開けると奥さんがいて、その後ろには稲垣が隠れる様に立っています。
奥さんは何か言っているのか口が動いているのですが、私の耳には何も聞こえません。
私は奥さんを押し退けて、稲垣の前まで行くと思い切り殴りつけ、よろけて尻餅をついた稲垣に、
馬乗りになって殴ろうとした時、横から奥さんが稲垣の上半身に覆い被さって庇いました。
仕方なく私は稲垣から降りましたが、この時の私は鬼の様な形相をしていたと思います。
「今日はもう帰ってくれ。」
娘の事を言おうかとも思いましたが、稲垣を庇う奥さんを見ていて、何れは分かる事でも、今奥
さんをこれ以上悲しませる事は出来ないと思ってしまい、何も言わずに逃げる様にキッチンに行
きました。
静まり返った中、車のエンジン音だけが聞こえます。
やがてその音も遠退き、私はどうしてセックスの事まで、詳しく知りたいのか考えていました。
それを聞いても当然興奮などは有りません。
それどころか、聞けば聞くほど怒りを覚え、悔しさが大きくなって行きます。
それなのに全てを知りたい。
私の知らない妻が存在する事を許せない。
ほぼ離婚する事になると思っていても、知りたい欲望は消えない。
離婚するのなら、ただの『酷い女』で良い筈です。
私を裏切った『酷い女』だから別れる、それだけで良い筈です。
本当は離婚をまだ、ためらっているのかも知れません。
知りたいと言う事は、まだ妻に対しての未練が残っているのでしょう。
いいえ、未練以上に、私はもっと小さな男で、私と別れた妻が稲垣と再婚し、娘と親子3人幸せに暮らすのが、許せない感情の方が強いのかも知れません。
正直なところ、自分でも自分の気持ちがよく分からない状態です。
しばらくその様な事ばかり考えていましたが、これ自体私の逃げで、極力娘の事を考えたく無かったのです。
娘の事から逃げたかったのです。
しかし私のその様な思いとは裏腹に、考えなければ成らない時はすぐにやって来てしまいました。
暫らくして入って来た妻の手には、大きなバッグが握られています。
「あなた、ごめんなさい。私はあなたの人生を無茶苦茶にしてしまいました。私自身の幸せも、自分で壊してしまいました。今迄ありがとうございました。本当にごめんなさい。」
「理香は連れて行くなよ。理香は俺の娘だ。誰の子であろうと理香は俺の娘だ。俺から全てを奪って行く事は許さん。行くなら一人で出て行け。」
言ってしまってから、何故この様な事を言ったのか考えました。
娘を、自分の子供として育てていけるのか?
憎い稲垣と妻との子供に、今迄通り愛情を注げるのか?
妻への嫌がらせに、娘を取り上げようとしているだけでは無いのか?
しかし、何も考えずに口から出た言葉が、私の本心だと知りました。
  1. 2014/10/09(木) 00:59:59|
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インプリンティング 第36回

離婚するにしてもしないにしても、このまま別れたのでは後で必ず後悔すると思っていても、私から離婚だと言い、出て行けと言っていた手前、出て行くなとは言えません。
妻の本当の気持ちは知りたいくせに、この様な大事な局面でも自分の本心は出せないのです。
出て行かないでくれなどと言って、少しでも自分が不利になる様な事は出来ないのです。
この件についての、絶対的有利を崩したくないのです。
このまま別れてしまえば、残るのは金銭的な問題の有利不利だけで、妻をもう責める事も出来ずに、夫婦としての有利不利など無くなってしまうのに。
取り上げていた妻の携帯を渡し、口から出たのは思いとは逆の言葉でした。
「もう会う事も無いと思うから、今後の事は電話で話し合おう。」
妻は暫らく、渡された携帯を見詰めていましたが。
「理香は連れて行かせて下さい。理香と離れる事なんて出来ません。お願いします。」
これを聞いて、少しだけですが気が楽になりました。
何故なら、娘を渡さない限り妻との縁は切れないからです。
実の娘では無いにしても、今まで愛情を注いで来た可愛い娘まで、妻との駆け引きに使おうとしている自分が情けなくなります。
「本当の父親でも無いお前なんかに権利は無いと言いたいのか?奴との愛の結晶を奪うのかと言いたいのだろ?俺とは別れたいが、好きな稲垣との子供とは別れられないか。」
「違います。私はあなたとも・・・・・・・・・・。ごめんなさい、もう何を言っても信じては頂けないですね。」
妻が玄関に行くまでずっと、どの様に引き止めようか考えていたのですが、良い言葉が見つかりません。
妻はこのまま、稲垣のものになってしまうのかと思うと、悔しくて堪りません。
「おまえが行ける場所は稲垣の所しか無いはずだが、今は奥さんが来ているぞ。これから2人で奥さんを追い出すのか?」
「彼の所には二度と行きません。」
「それなら何処に行く?もう嘘はつかなくてもいい。別れるのにこれ以上、俺に嘘をついたところで同じだろ。」
「何処に行けば良いのか分かりません。私が行ける場所はどこにも無いです。駅に行って、始発を待ちながら考えます。あなたや典子さんへの慰謝料の事も有るから、何処か住み込みで働ける所でも探してみます。」
「それが本当なら、行き先も分からずに、理香を連れて行くつもりだったのか?やはり理香を連れて、稲垣の所に行くつもりだったのだろ?」
「違います。本当に彼の所には行きません。」
妻はそう言い、暫らく考えてから。
「そうですね。理香を連れて行きたいと言ったけれど冷静に考えれば、落ち着く先が決まってもいないのに、理香を引き取る事も出来ない。勝手なお願いですが、それまで理香の事をお願いします。」
「それまでも何も、理香は絶対に渡さん。お前は今迄、俺の子供では無いと分かっていながら俺の母親に預けて、あいつに抱いてもらいに行っていたのだぞ。理香の不憫さが分からないのか?」
妻が泣きながら出て行ってしまい、私の心に大きな穴が開いてしまいました。
正確に言うと娘の事が有るので、大きな穴が2つも開いてしまった状態です。
暫らくの間ぼんやりと考えていたのですが、考えれば考えるほど私の怒りは稲垣に向かい、稲垣の携帯に電話をしたのですが、出たのは奥さんでした。
「折角来て頂いたのに、帰れと言ってしまい申し訳無かったです。アパートに着いたらご主人だけ、またこちらに来てもらって下さい。」
「私もお邪魔しても良いですか?車に乗ってから主人が重大な事を告白したので、車を止めて話していて、実はまだ近くにいるのです。その事をご主人と智子さんに聞いて頂きたいのです。」
私には、奥さんの言う重大な事が娘の事だと分かっていたので、別に今更聞きたい話でも無く、奥さんがいては怒りをぶつけ難いので、本当は稲垣だけに来て欲しかったのですが。
「ええ、構いません。ただ智子は出て行ったのでいませんが。」
「えっ、何処に?」
「分かりません。駅で始発を待つと言っていたので、今頃まだ駅に向かって歩いているのか、駅に着いていたとしても始発までには、まだ何時間も有りますから、駅のベンチにでも座っているのではないかと思います。」
私が詳しい話をしたのには、奥さんの優しさに縋り、妻を連れ帰って欲しいという期待が有ったのかも知れません。
  1. 2014/10/09(木) 01:01:05|
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インプリンティング 第37回

私は気が落ち着かず、檻の中の熊の様に家の中を歩き回って待ちましたが、近くにいると言っていたはずが30分経っても来ません。
きっと妻を説得してくれているのだと期待しながら待つと、それから1時間ほど経った頃に、家の前で車の止まる音がしました。
私は余裕が有る様な振りをしたくて、慌てて居間に行くと煙草に火をつけましたが、一向に誰も入って来ません。
暫らくして奥さんの、私を呼ぶ声が聞こえたので玄関まで行くと、妻が稲垣と奥さんに支えられて立っています。
妻は遠くを見ている様な虚ろな目をしていて、私の方を見るでも無く、全体に正気が感じられません。
例え支えてくれているとしても、稲垣が妻に触れている事が気に入らず、妻を支えてから稲垣を突き飛ばし、奥さんに手伝ってもらって寝室のベッドに寝かせ。
「何が有ったのですか?」
「智子さんの前では何ですから、他の部屋で。」
妻の様子が心配で離れたくは無かったのですが、一時的なショックを受けただけなので、大丈夫だろうと奥さんに言われ、妻を残して3人で座敷に行きました。
「ショックを受けた?」
「はい。あの後、ご主人の姿が見えなくなると、この人は慌てて逃げる様に車まで走って行きました。遅れて車まで行った私が乗ろうとすると全てロックがして有り、私だと分かると開けてくれたのですが、走り出せば自動でロックされるのに、わざわざロックをしてからエンジンをかけ、様子がおかしいのでよく見ると、手足が微かに震えていて。」
おそらく稲垣は、私が怒った顔でキッチンへ行ったので、また包丁を取りに行ったと思ったのでしょう。
「余りに様子がおかしいので、どうしてご主人があの様に激しく怒り出したのか聞いたら、とんでもない事をしていた事を白状しました。それも身の危険を感じて、私の様な者に助けてもらおうと、震えながら話して来ました。殺されても文句も言えない様な事をしておきながら、もしかしたら殺されるかも知れないと言って、女の私に助けてもらおうと縋って来ました。私の100年の恋も一度に覚めました。この人は最低な男です。学生時代は勉強も出来て、今は仕事も優秀かも知れないけど、人間的には最低な人間です。私は今まで、こんな男に気に入られようと努力していたかと思うと悔しいです。こんな男に捨てられないように努力していたのかと思うとやり切れません。こんな男、私の方から捨ててやる。」
奥さんはその話になると興奮していて、妻があの様な常態になった事の説明をしてくれずに、一気に捲くし立てると、畳に伏せて泣いてしまいました。
「典子。」
稲垣が弱々しい声で奥さんを呼ぶと、奥さんは顔を上げて。
「私の事を呼び捨てにしないで。もうあなたの妻をやめます。もっと早く気付けば良かった。そうすれば私の人生も変わっていた。」
私は最初、奥さんが稲垣の事を最低の男だと言っているのは、妻との間に子供を作った事だと思いましたが、その事は妻も知っている事で、その事を奥さんに詰られたくらいでは、泣き叫んで取り乱すことは有っても、あの様な状態にはならないと思い、奥さんに質問しようとしましたが、奥さんの話は続き。
「あなたは最低な男です。妻としては勿論ですが、女としても絶対に許さない。智子さんに同情はしたく無いし許す気も無いけれど、あなたのした事は余りにも酷すぎる。同じ女性として、あなたが智子さんにした事を絶対に許さない。」
奥さんの、妻を庇うかのような言葉に困惑していると。
「この人は智子さんを騙していたのです。それも、智子さんの一番弱いところを利用する様な、もっとも下劣な騙し方で。」
「それはどの様な事ですか?奥さんもお聞きになったかと思いますが、騙して妻を妊娠させ、娘がこの男の子供で有る事を言っておられるのですか?お願いですから教えて下さい。娘が私の子供では無いと分かった今、もう何を聞かされても怖くは無いです。」
「私からはとても言えません。話すだけでも気分が悪くなる。」
そう言ってから稲垣を睨みつけて。
「あなたが言いなさい。助けを求めて私に話し、その後智子さんに話したのと同じ事を、もう一度ご主人にも話して謝りなさい。きっとそれ以外にも有るのでしょ?もう何もかも全て正直に話したら?この期に及んでまだ隠そうとするのなら、私は皆に全て話して、あなたが何処にも顔を出せない様にしてやる。銀行やあなたの友達、子供達にもあなたがどの様な人間なのか教えてやる。あなたがもっとも知られたくない、大事な大事なお母様にも全て聞かせて、どんな育て方をしたのだと言ってやる。もう離婚を覚悟したから、私は何も怖く無い。早くご主人に全て話して謝ったら?早くしなさいよ。」
奥さんは涙を流してはいても怒りは物凄く、稲垣を死ぬほど殴りたいと思って呼び付けた私は、奥さんの気迫に押されて、殴るどころか罵倒する事さえ出来ずにいました。
  1. 2014/10/09(木) 01:02:12|
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インプリンティング 第38回

私が急に殴ったのは、娘の事を妻から聞いたからだと感じた稲垣は、私の怒りの深さに脅え、穏便に済む様に、奥さんに私を説得してもらおうと全てを告白したのでしょう。
私を恐れて、私から1番離れた部屋の隅に正座していた稲垣は、奥さんの言葉で、私の顔色を伺うかの様にゆっくりと近付いてくると、少し離れたところで土下座して。
「ご主人、申し訳有りませんでした。私はずっと奥様を騙していました。若い頃から奥様が私に特別な感情を持っていると気付いていたので、それを利用してしまいました。」
「そんな事は、妻の話を聞いて知っている。それよりも、娘の事はどうするつもりだ?今更おまえの子供だと言われても、俺は納得出来ない。いや、絶対に納得しない。娘は俺の子供だ。」
「その通りです。ご主人のお子さんです。私の子供では有りません。」
「ああ、だからと言ってこの責任は重いぞ。娘は俺の子供と思って育てる。だが、おまえは絶対に許さない。命を弄びやがって。例えおまえが死んでも俺は絶対に許さない。」
「違うのです。本当にご主人のお子さんなのです。私の子供では有り得ないのです。」
私は稲垣お得意の逃げだと思い。
「どうせ妻といる時は、お互い不倫の事は気付かれない様に離婚して、本当の親子3人で再出発しようと話し合っていたのだろ?それがばれて、自分達の思い通りには離婚出来なくなったら、
今度は自分の子供では無いと言って責任逃れか?」
その時奥さんが。
「違うのです。本当にご主人のお子さんなのです。この人の話だと、確か娘さんはO型ですよね?
智子さんにはO型だと言って騙していたらしいのですが、この人はAB型です。」
一瞬、訳が分かりませんでしたが次の瞬間、声を出して泣きたいほどの喜びが湧いて来ました。
しかし、手放しで喜ぶ訳には行きません。
何故なら散々嘘をつかれていて、何が本当で何が嘘なのか分からない状態だったからです。
癌だと言われて入院し、再検査の結果、良性のポリープだったと言われ、死を覚悟していただけに、泣きたいほど嬉しいはずが、もしかすると隠さなければ成らないほど、末期の癌かも知れないと、疑っているのと同じ様な状態です。
「本当にAB型で間違い無いですか?」
「はい。」
「おまえには聞いていない。おまえの言う事は信用出来ない。」
すると奥さんが。
「AB型で間違いないです。お疑いになられるのも当然です。自宅にこの人の献血手帳が有ると思いますので、コピーをとって後日お送り致します。私を信じて下さい。」
この時、妻と稲垣の事など、もうどうでも良いと思えるほど嬉しかったのを覚えています。
そかし稲垣の前では喜ぶ事も、ましてや嬉し泣きなど出来るはずも無く、怒った顔をしながら、心の中では娘が我が子だった事の喜びを噛み締めていました。
しかし時間が経過すると、娘が私の実の子だったと言う事だけで、もう充分だと思えていた気持ちは次に移り、妻があの様な状態になったのは、それを聞いてショックを受けたのだとすると、私の子供だった事を喜ばずに、稲垣の子供で無かった事がショックであの様に成ったと思え、また私に怒りが戻って来ました。
「全て聞かせてもらおうか?」
「・・・・はい。」
そう言ったきり何も話さない稲垣に対して、妻に対する怒りまでもが向かい、髪の毛を掴んで立たせると、また殴ってしまいました。
  1. 2014/10/09(木) 01:03:26|
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インプリンティング 第39回

殴られて座り込んでしまった稲垣を、今度は蹴ってやろうと足を振り上げたのですが、その瞬間稲垣はそっと目を瞑り。
「何でも話します。全てお話します。」
そう言われたので、何故か私は振り上げた足を下ろしてしまい、そのままではばつが悪く、稲垣を足で突き倒すと胡坐を掻いて座ました。
「おまえは智子の事をどう思っている?好きなのか?若い頃からずっと好きだったのか?」
何故か私はこの様な事を聞いてしまいましたが、こんな事は真っ先に聞かなくても良い事でした。
妻の気持ちは知りたくても稲垣の気持ちなど、後で聞けば良い事でした。
しかし、聞いてしまった手前話を続け。
「婚約中にも関わらず、妻には特別優しくしたそうだが、その頃から好きだったのか?」
「いいえ、好きだとか言う気持ちでは無かったです。勿論可愛いと思い、凄く興味は有りましたが、特別好きとか言う気持ちは無かったです。」
「それならどうして妻に特別優しくした?どうして近付いた?」
「それは・・・・・・・・・・。」
稲垣が顔色を伺うかの様に奥さんを見ると。
「私も聞きたい。もう正直に何もかも話して。」
「それは・・・・・智子さんの胸が・・・・気に成って・・・・・・。」
稲垣は妻が同じ支店に配属されて以来、妻の豊満な胸が気になって仕方がなかったそうです。
そうかと言ってじろじろ見る訳にもいかず、周りに気付かれない様に時々横目で見ては、頭の中で想像を膨らませていたそうですが、ある時伝票を渡しに行くと、妻は机に向かって前屈みで仕事をしていた為に、ブラウスの胸元から胸の膨らみが少しだけ見えました。
その事で味を占めた稲垣は、何かと用を作っては妻の所に行く様になり、仕事で困っている様子が有った時などは、真っ先に行って教えながら胸元を覗き、見えない時でも直近で膨らみを見て楽しんでいた様です。
しかし周囲の目も有り、妻にばかり仕事を頼む訳にもいかず、自分ばかりが教えに行くのも不審に思われると思い、妻が自分に恋愛感情を抱いているのではないかと感じ出した頃からは、勤務時間中は無関心を装い、仕事が終ってから喫茶店などで待ち合わせ、妻の悩みを聞きながら服に包まれた妻の胸や身体を間近で見ては、想像を膨らませる様になりました。
これほど露骨には出来なくても、同じ男である私には、ここまでの気持ちは分からない訳では有りません。
私も女子社員がタイトスカートなどを穿いて来た時などは、お尻の丸みが気に成る事も有りますし、通勤時なども、夏場女性が薄着になるのは嬉しいものです。
「その頃から妻を抱きたかったのか?」
「抱きたいと言うよりは、いつも想像していた裸を見たかったです。いいえ正直に言います。出来ればそうしたかったです。私の事を好きになっていると感じていた時は、ホテルに今日は誘おう、明日は誘おうと思っていましたが、婚約していた事も有って、思うだけで結局そこまでの勇気は出ませんでした。その内これは恋愛感情を抱いているのでは無く、兄か父親の様に思っているのかも知れないと感じ、そう思うとトラブルが嫌で、余計に誘う事も出来なくなりました。」
その時奥さんが。
「智子さんを抱きたかったと言う事は、その時点で私よりも智子さんを愛していたと言う事でしょ?正直に、好きだったと言ったら。どうして私と結婚したの?その時どうして私を振ってくれなかったの?」
この時の稲垣の気持ちは分かりませんが、奥さんのこの話は少し違うと感じました。
私は男なので女性の気持ちは分かりませんが、男は好きな人がいても他の女性と出来てしまうのです。
男は出来てしまうと言い切ると、そうでない方に悪いのですが、私には出来てしまいました。
妻と付き合う前にも、何人かの女性とお付き合いした事は有りましたが、その時々相手を真剣に愛していて、身体の関係も有りながら、友達とソープに行ったりした事も有ります。
お尻を振りながら前を歩く女性を見ていて、抱いてみたいと思った事も有ります。
結婚してから妻を裏切った事は有りませんが、正直その様な気持ちが無い訳では有りません。
  1. 2014/10/09(木) 01:05:02|
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インプリンティング 第40回

奥さんは、私がいるのも忘れているかの様に、自分が疑問に思っていた事を稲垣に問い詰めだし。
「どうして好きでも無い私と付き合ったの?どうしてお母様にあれだけ反対されても、好きでも無い私なんかと結婚したの?」
「いや、付き合っていて愛していると分かったからプロポーズした。これは本当だ。」
「それなら逆を言えば、それまでは、好きでも無いのに交際を申し込み、好きでも無かったのに付き合ってくれていたという事?」
「その頃はお袋に逆らいたかっただけかも知れない。でも結婚したのは愛したからだ。典子だけを愛していたからだ。これは本当だ。」
「それなら今はどちらが好きなの?智子さんなの?私と子供まで捨てて、一緒になろうとしていたのだから、智子さんの方が好きになったのね?私の事は嫌いになったのでしょ?」
「嫌いじゃない。智子さんを好きになってしまったと思い込んでいたが、本当は典子の方が好きだったと気付いた。典子から逃げようとしていただけで、本当は典子や子供達と一緒にいたいのだと、最初ここにお邪魔した時の、典子の話を聞いていてはっきりと分かった。」
「私から逃げる?」
2人の会話を聞いていて分かった事は、稲垣は幼い頃から2人の姉と比べられながら、勉強から生活態度まで母親に厳しく育てられた様です。
優秀な姉と比べられながらも母親に褒められたくて、母親の望む通りの学校へ行き、父親も銀行マンだった為に銀行に就職しろと言われて、母親が選んだ銀行に就職し、後は母親が決めてくれる相手と結婚するだけのはずでした。
しかし、一流大学を出ていて趣味はピアノ、お茶やお花の師範の免状も持っている娘とお見合いをしろと言われた時に、ようやく自分の人生がこれで良いのか考える様になり、母親に初めて逆らって、母親の理想とは逆の、大学を出ていない習い事もした事のない奥さんと付き合ったそうです。
「口喧しいお袋や姉達に逆らいたくて、典子と付き合ったのかも知れない。お袋に決められた人生が嫌だという理由だけで、典子と付き合ったのかも知れない。お袋が理想としている女性以外なら、誰でも良かったのかも知れない。しかし、付き合っていて好きになったから結婚したのは本当だ。私はそれまで、女は皆お袋や姉の様な生き物だと思っていた。お見合い写真を見て、この女と結婚をしてもあの様な生き物が、身の回りにもう一人増えるだけだと思った。しかし典子と付き合ってみるとお袋達とは違っていた。最初は私と結婚出来る様に、優しい振りをしているのでは無いかと疑っていたが、違うと分かったから結婚したいと思った。実際結婚してからも典子は優しく、私に逆らう事も無く、常に私を立ててくれて、典子といると私は男なのだと実感出来た。」
「私だけでは無いでしょ?智子さんにも同じ様な思いを感じていた。違う?」
「そうかも知れない。でも愛していたのは典子だった。しかし・・・・・・。」
結婚当初、何でも稲垣の言う通りにしていた奥さんも時が経つにつれ、当然の事ながら全て稲垣の思う様には出来ずに、意見が食い違う事も出て来ました。
特に子供が生まれてからは、奥さんが稲垣に色々頼む事も増えたのですが、私にはそれが普通だと思えても、幼い頃からのトラウマが有り、常に女性よりも優位な位置にいたいと思っていた稲垣には、奥さんに命令されている様に聞こえたと言います。
最初は奥さんに謝る様な雰囲気だった稲垣も、次第に奥さんへの不満を訴え出し。
「セックスもそうだ。最初の頃は私がしたい時に応えてくれていた。しかし、子育てに疲れているとか何かと理由をつけて、徐々に典子主導になっていった。私はしたくなると、典子の顔色を伺っては、お願いする立場になってしまった。だから・・・・・。」
「だから何?だから智子さんを騙して浮気したと言いたいの?9年前の浮気は、私のせいだと言いたいの?私は精一杯あなたに応えていたつもりです。よく思い出して下さい。風邪気味で熱っぽい時や、子供が熱を出して前日ほとんど眠っていない時なんかに言われても、それは無理です。それなら、今回の事は何と言い訳するつもりですか?」
「典子はずっと私を疑っていた。私の帰りが遅かったり、出張が有ると必ず事細かに行動を聞いてきた。疑っていた訳が、脱衣所で拾った智子さんのイヤリングの一部だと今回分かったが、私は全て監視されているようで息苦しかった。結婚するまではお袋や姉で、今度は典子かと思った。」
「でも、結局は疑われる様な事をしていたのでしょ?あなたが何もしていなければ、この様な事にはならなかった。私に責任転嫁しないで。」
奥さんが母親の様になってきたと感じた稲垣は、何でも言う事を聞く妻に惹かれ、妻に乗り換えようと思ったのでしょう。
  1. 2014/10/09(木) 01:06:17|
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インプリンティング 第41回

稲垣と奥さんの話を聞いていた私は複雑な心境でした。
妻を愛していたのではなくて奥さんを愛していると言うのは、全て失うのが嫌で、奥さんの手前言っている事だとしても、未だに妻を愛していると言われるよりは、今後の対処がし易いと思え、私には喜ばしい事なのですが、裏を返せば、妻を真剣に愛してもいずに、私の大事な家庭を壊した事になり、それは今迄以上に許せない事でした。
稲垣の話が本当なら、この様な歪んだ理由で家庭を壊されたのかと思うと、強い怒りを覚えます。
「そんな話は帰ってから2人でしてくれ。それよりも、今回の事を聞かせろ。どうやって妻と付き合う様になった?」
稲垣は転勤が決まる前まで、行き付けのスナックに手伝いに来ていた、バツイチの女に入れ揚げていました。
お金の為に機嫌を取っていると分かっていても、その事が心地良かったと言います。
しかし奥さんは、女の影を感じてから相手は妻でないかと疑い、稲垣を問い詰める様な会話が増えていき、稲垣にはその事が煩わしく、転勤を期に単身赴任を強く望んだ事で、奥さんもそれまでの自分の態度を反省して、これを許したそうです。
いざ赴任するとそこには偶然にも妻がいて、稲垣は勝手に運命のような物を感じ、奥さんが浮気をして離婚に成りそうだと嘘をつき、同情を惹いて近付いた様です。
妻は、以前凄く世話に成ったので少しでも恩返しがしたいと言い、外で会っていて要らぬ噂を立てられては、妻に迷惑を掛けてしまうからと言う稲垣の提案に乗り、アパートへ行く様になりました。
最初は稲垣の悩みを聞くだけだったのですが、次第に先に帰る妻が食事の用意をして稲垣の帰りを待ち、一緒に食事をする事も増え、休日には掃除や洗濯にも行く様になりました
「まるで通い妻じゃないか。智子がアパートに行く様になってから、すぐに抱いたのか?」
「いいえ、身の回りの世話をしてくれていただけでした。」
「以前に関係を持った事の有る男と女が、狭い部屋に2人だけでいて、何も無かったと言うのか?正直に話せ。」
「すみません。アパートに来る様に成って一ケ月ほど経った頃から、キスの様な事は・・・・・
有りました。私の執拗な要求に負けたのか、渋々ですが応じてくれました。でも、身体の関係だけは、ご主人を愛していて娘さんにも顔向け出来ないので、いくら私の頼みでも聞けないと言って強く拒まれました。」
いくら特別な感情をもっていて、以前世話に成ったと勘違いしていたとしても、私が日本を離れてから2ヶ月ほどで、簡単にキスを許したのは許せません。
身体は許しても唇は許さないと聞いた事が有りますが、妻の場合それとは逆で、結婚している事が足枷に成っていて身体を許さなかっただけで、心は完全に許していたように感じてしまうのです。
私はこの運命の悪戯を怨みました。
私の単身赴任が無かったら、この様な事には成らなかったかも知れません。
多少稲垣との接触はあっても、毎日私の顔を見ていたら、罪悪感からこれ以上は進まなかったかも知れません。
何より、稲垣と同じ職場にならなければ、稲垣との接触も無かったでしょう。
「それなら、どの様に関係をもつ様になった?」
「それは・・・・・・・・・・・・。」
「はっきりと言いなさいよ。私や智子さんに話した事をご主人にも話なさい。もう、殴られても殺されても仕方が無いでしょ?全てあなたがしてきた事なのだから。少しぐらいは男らしく、もう腹を括ったら?」
稲垣は妻と会う度に、以前関係を持った時に見た身体が脳裏に浮かび、服は着ていても裸に見えたと言います。
稲垣自身も歳をとったせいか、腰の回りに肉が付き、以前よりも肉付きのよくなった妻のウエストを見て、乳房も以前より垂れた崩れかけた身体を想像すると、若い娘の身体よりも遥かに興奮を覚えたそうです。
抱きたいと言って断られたものの、その後も通って来てくれる妻を見ていて、何か方法が有るはずだと考え、思い付いたのが子供の事でした。
  1. 2014/10/09(木) 01:08:49|
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インプリンティング 第42回

妻も私と同じ様に、血液型からだけではなくて稲垣の話す状況からも、娘は稲垣の子供だと思い込み、翌日には体調が悪いと言って銀行も休み、アパートに来る事も有りませんでした。
妻はその翌日も銀行を休んだので、夜稲垣が電話をすると。
「この事は主人には黙っておいて下さい。お願いします。」
「それは出来ない。これは全て私の責任だ。今ご主人は大事な仕事をしておられるし、とても電話などでは話せる事ではないから、話すのは帰国してからになるが、何の責任もとらずに、このままにはしておけない。」
「それは困ります。」
「困るといわれても、このまま私の娘を他人に育ててもらう訳にはいかない。どちらにしても、今後の事を話し合いたいから、明後日の土曜日にアパートまで来てくれ。」
妻は言われた通りに、土曜の朝アパートに来たそうです。
「おまえは嘘の天才か?どうしてその様な言葉がすらすら出て来る?第一娘がO型で無かったら何と言って騙すつもりだった?」
「智子さんは忘れているようでしたが、赴任してすぐに聞いていて、3人の血液型は知っていたので、他の血液型の事までは考えなかったです。」
初めて妻がアパートに来た時に家族構成を聞いて、子供は関係を持った後に出来た娘が一人いるだけだと知り、自分の子供では無いかと心配になり、他の話しに紛れてそれと無く血液型を聞き、自分の子供では有り得ない血液型だったので、ほっと胸を撫で下ろしたそうです。
しかし妻は、久し振りに稲垣と話せる喜びで舞い上がっていたのか、一人暮らしの男のアパートに来た事で緊張していたかで、話した内容を忘れてしまっていたのでしょう。
稲垣の嘘はその場の出任せでは無く、全て用意周到に準備された物だと分かり、妻がああ言えばこう言う、ああすればこうすると色々なケースを想定し、妻を落としていったのだと思います。
「その事と、身体の関係をもつ様になった事とは、どの様な繋がりが有る?」
土曜の朝から話し合っていても、このまま私には隠しておきたいと言う妻と、私に話すべきだと言う稲垣の話は平行線のままで、次第に妻はどうしたら良いのか分からなくなり、取り乱していったそうです。
しかし稲垣にとってはこれも予定通りの事で、妻を抱くという目的を達成させる為に、妻が自分では判断出来なくなり、自分自身を見失って行くのを待っていたのです。
「2人で責任をとろう。理香ちゃんの為に、何もかも捨てて責任をとろう。」
「えっ?どういう事?」
「ご主人には悪いがお互いに離婚して、2人で理香ちゃんを育てて行こう。理香ちゃんに対して責任をとろう。今は理香ちゃんの幸せだけを考えよう。」
「私には出来ません。主人と別れるなんて出来ません。」
「私だってそうだ。離婚を考えてここに来たが、やはり妻にはまだ情が有る。それに、智子と違い私は子供達とも別れる事になる。しかし、今は自分の幸せや自分の都合を考えている時では無いと思う。私の子供達と違い、理香ちゃんはまだ小さい。理香ちゃんさえ大きくなれば、私はご主人に殺されても良いと思っている。理香ちゃんが1人で判断出来る歳になるまで育てるのが私の責任だと思う。智子も自分の幸せや世間体、罪悪感など全て捨てて、理香ちゃんの事だけ考えて欲しい。」
「それなら今迄通り、私と主人で・・・・・・・。」
「それでいいのか?智子はそれで平気なのか?ご主人は何も知らずに、自分の子供だと疑いもせず一生懸命働き、自分を犠牲にしてまで一生懸命愛情を注ぐ。智子はそれを平気で見ていられるのか?俺にはとても出来ない。それに血とは不思議なもので、血の繋がりが無いといつかギクシャクしてくるものだ。まさか自分の子供では無いなんて気付かないかも知れないが、お互いにどこかしっくりと来なくなる時が来る。理香ちゃんも最初は戸惑うだろうが、いつか私の事を分かってくれる様になる。それが血の繋がりだ。本当の親子3人で暮らそう。」
しかし、妻にはすぐに返事が出来るほど、簡単な問題では有りませんでした。
「他の生き物を見てみろ。子孫を残し、子孫を育てる事が最大の目的で、その為だけに生きているものも多い。鮭もそうだ。子孫を残す為にぼろぼろに成りながら激流を登り、子孫を残すと死んで行く。私の人生もそれでいいと思っている。ご主人に怨まれようと、妻や子供達に軽蔑されようと、世間に非難されようと、理香ちゃんさえ立派に育てる事が出来ればそれでいい。私の幸せなどどうでもいい。智子はどうだ?」
その後妻は一言も話さずに帰っていったそうですが、何も話さず、何も反論せずに帰った事で、妻を自分のものに出来ると確信したそうです。
  1. 2014/10/09(木) 01:10:06|
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インプリンティング 第43回

稲垣は、妻が決心してくれるという自信は有ったのですが、最低でも2、3日は掛かると思っていたそうです。
しかし、稲垣にとっては嬉しい誤算で、妻は翌日の昼過ぎにはアパートに来て、部屋の入り口に立ったまま。
「理香の寝顔を見ながら、一晩よく考えました。」
「決心してくれたのだな?」
妻は涙を流しながら、ゆっくりと頷いたそうです。
稲垣は妻を抱き締め、そのままベッドまで連れて行き、キスをしながら胸を触りました。
「やめて下さい。そんな事はやめて下さい。」
「どうしてだ?これから周囲の者は全て敵になる。夫婦だけでも仲良くしていなくてどうする?
父親と母親が仲良くしなくて、理香ちゃんが幸せに成れるのか?これは私達だけの為では無い。
理香ちゃんの為でも有るのだ。」
「でもまだ私達は・・・・・・・・・・。」
「ああ。ご主人や私の家族に話すのは、ご主人が帰国して落ち着いてからになる。理香ちゃんに話すのはもっと後だ。でも、今迄兄妹の様に思っていた関係が、急に夫婦の関係には成れない。
だからそれまでに、夫婦としてやって行ける様に成りたい。夫婦にとってセックスは大事な位置を占める。それに、2人で皆を説得しなければ成らなくなるから、それまでに夫婦としての絆を強くしておきたい。2人で力を合わせないと、理香ちゃんを幸せには出来ない。分かるな?」
この日、稲垣と妻は2度目の関係をもち、その後何度も何度も、絆を深め合ったのでした。
この間奥さんは話を聞きながら、ずっと声を殺して泣いていたのですが、急に顔を上げて。
「どうやって智子さんを抱いたの?どんなセックスをしていたの?」
そう言ってから奥さんは私の顔を見て、恥ずかしそうに慌てて俯いてしまいました。
私もその事が気になっていて、女で有る奥さんも同じ思いだと知り、少し安心したのですが、妻からは聞けても稲垣から聞くのは耐えられず、プライドも許しません。
「・・・・・普通に・・・・・・。」
「普通?少し待っていろ。」
私が稲垣からプレゼントされた妻の下着を取りに行くと、妻は眠っているようでした。
座敷に戻った私は、稲垣の前に卑猥な下着を放り出すと、その中から真っ赤なパンティーを手に持ち、大事な部分に空いている穴から指を出し。
「こんな物を穿かせておいて、普通にだと?おまえには何が普通なんだ?」
「いえ、すみません。以前からこの様な下着を身に着けた女性を、目の前で見てみたいと思っていましたが、妻に頼む訳にも行かず・・・・・。」
「私は知っていました。あなたにその様な趣味が有るのは知っていました。あなたの書斎に隠してあった嫌らしいビデオは、ほとんどの女性がその様な下着を着けている物だったし、その他にも、その様な下着のカタログや、インターネットからプリントアウトした、写真なんかも隠して有るのを知っていました。」
「それにしても、智子がこの様な物を素直に身に着けたとは思えない。ましてや、あの様な格好で人前に出るなど考えられない。また何か騙して穿かせたのか?」
「お聞きになったかも知れませんが、9年前と同じ様に・・・・・・・・・。」
初めの頃は、セックスの前には必ず拒むような言葉を言い、行為中も時々拒む素振りを見せていた妻も、3ヶ月もするとその様な言葉も消えて、セックスを積極的に楽しんでいるかの様に見えました。
稲垣は、もうそろそろ色々な事をさせても大丈夫だと思い、妻が一度気を遣って快感の余韻に浸っている間に、通販で買っておいた下着を持って来て、自らの手で穿かそうとしたのですが、異変に気付いた妻の激しい抵抗に合ってしまい、仕方なく断念しました。
しかし諦め切れない稲垣は9年前を思い出し、その時と同じ様に、今迄散々抱いたにも関わらず、どうしてもセックスの対象としては見られないと嘘をつき、夫婦として上手くやって行くには、セックスの時だけは違った女になって欲しいと頼み、最初は比較的大人しい物から身に着けさせて徐々に妻を慣らし、徐々に過激な下着を身に着けさせていきました。
「それにしても、自分で楽しむだけでなく、どうして人前でもあの様な恥ずかしい格好をさせた?」
「それは・・・・・・・。」
「それは何だ?」
数ヶ月前から、妻の様子がおかしいと気付いたそうです。
それは、私がいつ戻ってきてもおかしくない時期になり、妻がまた迷い出したのだと思い、もう昔の妻では無いと分からせる為に、銀行に来る時以外はあの様な格好を強要したのです。
もう私の妻では無く、稲垣のものだと分からせる為に、脅したり宥めたりしながら説得して、あの様な格好をさせたそうです。
  1. 2014/10/09(木) 01:11:23|
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インプリンティング 第44回

稲垣の話を聞いていて、妻の陰毛があの様な形に剃られていたのも、同じ理由だと思い。
「あそこの毛を剃ったのも同じ理由か?」
「はい。最初は化粧や髪型、髪の色も変えさせ、あの様な格好をさせるだけで効果が有ると思っていましたが、それらはどれも、ご主人が帰って来る前に直そうと思えば、直せる物ばかりだと気付きました。髪も切って染め直せば良いし、化粧はすぐにでも直せます。服や下着も捨てれば良い。それで不安になって。」
「智子は素直に剃らせたのか?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「言わなくても、後で智子に聞けば分かる事だ。今おまえから聞くのと、後で智子から聞くのでは、俺の怒りも違う。話せない事は話さなくてもいい。おまえが決めろ。」
「最初はホテルで身動き出来ないように縛り、嫌がる智子さんを無視して・・・・・・・・・・すみませんでした。」
『最初は』と言う事は1度だけで無く、何度かその様な行為をされたという事です。
その時の妻の姿を想像すると不憫だと思いましたが、私を裏切っていた事とは別問題で、妻を許す事など到底出来ません。
セックスの本当の良さを覚えてしまっていた、妻の身体では仕方の無い事かも知れませんが、積極的に快感を得ようとしている姿を想像すると、妻が本当に騙されていたとしても、許す気になど成れません。
気持ちと身体は違うと思いたいのですが、妻が上になり下になり、ある時は後ろからも突かれ、自らも腰を使っている姿を想像するだけで、許す気には成れません。
「あの様な格好をさせて、この事が発覚しても良いと思っていたのか?現にお袋が妻の異変に気付いた。それに、毛を剃ってしまっては私が帰って来たらばれる恐れが有っただろ?」
「最初の頃は知られる事が1番怖かったです。いいえ、ずっと怖かった。でも、それ以上に智子さんが離れて行く事の方が怖く、その時はその時でどうにか成ると思いました。」
あの計算高い稲垣が、妻が離れて行くかも知れないと思った時、感情だけで動きました。
この事からも、やはり今は奥さんの手前言っているだけで、本当は妻の事を今でも愛していて、まだ諦めてはいないのでは無いかと疑ってしまいます。
今はじっと台風が通り過ぎるのを待っているだけで、まだ諦め切れていないのでは無いかと疑ってしまいます。
そう思うと、益々妻とは離婚出来ません。
妻があの様な状態になったのは、長年信じていた稲垣に裏切られていたと、知った事からだと想像はつきますが、この男なら、私達を欺いて少しでも穏便に済ます事が出切る様に嘘をついたとでも言い、また妻に取り入る事は容易い事でしょう。
妻に対する未練や情も有るのですがそれ以上に、誰に何と言われようとも、妻とこの男が自由になり、幸せに成る事だけは我慢出来ないのです。
稲垣は勿論ですが、もしも別れる様な事に成れば、妻にも幸せにはなって欲しくないのです。
一生後悔して、苦しんで欲しいのです。
私はそんな、くだらない男なのです。
妻があの様な状態になって寝ている事自体、妻の身勝手な甘えだと思えてきて起こしに行ったのですが、妻はベッドに寝て壁を見たまま、私を目で追う事もしません。
「おまえも座敷に来い。おまえからも聞きたい事は山ほど有る。」
やはり妻は、私の存在など気付いていないような様子で、一人言の様に呟きました。
「彼も同じだった。父や義兄と同じだった。」
そう言うとまた目を閉じて眠ってしまい、このままでは妻が壊れてしまうと感じたのですが、私にはどうする事も出来ません。
稲垣夫婦が帰り、私も少し眠っておこうと横になったのですが、色々な思いが交錯して、眠る事が出来ずに朝を迎えてしまいました。
この様な人生の一大事にも関わらず、いつまでも会社を休む訳にもいかないと、仕事の事が気になりだし、結局母に妻の事を頼んで出社しました。
この様な私を自分でも情け無く思いますが、後の生活の事まで考えてしまうのです。
妻や娘と離れる様な事にでもなれば働く意欲など無くなり、仕事など辞めてしまうかも知れないのに、会社に行ってしまったのです。
しかしこの様な状態では、まともな仕事など出切るはずも有りません。
何度か仕事を抜け出して、母に電話をして妻の様子を聞いたのですが、妻の状態は変わる事は有りませんでした。
私を気に掛けてくれている上司が昼休みに。
「どうした?家庭で何か有ったのか?」
ずばり言い当てられた私は、この上司だけには話しておこうと。
「はい。帰国してから妻と少し・・・・・・・・・。」
それだけで上司は悟ったかのように。
「そうか。俺も昔単身赴任をしていた時に、女房と色々有った。今回の事はあんな遠くに赴任させた俺にも責任が有る。君がいないのは仕事上痛いが、決着が付くまで休暇を取れ。」
「しかし・・・・・・。」
「男にとって仕事は大事だが、家庭有っての仕事だ。後は俺が上手くやっておく。」
私は上司に感謝し、言葉に甘えて急いで家に帰りました。
  1. 2014/10/09(木) 01:12:57|
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インプリンティング 第45回

家に帰るとそのまま寝室に行き、妻に何度も呼びかけたのですが、一瞬目を開くだけでまたすぐに瞼を閉じてしまいます。
「私が話し掛けても、ずっとこんな状態だよ。トイレに行く時でも、まるで夢遊病者の様だし。
一度医者に診てもらったほうが、良いのではないのかい?」
母に帰ってもらい、椅子に座ってじっと妻を見ていたのですが、昨夜は眠れなかった事も有り、知らぬ内に眠ってしまい、気が付くと窓の外は暗くなり出しています。
妻を見ると目は開いているのですが、じっと天井を見たままでした。
妻のこの様な姿を見せる事に抵抗は有ったのですが、娘を会わせてみようと思って実家に行くと、娘は私を見つけて抱き付いて来たので、私は涙を堪える事が出来ません。
手を繋いで帰る途中、娘にお母さんが病気になったと話し、それを聞いた娘は走り出したので私も後を追いました。
娘は寝室に入ると妻に駆け寄り、顔を覗き込んで。
「お母さん。お母さん、大丈夫?」
娘の声を聞いた妻は一瞬ビクッとし、夢から覚めたかの様に娘を抱き締め、稲垣夫婦に連れ帰ってもらってから初めて、声を出して泣きました。
「理香、ごめんね。ごめんね。」
今夜は私と妻の間で寝たいという娘の希望を叶え、ベッドで川の字に成って寝たのですが、娘が眠ると妻が。
「あなた、ごめんなさい。私は昨日からずっと、もう一人の自分と会っていました。もう1人の私と話しをしていました。それで分かった事が沢山有ります。聞いて頂けますか?」
私と妻は娘を残してキッチンに行き、向かい合って座りました。
「もう少し落ち着いてからの方が良いのではないか?」
「いいえ、今聞いて欲しいのです。私はずっと自分に嘘をついていました。若い頃から自分を偽って生きて来たと分かりました。今聞いてもらわないと、また自分に嘘をついてしまう。あなたにも嘘をついてしまう。」
私は聞くのが怖かったのです。
私の想像通りの事を言われるのではないかと思い、聞きたくは無かったのです。
しかし、知りたい欲望の方が勝ってしまい。
「そうか。それなら聞こう。」
「私は若い頃から、彼の事が好きだった様な気がします。彼には典子さんという婚約者がいたので、彼を兄でもない父でも無い、訳の分からない存在にしてしまっていましたが、本当は愛していたのだと思います。姉の所を飛び出して、その夜抱き締められてキスをされ、凄く嬉しかったのは彼を愛していたからだと思います。あなたと付き合う様になったのも、彼に勧められたからです。このままでは男性恐怖症に成ってしまうかも知れないから、一度デートに応じてみるのも良いかもしれないと言われたからです。」
私は稲垣の存在自体が無ければ、こんな事には成らなかったと思っていましたが、皮肉なもので、稲垣がいなければ私達が夫婦に成る事も無かった訳です。
「稲垣を忘れたくて俺と付き合ったのか?奴を忘れたい為に、好きでも無いのに俺と結婚したのか?」
いつの間にか、稲垣の奥さんと同じ様な事を訊いています。
「私は自分を変えたいから、お付き合いを承諾したと思い込んでいましたが、本当はそうだったのかも知れない。彼を忘れたくて付き合ったのかも知れない。でも結婚したのはあなたが好きになったからです。あなたを愛したからです。それだけは信じて。」
信じたいのですが、これもまた稲垣が奥さんに言った言葉と同じでした。
立場は違っても、私達夫婦と稲垣夫婦は似ているのかも知れません。
違いと言えば、奥さんは2人の関係を疑いながら、ずっと苦しんで来たのに対して、私は稲垣の存在すら知らずに、のうのうと生きて来た事です。
「9年前にあなたを裏切った時も、私は確かに精神的に少しおかしかったし、あなたと喧嘩をして自棄になってはいたけれど、彼の言う事を100パーセント信じた訳ではなかった様な気がします。彼の言う事を信じよう。あなたとの子供が欲しくて、我慢して抱かれるだけで、決して彼に抱かれたい訳では無いと自分に信じ込ませていただけで、彼の事をまだ愛していて、抱かれたかったのかも知れない。自分に対して必死に言い訳をしていただけで、彼の愛を身体で感じたかったのかも知れません。」
今まで私は嫉妬心から、妻の稲垣に対する愛をどうしても白状させたかったのです。
しかし、このように告白されると、嘘でも『私は騙されただけだった。』『私を騙し続けた稲垣が憎い。』と言って欲しかったと思いました。
  1. 2014/10/09(木) 08:50:57|
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インプリンティング 第46回

稲垣に対する奥さんの質問を聞いていた時は、奥さんの前では妻の方を愛しているとは言えるはずは無いので、そんな質問は愚問だと思っていても、いざ自分の事に成ると気に成り、やはり同じ事を聞いてしまうのです。
「ずっと稲垣が好きだったと言う事か?俺よりも稲垣を愛していたのか?」
「いいえ、あなたを愛していました。私はあなたを1番愛していました。」
やはり愚問でした。
私に面と向かっては、私よりも稲垣方を愛しているとは言えない事は分かっています。
仮に妻の言った事が本当だとしても『1番愛していた』では当然納得など出来ません。
1番という事は2番が有るのです。
『あなただけを愛している』でないと、私の心は満足しませんでした。
このままでは、今まで妻に愛情を注ぎ、妻も私だけを愛してくれていると信じて来た人生が、稲垣の奥さんが言っていた様に、全て無駄に思えてしまいます。
その時はそうでも、今は私だけを愛していると言う言葉を聞きたくて、止めておけば良いのに、質問を続けてしまいます。
「その時はそうだったのかも知れないが、今回はどうだ?今回は理香の事で騙されていたのだろ?その事で俺と別れて奴と一緒になろうと思ったのだろ?それとも、奴を愛していたのか?」
「理香があなたの子供では無いと言われた時はショックでした。理香の寝顔を見ながら考えていて、私は何を悩んでいるのだろうと思いました。普通ならあなたに許しを請い、許してもらえなければあなたと離婚して、私一人で理香を育てて行く事になると思います。選択は二つに一つしか無いと思います。しかし私は彼との再婚も考えている。彼の事が好きでなければ、この様な事を悩む事自体無いと思いました。悩むという事は、多少でも彼に対しての愛が有るのだと思いました。勿論理香があなたとの子供だと分かっていれば、離婚など考えもしませんでした。彼よりもあたへの愛情の方が遥かに大きかった。でも、理香の事考えると、彼の言う通りにした方が良いと思ってしまいました。」
この話だけでも、可也ショックだったのですが、次の話で私は奈落の底に、突き落とされてしまいます。
「昨日からもう一人の私と話しをしていて、今回も自分を正当化する為に、自分自身に嘘をついていただけで、本当は彼の事が未だに吹っ切れていなかったのだと思い知らされました。私は違う世界に行ってしまった様な状態でしたが、最初は彼に裏切られたショックからだと自分を甘やかせていました。しかしそうでは無くて、自分に嘘をつきながら自分を庇っていただけで、彼の嘘は切欠に過ぎず、彼への愛情から、あなたを裏切っていた事が分かり、その事がショックで現実の世界に戻れなかった。いいえ、戻ろうとしなかったのだと分かりました。その証拠に、理香があなたの子供では無いと、彼に言われる前からあなたを裏切っていました。これは彼への恩返だと自分を偽りながら、あなたを裏切っていました。」
何でも正直に、洗い浚い話そうとしている妻には、それがどの様な事かなど、怖くてとても訊けません。
私は、この事については軽く流したくて。
「ああ。稲垣から聞いて知っている。食事を作りに行ったり、掃除洗濯をしに行っていた事だろ?キスまではしていた事だろ?その事はもういい。」
「えっ?彼とキスはしていません。彼と関係をもってからは有りましたが、それまでは要求されても断わりました。」
「それなら稲垣が嘘をついていたと言う事か?そう言えばキスとは言わずに、キスの様な事と言っていたが、キスの様な事とはキスとは違うのか?」
「キスの様な事?あっ・・・・・・・・・・それを今から話そうと・・・・思っていました。」
これ以上まだ何か有るのかと思うと、もう聞きたくないと思いましたが、妻は私に全て正直に話そうとしていました。
  1. 2014/10/09(木) 08:52:23|
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インプリンティング 第47回

妻が稲垣のアパートに行く様になってから、2週間ほど経った日曜日に、掃除と洗濯をする約束をしていた妻がアパートに行き、チャイムを鳴らしても稲垣からの返事は有りませんでした。
当然妻が来る事は分かっているので、近くにでも行っているのだろうと思い、預かっていた合鍵で開けて入って行くと、下半身だけ裸の稲垣が椅子に座り、仕切に硬くなった物をしごいていたそうです。
妻は余りの事に、持っていたバッグを落としてしまい、両手で顔を覆いました。
「すまん、すまん。とんでもない姿を見せてしまったな。誰にも見られたく無い姿を見られてしまった。午前中に来てくれると言っていたか?私は午後に来てもらえると思い込んでいた。」
そう言いながらも、稲垣は下半身を隠そうともしないので、妻は目のやり場に困り。
「それをしまって下さい。私、帰ります。」
「悪い、悪い。そう言わないでくれ。慌てて隠しては、凄く悪い事をしていたようで、余計に恥ずかしいだろ?これでも私の、精一杯の照れ隠しなのだ。気を悪くしないで欲しい。」
急に寂しそうな顔をした稲垣はパンツとズボンを穿き、インスタントコーヒーを2人分作って妻に勧め、自分も妻の向かいに座るとコーヒーを飲みながら。
「軽蔑しただろ?当然軽蔑するよな。私自身、自分を軽蔑しているのだから。こんな歳になってこの様な行為をしているじぶんを、この様な行為をしなければならない自分を、情け無く思ってしまうのだから。」
「いいえ、軽蔑するなんて・・・・・・。」
「妻とはもう3年ほど関係をもっていない。完全なセックスレス夫婦という訳だ。私は妻を抱きたかったが、ずっと妻に拒まれて来た。妻にすれば、他に男がいたのだから当然だったのだろうが、私にもまだ性欲は有る。風俗にでも行けば良いのだろうが、お金でその様な事をするのは抵抗が有る。そうかと言って浮気をする相手も勇気も無い。結局3年間自分で処理していた訳だ。
いや、智子には嘘をつきたくは無いので正直に言うが、本当は風俗の店の前まで行った事は有る。
それも2度も。ただ、変なプライドが邪魔をして入る勇気が無かっただけだ。情けない男だろ?
どうしようもない男だろ?」
この話で妻の同情をかおうとしているのですが、やはり稲垣は嘘をつくのが上手いと思いました。
この話は勿論作り話なのですが、嘘の話の中で嘘をついたと白状する。
即ち二重の嘘をついて、この話をいかにも本当の事の様に、信じ込ませようとしているのです。
「自分でするというのは惨めなものだ。終わった後に後悔が残る。終って冷静になると、自分のしている時の姿を想像してしまい、自分に対して猛烈な嫌悪感を覚える。そのくせ食欲と同じで、性欲もどうしようもない。溜まってくると知らぬ内に自分の物を握り締めている。智子も笑えて来るだろ?笑ってもいいぞ。自分でも情けなくて笑えてしまう。」
「笑うだなんて。」
「私の人生は何だったのだろう。これから一生この様な事をしながら生きて行く。こんな人生ならもう終っても良いと思いながらも、自分で終らせる勇気も無い。」
「お願いですからそんな事を考えないで下さい。何か私に出来る事は無いですか?何か有れば言って下さい。」
妻は一般的な意味で言ったのですが、稲垣は待っていましたと言わんばかりに。
「実は、智子が来たので途中で終ってしまった。ただでも出したかったのに、途中で止めてしまったので、情けない事に、今話していても神経はあそこに行ってしまっている。恥ずかしい話なのだが、男の生理として仕方が無いのだ。でも一人で惨めに処理するのはもう嫌だ。はっきりと言うが、協力してくれないか?私を助けると思って手伝ってくれないか?こんな事は智子にしか頼めない。妻にさえ頼んだ事は無い。お願いだ。」
稲垣はこれが目的で、わざと妻にこの様な行為を見せたのでしょう。
いくら没頭していたとは言っても、狭いアパートの部屋でチャイムが鳴れば、人が来たのを気付かない訳が有りません。
「私には主人がいます。そんな事は出来ません。」
「勘違いしていないか?私もご主人を裏切らせる様な真似はさせたくない。少し手伝ってくれればいい。手伝ってもらえれば、自分一人でこそこそとやっているのでは無いので、随分気が楽になる。自分への嫌悪感も少なくなる。頼む、助けてくれ。」
稲垣の頼みは、自分でしている手を、その上から握っていて欲しいというものでした。
こんな頼みは、普通の女性なら決して聞く事は有りません。
それどころか怒って帰ってしまい、二度とここを訪れる事もないでしょう。
やはり妻には、稲垣に対する普通ではない思いが有ったのでしょう。
妻は稲垣の座った椅子の横に座り、目をしっかりと閉じて横を向き、自分の物をしごき続ける稲垣の手を握っていました。
この時は、最後は稲垣が左手に持っていたティッシュで、自分で受け止めましたが、これでは妻が最後まで目を閉じていて面白く無かったのか、次に行った時には、その様子を見なければならない様に、妻にティッシュを持たせて受け止めさせ、終わった後の処理までさせていました。
  1. 2014/10/09(木) 08:53:14|
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インプリンティング 第48回

その後稲垣の要求は更にエスカレートし、妻もその様な事を何度かさせられている内に、次第に私に対する罪悪感も薄れ、横から、前から、後ろから妻がする様になり、稲垣は何もせずに、ただ快感に浸る様になって行ったそうです。
特に後ろからする様に要求される事が多かったそうですが、これは妻との密着度も増し、妻の乳房が背中に当たって、気持ちが良かったからだと思います。
「おまえは奴のオナニーを手伝っていたということか?まさか、キスの様な事というのは?」
「ごめんなさい。」
「飲んだのか?」
またこの様な事に拘ってしまいましたが、それと言うのは、私は妻に飲んでもらった事は無かったからです。
勿論、妻に口でしてもらう行為も有りましたが、それはセックスの中の一部としてで、放出にまで至る行為では有りません。
若い時には、妻が生理中で出来ない時に、口でしてもらった事が有ったのですが、妻はティッシュに吐き出し、私も飲んでくれとは言えませんでした。
こんな事で愛情は測れないかも知れませんが、もしも飲んだとすれば、妻の稲垣に対する愛情の深さを感じてしまうのです。
「どうした?飲んだのか?」
「最初は吐き出していたのですが、吐き出されると、凄く悪い事をさせている気分になると言われて。」
「いくら世話になった恩人だと思っていたとしても、普通の女性はその様な事はしない。ましてや、飲むなどという行為は決してしない。やはりおまえは奴の事をそれだけ好きだったのだな。」
「ごめんなさい。私もそう思います。彼が可哀想に思え、彼に対する恩返しだと思い込んでいたけれど、あなたの言う様に可哀想や恩返しなどでは、あなたを裏切るあんな事までは出来なかった。彼の事も愛していたのかも知れません。彼を喜ばせたかったのかも知れません。私がしてあげる事で、彼が喜ぶ顔を見たかったのかも知れません。ごめんなさい。私は2人を愛していたのかも知れない。でも、彼よりもあなたの事を遥かに愛しています。これは本当です。」
「奴にもそう言っていたのだろ?」
「そんな事は有りません。言い訳にはならないけれど、あなたが側にいたら、決してこの様な事はしませんでした。あなたがいない事で身軽になった様な、自由になった様な気持ちだったと思います。」
「でも、それはおまえも納得した事だろ?確かに俺が単身赴任すると半ば強引に決めたが、それは理香の入学の事も有ったからだ。正直、向こうでは色々な誘惑も有った。しかし俺は全て断って我慢した。それなのにおまえはたった数ヶ月で・・・・・・・。今の俺の悔しさが分かるか?
寂しさが分かるか?信頼し切っていた妻に裏切られた男の気持ちがおまえに分かるか?」
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
「泣いても駄目だ。おまえと稲垣だけは絶対に許さない。法律なんてどうでもいい。おまえと離婚しても、絶対に幸せにはさせない。どの様な手を使ってでも、必ず地獄に落としてやる。」
心の中で、まだ何処か妻を庇う気持ちが有った私も、これで妻とは終ってしまったと思いました。
自分の言葉が更に怒りを誘発し、どんどん気持ちが昂っていき、復讐鬼にでもなった気分です。
最初は稲垣の話を聞いて、妻は稲垣に騙されて関係をもったと思いましたが、妻の話を聞いていると、稲垣の嘘を承知で関係をもった様です。
自覚は無くても、気が付かぬ内に自分自身を偽り、稲垣の言う事を嘘と承知で騙されて、自分の罪悪感を和らげていたのだと思います。
ここまでなら、稲垣よりも妻の方が一枚上手だったという事になります。
しかしあの稲垣が、その様な妻の気持ちに気付かないはずが有りません。
結局、稲垣はそんな妻の気持ちなどお見通しで、更にその上を行き、妻が自分の要求に従い易い様に、嘘をついて切欠を与え、妻の背中を押していた様な気がします。
お互い好きな気持ちが有りながら、お互いそれを知りながら、家族や仕事を捨て切れなくて、その事を口に出す事も出来ずに、こんな駆け引きを続けていたのでしょう。
今後、妻とは同じ人生を歩んでは行けそうに有りませんが、このままでは余りに寂し過ぎます。
その寂しさを多少でも癒す事の出来る望みは、妻が数ヶ月前から変わったと言う、稲垣の言葉だけでした。
  1. 2014/10/09(木) 08:54:00|
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インプリンティング 第49回

妻とは終ってしまったと思っていても、私の選択は離婚だけでは有りません。
離婚して新しい人生を歩む。
娘のために我慢して、修復を目指す。
修復は目指せないが娘のために離婚せず、仮面夫婦になる。
離婚せずに一生虐め抜いて、奴隷のように扱う。
「稲垣が、数ヶ月前から智子の様子が変わり、智子が離れて行く様な気がしていたと言っていたが、何か気持ちの変化でも有ったのか?」
「理香が彼の子供だと思い込んでからは、彼と一緒になる事が最善だと思っていました。理香にとっても、その方が良いのかも知れないと思いましたが、本当は私が怖かっただけかも知れません。あなたに知れれば離婚になると思うと怖かった。離婚された後はどうなるのか怖かったです。私が自分で招いた事だとは言っても、何もかも無くしてしまう。それなら新しい家族を持てる方を選ぼうと、ずるい考えをしてしまいました。」
「それだけでは無いだろ?稲垣の事も愛していた。」
「その時は気付きませんでしたが、いいえ、気付こうとしませんでしたが、それも有ったかも知れません。彼よりも遥かにあなたの事を愛していても、暫らく会っていなかった事も有って、目先の愛を選んでしまったのかも知れません。一時はあなたへの罪悪感を忘れたくて、何もかも忘れたくて、私から彼を求めてしまった事も有りました。でも何故か彼との関係に違和感を覚えて来ました。私は逃げているだけで、本当に一生を共にしたいのはあなただと気付きました。例え理香が彼の子供でも、あなたと3人で暮らしたいと、はっきりと分かりました。」
「それなら何故あいつの言う通りにしていた?何故あの様な格好までさせられていた?何故断らなかった?」
「断れませんでした。理香の為に離婚を覚悟して、子供達とも別れる覚悟をした彼に悪くて断れませんでした。でも本当は、これも私のずるさで、あなたに捨てられた時の行き場所を、確保しておきたかったのかも知れない。」
これを聞いて、離婚後に稲垣との再婚も有り得ると思った私が決めたのは、離婚せずに妻を虐めて、一生私の側で償わせるという道でした。
「智子は離婚を覚悟して話したと思うが、そんなに離婚したいか?」
「えっ?ここに居させて貰えるのですか?お願いします。どの様な償いでもします。」
「勘違いするな。おまえとは普通の夫婦には戻れない。これからは全て俺の言う事を聞け。おまえに自由は無い。白い物でも俺が黒だと言えば黒だ。それでも良いならここに居ろ。決して勘違いはするなよ。これも理香の為だ。おまえの顔など見たくないが、理香の為に我慢する。」
「ありがとうございます。どの様な形でも、今の私には嬉しいです。」
私に逆らう事が有った場合は離婚を約束させ、翌日妻に離婚届を貰って来させ、離婚届の妻の欄と、私の書いた離婚条件にも署名捺印させようとすると、妻は躊躇しました。
「どうした?あいつの言う事はあんな事まで信用しようと努力したおまえが、俺の事は信用出来ないか?おまえが俺の言う事に逆らわない限り、勝手に離婚届を出す様な事はしない?」
「ごめんなさい。ただ条件が・・・・・・・。」
確かに離婚の時の条件は、裁判でもすれば全て通らない様な法外な物ばかりです。
「どこが気に入らない?全ての財産を放棄するという項目か?それとも慰謝料として1億円払うという所か?」
慰謝料が1億円など、有り得ない金額です。
しかし普通の金額では、稲垣が肩代わりする事も考えられたので、無理を承知でこの金額にしました。
「違います。理香の親権の所です。親権があなたなのは、わたしのやった事を考えれば仕方が無い事だと思います。ただ、離婚後一生会わないと言うのは・・・・・・・・。」
「そうか。おまえは今からもう、俺に逆らって離婚に成る事を考えているんだ。離婚にならない様に、一生懸命償うのかと思っていたが、今は逆らわずに、ほとぼりが冷めるのを待とうと言う考えだ。言っておくが、今も俺に逆らっている事に成るのだが?」
妻は慌てて署名しながら。
「ごめんなさい。今回だけは許して下さい。一瞬理香と会えない人生を想像してしまいました。もう絶対に逆らいません。どうか許して下さい。」
「今回だけだぞ。その事はもういいから今夜は俺の好物を作れ。言わなくても何か分かるな?」
妻は材料を買いに行き、その材料を見ただけで、私の1番好きなハンバーグだと分かりました。
妻のハンバーグは絶品で、それを食べてからは外食でも、ハンバーグを注文した事が有りません。
いかし、いざ食べようとナイフとフォークを持った時に吐き気を覚え、娘が心配する中、私は無言でキッチンを出ました。
  1. 2014/10/09(木) 08:54:51|
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1話完結■職場関係 (20)
■義父または近親 (65)
妻は義父のモノ・クスコ (3)
イトコと親友に、そして・・・ ・正光 (16)
巨乳妻・ゆうき (18)
家族遊戯・六郎汰 (14)
疑わしい行動・圭太 (9)
妻の絶頂・こうくん (5)
■隣人または友人 (491)
はちきれそう・ゆう (7)
仕掛けられた糸・赤いかげろう (6)
本当のこと。・一良 (14)
リフォーム・とかげ (22)
友達・悦 (13)
悪夢・覆面 (10)
ビデオ・はじめ (4)
言えない真実、言わない真実・JOE (17)
私しか知らなかった妻・一樹 (3)
妻の秘密・光一 (54)
清楚人妻 一夜の陵辱劇 ~親友に騙された~・仁 (6)
俺が負けたので、彼女が手コキした (5)
惨めな自分・子無き爺  (6)
田舎・マス夫 (16)
秘密・POST (14)
新妻の幻想・TAKA (4)
遠方よりの友・ちかこmy-love (11)
管理組合の役員に共有された妻・エス (136)
団地・妄人 (50)
抱かれていた妻・ミリン (18)
パーティー・ミチル (33)
友人・妄僧 (7)
甘い考え・白鳥 (22)
乳フェチの友人・初心者 (6)
1話完結■隣人または友人 (7)
■インターネット (54)
チャットルーム・太郎 (19)
オフ会・仮面夫婦 (10)
ターゲット・アイスマン (5)
奇妙な温泉宿・イワシ (14)
落書きの導き・マルタ (4)
1話完結■インターネット (2)
■旅先のアバンチュール (63)
バカンス・古屋二太郎 (7)
妻との旅行で・けんた (5)
無題・ざじ (10)
A温泉での忘れえぬ一夜・アキオ (18)
露天風呂での出来事・不詳 (2)
たった1度の体験・エロシ (9)
旅行・妄人 (12)
■医者・エステ・マッサージ (62)
孕まされた妻・悩める父親 (7)
とある会で。 ・けんじ (17)
亜希子・E-BOX (14)
子宝施術サービス・かえる (23)
1話完結■医者・エステ・マッサージ (1)
■借金 (56)
私達の出来事・不詳 (9)
私の罪・妻の功・山城 (9)
失業の弱みに付け込んで・栃木のおじさん (3)
変貌・鉄管工・田中 (5)
借金返済・借金夫 (5)
妻で清算・くず男 (5)
妻を売った男・隆弘 (4)
甦れ・赤子 (8)
1話完結■借金 (8)
■脅迫 (107)
夢想・むらさき (8)
見えない支配者・愚者 (19)
不倫していた人妻を奴隷に・単身赴任男 (17)
それでも貞操でありつづける妻・iss (8)
家庭訪問・公務員 (31)
脅迫された妻・正隆 (22)
1話完結■脅迫 (2)
■報復 (51)
復讐する妻・ライト (4)
強気な嫁が部長のイボチンで泡吹いた (4)
ハイト・アシュベリー・対 (10)
罪と罰・F.I (2)
浮気妻への制裁・亮介 (11)
一人病室にて・英明 (10)
復讐された妻・流浪人 (8)
1話完結■報復 (2)
■罠 (87)
ビックバンバン・ざじ (27)
夏の生贄・TELL ME (30)
贖罪・逆瀬川健一 (24)
若妻を罠に (2)
範子・夫 (4)
1話完結■罠 (0)
■レイプ (171)
輪姦される妻・なべしき (4)
月満ちて・hyde (21)
いまごろ、妻は・・・みなみのホタル (8)
嘱託輪姦・Hirosi (5)
私の日常・たかはる (21)
春雷・春幸 (4)
ある少年の一日・私の妻 (23)
告白・小林 守 (10)
牝は強い牡には抗えない。・山崎たかお (11)
堅物の妻が落とされていました・狂師 (9)
野外露出の代償・佐藤 (15)
妻が襲われて・・・ ・ダイヤ (6)
弘美・太郎棒 (11)
強奪された妻・坂井 (2)
痴漢に寝とられた彼女・りょう (16)
1話完結■レイプ (5)
■不倫・不貞・浮気 (788)
尻軽奈緒の話・ダイナ (3)
学生時代のスナック・見守る人 (2)
妻・美由紀・ベクちゃん (6)
押しに弱くて断れない性格の妻と巨根のAV男優・不詳 (8)
妻に貞操帯を着けられた日は・貞操帯夫 (17)
不貞の代償・信定 (77)
妻の浮気を容認?・橘 (18)
背信・流石川 (26)
鬼畜・純 (18)
鬼畜++・柏原 (65)
黒人に中出しされる妻・クロネコ (13)
最近嫁がエロくなったと思ったら (6)
妻の加奈が、出張中に他の男の恋人になった (5)
他の男性とセックスしてる妻 (3)
断れない性格の妻は結婚後も元カレに出されていた!・馬浪夫 (3)
ラブホのライター・され夫 (7)
理恵の浮気に興奮・ユージ (3)
どうしてくれよう・お馬鹿 (11)
器・Tear (14)
仲のよい妻が・・・まぬけな夫 (15)
真面目な妻が・ニシヤマ (7)
自業自得・勇輔 (6)
ブルマー姿の妻が (3)
売れない芸人と妻の結婚性活・ニチロー (25)
ココロ・黒熊 (15)
妻に射精をコントロールされて (3)
疑惑・again (5)
浮気から・アキラ (5)
夫の願い・願う夫 (6)
プライド・高田 (13)
信頼関係・あきお (19)
ココロとカラダ・あきら (39)
ガラム・異邦人 (33)
言い出せない私・・・「AF!」 (27)
再びの妻・WA (51)
股聞き・風 (13)
黒か白か…川越男 (37)
死の淵から・死神 (26)
強がり君・強がり君 (17)
夢うつつ・愚か者 (17)
離婚の間際にわたしは妻が他の男に抱かれているところを目撃しました・匿名 (4)
花濫・夢想原人 (47)
初めて見た浮気現場 (5)
敗北・マスカラス (4)
貞淑な妻・愛妻家 (6)
夫婦の絆・北斗七星 (6)
心の闇・北斗七星 (11)
1話完結■不倫・不貞・浮気 (18)
■寝取らせ (263)
揺れる胸・晦冥 (29)
妻がこうなるとは・妻の尻男 (7)
28歳巨乳妻×45歳他人棒・ ヒロ (11)
妻からのメール・あきら (6)
一夜で変貌した妻・田舎の狸 (39)
元カノ・らいと (21)
愛妻を試したら・星 (3)
嫁を会社の後輩に抱かせた・京子の夫 (5)
妻への夜這い依頼・則子の夫 (22)
寝取らせたのにM男になってしまった・M旦那 (15)
● 宵 待 妻・小野まさお (11)
妻の変貌・ごう (13)
妻をエロ上司のオモチャに・迷う夫 (8)
初めて・・・・体験。・GIG (24)
優しい妻 ・妄僧 (3)
妻の他人棒経験まで・きたむら (26)
淫乱妻サチ子・博 (12)
1話完結■寝取らせ (8)
■道明ワールド(権力と女そして人間模様) (423)
保健師先生(舟木と雅子) (22)
父への憧れ(舟木と真希) (15)
地獄の底から (32)
夫婦模様 (64)
こころ清き人・道明 (34)
知られたくない遊び (39)
春が来た・道明 (99)
胎動の夏・道明 (25)
それぞれの秋・道明 (25)
冬のお天道様・道明 (26)
灼熱の太陽・道明 (4)
落とし穴・道明 (38)
■未分類 (569)
タガが外れました・ひろし (13)
妻と鉢合わせ・まさる (8)
妻のヌードモデル体験・裕一 (46)
妻 結美子・まさひろ (5)
妻の黄金週間・夢魔 (23)
通勤快速・サラリーマン (11)
臭市・ミミズ (17)
野球妻・最後のバッター (14)
売られたビデオ・どる (7)
ああ、妻よ、愛しき妻よ・愛しき妻よ (7)
無防備な妻はみんなのオモチャ・のぶ (87)
契約会・麗 (38)
もうひとつの人生・kyo (17)
風・フェレット (35)
窓明かり ・BJ (14)
「妻の秘密」・街で偶然に・・・ (33)
鎖縛~さばく~・BJ (12)
幸せな結末・和君 (90)
妻を育てる・さとし (60)
輪・妄僧 (3)
名器・北斗七星 (14)
つまがり(妻借り)・北斗七星 (5)
京子の1日・北斗七星 (6)
1話完結■未分類 (1)
■寝取られ動画 (37)

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